本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 (200ページ) / ISBN・EAN: 9784003252222
みんなの感想まとめ
人間関係のもつれや恋愛の駆け引きを描いた物語が、軽快なオペラの形で楽しめる作品です。主人公ロジーヌは、医師との結婚を避け、伯爵との恋を成就させるために奮闘します。登場人物たちの心情が丁寧に描かれ、特に...
感想・レビュー・書評
-
ロッシーニが作曲したオペラ『セビリヤの理髪師』の原作です。自分の後継人の医師と結婚させられそうなロジーヌが、すったもんだの末に伯爵との恋を成就させるという物語。オペラの曲も物語の雰囲気にピッタリだと思いました。今から三百年くらい前のお話ですから電話もメールもありません。自分の想いを伝えるのにすごく苦労します。言葉がただの言葉ではなくて、自分の心そのものなんです。だから大切に大切に扱うんです。オペラには美しい歌があるのも納得です。
オペラの中で、伯爵の恋の橋渡し役の男性が『私は町の何でも屋』という歌を歌います。実は彼にも苦難の人生があったのですが、歌の中に〝ああ、なんと素敵な人生、なんという喜び〟という歌詞があるんです。色々あった人生だったけれど、誰かのために自分を役立てられるなんて幸せだって歌うんです。こういう人は絶対に不幸にならない。ロッシーニはこの喜びを音楽にしたのではないでしょうか。ところで、この橋渡し役の名前はフィガロと言います。どこかで聞いたことはありませんか?この物語には続きがあるんです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
原作を読んだのは初めてだが、1775年チュイルリー王宮での初演といえば、バスチーユの襲撃までは10年余りと迫った時期。本編には直接そうした危機感は見られないが、アンシャンレジームの揺らぎは、劇にも影を落としているようだ。もっとも、劇はフランスを舞台とはせず、遠くセヴィリヤの物語として描いているのだが。ただし、ボーマルシェの原作よりも、軽快でいて陰影に富む序曲に幕を開けるロッシーニのオペラの方がはるかに有名。これがなければ、後世に知られることはなかっただろう。オペラは冒頭こそ幾分違うが、概ね原作には忠実だ。
この作品は、『フィガロの結婚』の20年くらい前のお話ということになる。順序は逆だが、ロッシーニはいわばモーツアルトに挑戦した。彼がオペラにおいて(とりわけブッファでは)モーツアルトの後継者であったことは明白だ。ベートーヴェンも、さぞやこんなオペラを作りたかったことだろう。
ちなみに「町の何でも屋」フィガロについてだが、この頃のヨーロッパでは理髪師が外科医の仕事も兼ねていた。その名残が床屋さんの店先でくるくる回っている、あの赤と青のシンボル。赤は動脈、青は静脈を現わしている。 -
楽しい!戯曲とか劇は、結構 本のスタイルで読むと 読みにくいんですけど、とってもスムーズに読めました。
劇場的なこねくり回した 表現が少なくて 割と普通の 会話でポンポンポンポン 進めていくような感じ。 潜入したりする部分は普通にワクワクです。書かれた当時に上流階級には下品と言われつつもものすごい 大ヒットしたっていうのはわかるなあ。こういうのをザ・娯楽って言うんでしょうね。フィガロの結婚がこれの続編というのは、これを読むまで知りませんでした。セットで読むのもお勧めです。 -
注釈が半分くらいを占めていて,実際は短い。フィガロの見事な立ち回りや滑稽さは舞台を見た方が伝わるのかも。舞台を想像しきれなかったので、この評価ですが、きっと面白いんだろうな
-
やりとりがコントのように軽快で面白い。時代背景が分からなくても十分通用する。現在でも演じ続けられる理由がよくわかる。
-
なかなかの策士がいっぱい。
恋のために色々と策略を練っていくおはなし。
なるほどこういうストーリーだったんですねぇ。
2022/07/08読了 -
権力者を馬鹿にしてやり込めることを目的にした喜劇。マリー・アントワネットがこのオペラを主役のロジーナ役で演じたという話を、ベルばらとかで読んで以来、どんな話なのか読みたく思っていたのを、図書館へ行ったときに思い出したので借りてみた。
中傷の効果についての台詞では、マリー・アントワネットはまさにその中傷という武器によって力を失ったことを思い出して、マリー・アントワネットは一体どういうつもりでこのオペラを演じたのか、大いに疑問に思った。
解説を読むと、ボーマルシェはルイ十五世の頃から宮廷勤めをしている人気者だったらしい。そういう人が原作を書いたオペラということで、内容についてはあまり考えていなかったのかも…それとも、こういった内容のオペラを王妃自らが演じることで、権力者への風刺など気にも留めていないと示すつもりだったとか?
単純に、意に沿わない結婚から逃れられるロジーナに憧れたのかもしれない。でも、そんな理由でこのオペラを演じたとしたら、やっぱりマリー・アントワネットは馬鹿すぎるな…
読後続きが気になって、『フィガロの結婚』についてちょっとググってみたんだけど、アルマビーバ伯爵はロジーヌに飽きて、フィガロの新妻を寝取ろうとするそうだ。
こんなてんやわんやの末に結婚したのに、渇望した妻から心を移して、恩人であるフィガロの妻の処女を奪おうとするって?信じられない。なんだそのメロドラマは。 -
理髪師フィガロを味方につけた伯爵の立ち回りと、憎まれ役老医師バルトロの過剰な警戒心で、しっかりオチのついたハッピーエンドに。著者の波乱万丈な生涯が凝縮された訳者解説で、フィガロの存在感に思わず納得。退屈せず、安心して読めました。
-
なんともいえない人間同士の距離、作戦、知恵比べ。
-
「そんな陽気な悟りをだれがお前に教えたのだ?」
「不幸の習慣です」
オペラは行きたくても、そもそも通常の演奏会等と違い頻繁に開催はされないし、必ずしも観たい演目が行われるかどうかすらわからない。希望の演目が観られるチャンスは数年に一度ということもある。
しかしこうやって本で一気に読むと、ひとつのオペラを観劇した気分にもなる。 -
Moliere
-
最近オペラに興味を持ち始めたので、オペラの<セビリャの理髪師>を観る前に読んでみました。
内容は単純で非常に軽いタッチです。人間を描くと言う点では個人的には同じような劇でもシェークスピアの方が面白い気がします。
本自体の内容は軽い喜劇なのでオペラがこの本を基にしてどの様に演出されているのか観てみたいです。
ちなみにタイトルの『セビーリャの理髪師』と実際の内容はほとんど関係がないような・・・と思うのは私だけでしょうか? -
テンポの良い喜劇。
老医師の欲望の片棒を担ぐオルガン奏者の小物っぷりで笑わせていただきました。
結局のところ全ては金貨で解決。何とも分かりやすい小物で。
しかし、この話よりも訳者解説のボーマルシェ自身の波乱万丈な人生の方がすごくて作者の人生と作品、どちらがフィクションのようにドラマティックなのだか…と思ってしまった。 -
非常に巧みな喜劇。
また単純な経歴の羅列でさえも飽きさせない波乱万丈な人生っぷりも見事。 -
フィガロの結婚の方が面白いよ。
ボーマルシェの生き様の方がドラマティックだよ。 -
老人バルトローが自分の後見人下にある美しい処女ロジーヌを妻にしようとして、嫉妬ぶかく世間の目をさえぎって閉じ込めていたのを、若きアルマヴィヴァ伯爵が垣間見て恋し、一人の下僕フィガロの助けを借りて、コロコロと変装したりこっそり手紙を届けたりと、様々な奇策を用いて、ついにロジーヌと結婚するという物語。
読みやすいし、テンポが良くて楽しかったです。
あとがきにある作者の多才っぷり(?!)にもびっくりしました。
ボーマルシェの作品
本棚登録 :
感想 :
