ラ・ロシュフコー箴言集 (岩波文庫 赤510-1)

制作 : 二宮フサ 
  • 岩波書店
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レビュー : 50
  • Amazon.co.jp ・本 (370ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003251010

感想・レビュー・書評

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  • 遅効性の毒。

  • ゲーテの格言集と違って人間の自己愛や虚栄心などの負の面について扱った本。人間の本性に深く切り込む本。
    露悪趣味というか、ペシミズムが全体的に流れている。人間の負の側面の真実を的確に現しているのは確かだが、「それでどうした?」という思いがどうしてもぬぐえない。
      「批判してれば偉くなった気になれる」という言葉がさすように、言うほど含蓄があるかどうかは疑わしいのが怖いところ。
       自分がペシミズムを嫌うのはそういった「いいっぱなし」「非生産性」という面が嫌いだからだが、たとえ生産性があったとしてもそれは「成長」や「資本主義」に毒された現代人の価値観に根ざしたものでないかと思うと一概に批判も出来ない。時代によっては悲観こそが美徳だった時代があるかもしれない。
     そして著者本人が報われない軍人だったらしいが、それが少なからずこの本の内容に影響を及ぼしていることは疑いがない。著者本人の思想・世界観が年齢によってどのように変遷しているかが知れれば、もっとこの本に深みが出てくるかもしれない。

  • 人間関係に悩んだときに、悩んでいないときに     

    フランス人はいつも答えを用意している。504編の箴言、格言や警句を読んで、唸らない人はいないだろう。17世紀にして答えは出ている。何も怖がることは無い。

    「人は決して自分で思うほど幸福でも不幸でもない」

    1998年、読了。結婚や仕事に悩んだときに出遭った。

  • 時間があれば

  • -

  • 人間のダークサイドを突いた本です。幸せの絶頂か不幸のどん底にある人にオススメの本です

    毒と良薬は紙一重であることを感じさせます。意味のわからない言葉もありましたが、同意、納得できる言葉は多くあります

    しかし 約190ページ ずっと毒づかれるのも 疲れます。読みやすいのに読み進まない本なので後半はナナメ読みになりました

  • フランス・モラリスト文学の最高峰の一つの邦訳。寸鉄人を刺す「箴言集」といくらかまとまった「考察」に加え、枢機卿レによるロシュフコーの肖像、スウェーデン王クリスティーナの感想などを付した「訳注」など、かなり豊富な内容になっている。自己愛の観念を軸にして、様々な徳目の裏側を暴露していく箴言は、痛快であると同時に自省を促さずにはいない。絶対王政期の貴族が育んだこのような人間観察術は、宮廷社会が消滅した今でも、人の心の裏側を探ろうとする人にとって、興味深い。

  • 精神的に落ち込んだ時によく読む本。
    ざっくり言うと「人って自己中だったり知恵足らずだったりして不完全」という感じの内容(※自己解釈)

    箴言はよく読むが後半の考察はまだ見ていない。
    私が精神的にもっと成熟したら読みたいとは思っているがいつになるだろうか。

  • 【生き方】ラ・ロシュフコー箴言(しんげん)集/二宮フサ/20150803(79/363)<351/17618><R>
    ◆きっかけ
    ・理不尽な異動を告げられ、悟りの言葉で心を軽くしたかった。

    ◆感想
    ・今でも十分通用する教訓。ああ、こうした割り切り方もあるのだなと。箴言(しんげん)で短い文章でも十分に深く、突き刺さる言葉が多かった。
    ・人はいつまでたっても変わらない、エスプリの効いた(というか、斜に構えているとうか)多くの言葉。しかし変わらないことを知っているのと知らないのでは大きな違いがあるのも確か。
    ・ラ・ロシュフコーは結構苦労した人生の中から、鋭い人間観察をエスプリの効いた言葉で記している。状況が打開できなくとも、こうも辛らつに目の前のことを整理できれば、少しは気も晴れる気がする。

    ・ラ・ロシュフコー
    https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%BD%E3%83%AF%E3%83%BB%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%A9%E3%83%BB%E3%83%AD%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%95%E3%82%B3%E3%83%BC
    http://earth-words.org/archives/5014

    ◆引用
    ★われわれの美徳は,ほとんどの場合,偽装した悪徳に過ぎない
    ・素直とは心を開くことであれう。これはごく少数の人にしか見いだせない。普通見られる素直は、他人の信頼を引き付けるための巧妙な隠れ蓑にすぎない。
    ・沈黙は自分自身を警戒する人にとって最良の安全策である。
    ・自分は偉いと決め込んでいる人の思い違いを正してやることは、港に着く船は全部自分のものだと信じていたあのアテネの狂人に人々がしたことと同じくらい、けしからぬおせっかいである。
    ・知(エスプリ)は情(クール)にいつもしてやらる。
    ・物事をよく知る為には、細部を知らなければならない。そして細部はほとんど無限だから、我々の知識は常に皮相で不完全なのである。
    ・人は敵にだまされ見方に欺かれれば口惜しくてたまらない。そのくせしばしば自分自身に騙され欺かれて悦に入っている。
    ・助言の求め方ほど素直でないものはない。助言を求める側は、友の意見に神妙な敬意を抱いているように見えるが、実は相手に自分の意見を認めさせ、彼を自分の行動の保証人にすることしか考えていない。そして助言する側は、自分に示された信頼に、熱のこもった無欲な真剣さで報いるが、実はほとんどの場合、与える助言の中に、自分自身の利益か名声しか求めていないのである。
    ・われわれはあまりにも他人の目に自分を偽装するこに慣れきって、ついに自分自身にも自分を偽装するに至るのである。
    ・われわれが他人の美点を褒めそやすのは、その人の偉さに対する敬意よりも、むしろ自分自身の見識に対する得意からである。だから他人に賛辞を呈しているように見えるときでも、実は自分が賛辞を浴びたいと思っているのである。
    ・偉大な素質を持つだけでは十分ではに。それを活かす術が必要である。
    ・希望はもっぱら人をたぶらかすものだが、それでも、人生の終着点迄楽しい道を通って我々を行きつかせることにおいて少なくとも役立つ。
    ・おなじ頭を使うなら、この先身にふるかかるかもしれない不幸を案ずるのに使うより、現にわが身にふりかかっている不幸に耐えるために使うほうが良い。
    ・愚鈍な人間の中には、自分をよく知っていて、自分の愚鈍さを巧妙に使うのがいる。
    ・短所で引き立つ人もいれば、長所で見通りする人もいる。
    ・われわれは己の欲するところを知りつくすには程遠い。
    ・大多数の人の感謝は、もっと大きな恩恵を受けたいという密かな欲望にすぎない。
    ・欠点の中には、上手に活かせば美徳そもののよりもっと光るものがある。
    ・我々はふつう、自分を賛美してくれる人々としか心から褒めない。
    ・我々の力(メリット)が低下すると好みも低下する。
    ★運も健康も同じように管理する必要がある。好調な時は十分に楽しみ、不調な時は気長にかまえ、そしてよくよくの場合でない限り決して荒療治はしないことである。
    ・我々は生涯の様々な年齢にまったくの新参者としてたどり着く。だから、多くの場合、いくら年をとっても、その年齢においては経験不足なのである。
    ・われわれの最も立派な行為も、もしそれを生みだしたすべての動機を世間の人に見抜かれれば、われわれはしばしばそれを恥じることになるだろう。
    ・友情にとって最大の冒険は、自分の欠点を友達に明かすことではない。友達の欠点を彼自身に見させることである。
    ・我々は、自分の実力以下の職に就けば大物に見える可能性があるが、分に過ぎた職に就くと、しばしば小物に見える。
    ・信頼は才気以上に会話を潤す。
    ・立派な行為を心からほめたたえることは、いわば自分もそれに一枚加わることである。
    ・報恩感謝の中には、受けた恩義を完済するだけでなく、こちらが借りを返しているのに、かえって相手のほうがこちらに負い目を感じるようにさえなってしまう、そんな類の熱烈な感謝がある。
    ★友情においても、恋においても、人は往々にして知っているいろいろなことによってよりも、知らないでいることのおかげで幸福になる。
    ・頭のいい馬鹿ほどはた迷惑な馬鹿はいない。
    ★大事にあたっては、好機を生じさせようとするよりも、到来する好機に乗ずることを第一に心がけるべきである。
    ・老いは若い時のあらゆる楽しみを死刑で脅して禁じる暴君である。
    ★人は理性でしか望まないものは、決して熱烈には望まない。
    ・大恋愛したことのある人は、その熱病から治った自分を、終生幸福とも不幸とも思うものである。
    ★恋においてはあまり愛さないことが、愛されるための確実な方法である。
    ★恋と比較するのに最も適切なのは熱病である。どちらの場合も、その激しさにせよ持続にせよ、われわれの力ではどうにもならない。
    ・最も無能な人にとって最大の能力は、他人のよい指導に従うことができる能力である。
    ★何かを強く欲する前に、現にそれを所有する人がどれだけ幸福かを確かめておく必要がある。

  • ■書名

    書名:ラ・ロシュフコー箴言集
    著者:二宮フサ

    ■概要

    「われわれの美徳は、ほとんどの場合、偽装した悪徳に過ぎない」
    ―よく知られたこの一句が示すように、ラ・ロシュフコー(1613‐80)
    の箴言は、愛・友情・勇気など美名の下にひそむ打算・自己愛とい
    う業を重い律動感のある1,2行の断言であばき、読者を挑発する。
    人間の真実を追求するフランス・モラリスト文学の最高峰。
    (From amazon)

    ■気になった点

    ・功績は偶然の結果であることが多い。

    ・忠告ほど人が気前よく与えるものはない。

    ・それ自体不可能なことはそれほどない。
     それをやりとげようという熱意が、手段以上に欠けている。

    ・自分がしている悪の全てを知り尽くすだけの知恵を持った人間は
     めったにいない。

    ・不調な時は気長に構え、荒療治しない事。

    ・小さな欠点を告白するのは、大きな欠点を隠すため。

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