ドン・ジュアン 石像の宴 (岩波文庫 赤512-3)

  • 岩波書店 (1975年12月16日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (120ページ) / ISBN・EAN: 9784003251232

作品紹介・あらすじ

スペイン伝説の放蕩貴族ドン・ジュアン。モリエールはこの男に、義侠心に富み胆の太い武人、徹底した無神論者、偽善者など多面的な性格をつけくわえ、自分の欲望に限りをつけられない、快楽の「永遠の探求者」という近代的な人物像を創りだした。鋭い人間洞察・時代観察に裏打ちされたモリエールの代表作。

みんなの感想まとめ

テーマは人間の欲望と倫理観の葛藤であり、登場人物たちの複雑な心情が描かれています。特に主人公のドン・ジュアンは、倫理観に欠ける行動を取りながらも、どこか憎めない魅力を持っています。読者は彼の行動に疑問...

感想・レビュー・書評

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  • わたくしの卒論テーマ。もはや何回読んだかわから〜ん!手持ちの本には付箋と書き込みだらけ。モリエール大好きなのですが、中でもこれが本当に好きです。

  • 我が家の納戸に何故かモリエールの本がたくさんあるんです。若い頃買ったんだと思うけど…たぶん、モリエールの本ってどれも薄いので、なんかすぐに読めそうな気になって買っていたんでしょうね。で、何十年も放置。

    ドン・ジュアンはドン・ファンをフランス語にしたもの。スペインの伝説のプレイボーイ、ドン・ファンを扱ってる。読み始めはなんとなく憎めないやつだったけど…読み進むうちに、厭な気分になってくる。

    モリエールらしくコミカルな部分もあるものの、これはかなり皮肉が効いている。

  • ミュージカルのドンジュアンを観たので、原作を読みたくなり手に入れましたが。
    喜劇だったのか⁈
    ロマンスや、ジュアンや登場人物はミュージカルとは違って、シグナル的な印象。
    自分の欲望に正直な人は劣悪だが、喜劇なのか?

  •  やっていることも発言も、倫理観の欠如しているとんでも人間なはずなのに、どこか憎めないのは、確かに一本の芯があるから...なのか...?
    と、ドン・ジュアンという人間の人気さを自分の納得させようとしたけれど、結局首を傾げてしまった。
    (良い人ではないだろうけれども、悪漢でもない...)

     昔の劇の台本を読む時、本編も面白いが、解説部分で知ることができる当時の裏事情も楽しく読ませて頂いている。

     今回も、読んでいた時の違和感や疑問を、モリエールの事情を知ることで解消できた。

  • 普通に嫌な男では終始させない性格劇。
    悲劇と喜劇の混合劇こそが多様かつ質の優れた作品を生み出す。
    スガナレルが最高に好き。

  • 「なんだこいつは⁉」と引いてしまうほどどうしょうもない主人公でした。しかし、最後の彼の主張で見方が一気に変わってしまいましたね。現実にいたら非常に困る人物ですが、こういう主人公はいてもいいんじゃないかと思います。

  • 400年前に書かれたものとは思えない程情景描写があった。

  • この作品は喜劇ですが、喜劇で書かれている作品は、人・モノを風刺的・戯画的に描く作用が強いと思います。戯曲はほとんど会話で物語が進行していくので、読んでいて舞台の上で演戯をしている俳優達・女優達を連想しました。それぞれの場面で、人間の普遍性のある主題を、分かりやすく風刺的に描いていると思います。

    物語の最後、主人公に雷が落ちて、主人公に罰が当たる結末でしたが、この結末は喜劇作品なので通用する方法だと思います。実際の世間・社会や、人間性を追及している文学作品では、最後の主人公の様な振る舞いをする人物に罰が当たる事はないと思います。

  • それなりに楽しめたが、ストーリー展開などに雑な部分を感じる。急ごしらえな製作だったらしいが、そういう事情を知らないと「???」となる場面は多い。また、解説のなかでしきりに言われているほど「無神論」という印象はなかった。

  • スペインに伝わるドン・ファンの物語をモリエールが脚本化。無節操の限りを尽くそうとすれば最後は偽善者になる、という強烈な風刺。けれど主人公がこれだけテンポよくゲスだと、むしろ爽快で魅力的に感じてしまう。文句なしにおもしろい。

  • あらら決闘シーンがないよ。エルヴィールのキャラ造形ではダ・ポンテに貢献するが決闘シーンのないドン・ジョヴァンニってのもなあ。

  • 放蕩貴族ドン・ジュアン。痛快すぎる。

    放蕩無頼の貴族たちは己の破廉恥な所業を合理化するために哲学的背景を持たない薄っぺらな無神論に走ってたんですよー、なんて言われるとグウの音も出ないが、「神様にいられると困る(絶対バチ当たるから)」が故に神様を否定したい輩なんて現代に溢れかえっているだろうし、斯く言う私もその一人だ。すみません。矮小な人間ですみません。

    瀆神的な発言・行為を繰り返すドン・ジュアンに軽く引きつつも、末路に「やっぱりな」と少し安堵してしまうところが、矮小な人間の矮小たる所以であろう。

  • 「神々は渇く」を読んでいたらドン・ジュアンが出てきたので読んでみた。面白い。ドン・ジュアンと従者スナガレルの掛け合いも面白い。ギャグマンガの原型みたいな感じ。「危険な関係」を想い起こした。このドン・ジュアンは無神論者の自由人で確かに近代的だ。無神論者で神の奇跡も亡霊も信じない点がポイントなんだろうな。

  • 学生の頃は仏文科に在籍してゐたため、当時は片端からフランスものを読んだのであります。その一冊。
    並び称されたコルネイユ、ラシーヌは、少なくとも日本ではあまり語られなくなつたのに対し、このモリエールはまだ読まれてゐるやうです。

    有名なドン・ジュアンのお話。元元はイタリアではなくスペインが発祥の地ださうです。
    モリエールがドン・ジュアンを題材に芝居を書いたのは、もつぱら商売上の事情のやうであります。別段自らの文学的創造のためといふわけではなく、当時のモリエール一座の金勘定のために一気に書かれたものらしい。これはびつくり。さういはれてみると、書き方や話の展開が少し粗く感じます。いはれなければ気にしないけれど。
    良くいへばスパッと分かりやすく男性的である。三船敏郎の殺陣と同じですな。

    そしてドン・ジュアンの従僕であるスガナレルがよろしい。何かと博識をひけらかし俗物ぶりを発揮してゐます。当時の風潮や時事問題を揶揄したと思はれるせりふもあり、時に毒を含んでゐます。『タルチュフ』が上映禁止になつた腹いせでせうか。
    先入観を持たずに読めば、驚くほど新しい内容に「ほほう」と声が出るところであります。

    http://genjigawakusin.blog10.fc2.com/blog-entry-282.html

  • 悔い改めなくていいです。そのほうが面白いから。

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    なに? おまえは最初にできた女といつまでもくっついていろ、その女のために世間と縁を切れ、ほかのだれにも目をくれるな、と、こう言うんだな?女房孝行なんて愚にもつかぬ名誉を鼻にかけ、ひとつの恋を後生大事に老いさらばえ、若いうちからほかの見とれるような別嬪たちに目をつぶっていようとは、いやはや結構な了見さね!まっぴらごめんだ。

    惚れ抜くなんて芸当は、ばか者だけに任せておくさ。美しい女はみんなおれたちをとりこにする権利があるんだ。最初に出会ったのを笠に着て、ほかの女たちが男の心をとらえようとする無理からぬ望みを断ち切るって法があるものか。おれはな、美しい女を見たら最後、ぞっこんまいってしまう。女が男をひきつけるあの心地よい暴力の前には、手もなく丸められてしまうのだ。


    そんなことは今日日じゃちっとお恥ずかしくないさ。偽善は流行りの悪徳だし、流行りの悪徳ならなんでも美徳として通用するんだ。現在人に演じられる役割のうちでは、善人役がいちばんの儲け役だよ、偽善者稼業ほど得な商売ってあるものじゃない。こいつはいんちきが尊敬されること請け合いの芸当なんだ。たとえ尻尾をつかまれたにせよ、だれからも文句はつけられない。人間のほかの悪徳なら、みんな非難も攻撃もしたい放題、だれだっておおっぴらにやっつける権利があるんだ。ところが偽善だけは特別扱いの悪徳さ、自分の手で世間の口をおさえつけ、バツを受けないでおさまりかえっていられるのだ。猫っかぶりが嵩じてくると、似た者どうしが寄り集まって、水入らずの組合をでっちあげる、そのなかのひとりとけんかでもしようものなら、あとの全部を相手にしなけりゃならぬ。誠心誠意事に当たる人だの、心から神さまを信じている人だのと、世間だれしもが認めている連中が、きまってこんな輩に引っかかるんだ。たわいもなく猫っかぶりの手に乗せられて、自分のしぐさを真似る猿どもを、わけもわからず尻押しするんだ。

  • モリエールの作品はどれも皮肉に満ちていながらも、それが決して嫌味過ぎないところが良い。
    これぞ喜劇、という感じ。

  • 後で書きます。

  • 荒いけど楽しい喜劇。
    正義じゃない主人公がすきです。とにかくよくしゃべる登場人物。

  • 2007/12/17

  • 女たらしの放蕩者ドン・ジュアンと、そのお供で小心な正直者のスガナレル。その末路は?

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モリエールの作品

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