赤と黒〈下〉 (岩波文庫 赤 526-4 9

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  • Amazon.co.jp ・本 (468ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003252642

作品紹介・あらすじ

この小説は一平民青年ジュリアン・ソレルの野心をとおして、貴族・僧侶・ブルジョアジーの三者がしのぎをけずる7月革命前夜の反動的で陰鬱なフランス政界と社会を、痛烈な諷刺をこめて描き出した社会小説である。

感想・レビュー・書評

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  • エンドレス脳内バトル。。「保証!」としか叫べないシーンよすぎる
    「今の女で、打首になった愛人の生首におめず臆せず手を触れられる人が、一人だってありますかしら」泣

  • 初めて読んだフランス文学 こういうわけわかんないちょい気持ち悪いのがフランス文学か なるほど と思ったらヤツ ごく浅い知識で

  • 切ないねぇ。どんなに身を立てたくても、
    もともと身分もないに等しい彼を
    フランスの社会は受け入れてはくれませんでした。

    彼の心にはナポレオンの野心がありました。
    しかしながら、身分を重んじる階級には
    それは敵としか映らなかったんですよね。
    だからこそ狂乱の中殺人を犯したジュリアンは
    死の道しかなかったわけで。

    二つの恋が出てきていたけど
    本当の恋は禁断の愛の方なんだよね。
    マチルドとの恋はいわゆる策略だからね。

    でも、確かにジュリアンは愛したのよ。
    だけれども、身分の違い、
    思想がそれを許してはくれなかった…
    せつねぇなぁ。

  • われらのジュリアンは最後まで畜生でした。

    レナール夫人や高慢な貴族令嬢マチルドとの恋愛の駆け引き、聖職者と貴族階級への野心・軽蔑。

    その時々により目まぐるしく愛の対象が変わるジュリアンですが、2人の女性に対する自身のアンビバレントな感情は平民という出自が重くのしかかっている様子。

    自身の出世のために人を踏み台にしようとする精神性は共感できませんでした。

  • 許されぬ恋、社交界への野心、恋の駆け引き、罪と罰…。

     ジュリアンはあれだけマチルダと恋の駆け引きをどついたろかと思うぐらいしていたのに、本心はレーナル夫人だったのだ。
    高慢な性格をしていたが、終盤での冷淡なジュリアンを懸命に尽くすマチルダが気の毒に思えた。レーナル夫人を殺そうとした動機も自らの野心的展望を台無しにされたとはいえ、腑に落ちない部分がある。殺すことで、永久に自分のものになると思った殺人者的発想なのか、咄嗟の揺れ動いた感情に任せての行為だけなのか。おそらく後者だろうと思うが、それにしても理性がなさ過ぎる。

     

  •  7月のこの頃、7月革命なのは、揃いも揃って。やはり、似ている。気になるポイント目次。階級社会とかも三段階。数独的気持ち悪さのそれぞれの恋愛観。ネアンデルタールとのヒューマンビーイングが感じる排他性。気配を革命とかに例えず消すに徹する平和とエバーグリーンの学び。私たちは歴史にならって来た感。衒ってではない。
     洞窟。ウルルとか用水路とかにノスタルジーを求めてしまう。おしまいの閉じ方が良かった。結論から先に来ていた自分。
     赤と黒を経験して、読んで、オレンジとかイエローマゼンタを知ったこと。漆黒からカシスオレンジなアジカンにイエローサブマリン。今も。

  • ジュリアン…
    最後まで心配が尽きない…

  • ジュリアンさんが捕まって牢屋に入ってからが結構怖かったです。良くも悪くも人間の本性が分かりました。上・下巻に関わらずどちらも難しかったですが、読んで後悔はありませんでしたね。

  • 一人として無駄な登場人物がいない。野心家で秀才で繊細なジュリヤン・ソレルの、レーナル夫人やラ・モール嬢に対する感情がすごくリアルに感じた。特に最初レーナル夫人へ義務感から近付きになる為に行動していく様子、終盤のラ・モール嬢に対する愛情の冷め具合・・。主人公のジュリヤンがずば抜けて魅力的。結局はレーナル夫人を想って斬首された。「赤と黒」とはジュリヤンが出世の手段にしようとした軍人(赤)と聖職者(黒)の服の色を指している。(作者は特に明言してないようだけど)あとがきにもあったが一部ノンフィクションらしい。

  • 東京都杉並区・武蔵野ゼミナールの根岸先生に勧められて。

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著者プロフィール

スタンダール(本名アンリ―・ヘール)は、フランス革命からはじまるフランスの歴史的な激動時代を生き抜いた、フランスの代表的な作家。著書に「赤と黒」「パルムの僧院」「恋愛論」など。

「2016年 『ディズニープリンセス 「恋愛論」 Disney Princess Theory of Love』 で使われていた紹介文から引用しています。」

スタンダールの作品

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