従妹ベット 上 (岩波文庫 赤 529-5)

著者 : バルザック
制作 : 水野 亮 
  • 岩波書店 (1950年7月5日発売)
3.88
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  • レビュー :3
  • Amazon.co.jp ・本 (383ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003252956

従妹ベット 上 (岩波文庫 赤 529-5)の感想・レビュー・書評

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  • 体調優れず小説でも読んで養生…と思ったらあまりに強烈でウトウトできず。登場人物が男も女も怪物揃い、互いを喰いあう愛憎劇の陳腐スレスレの物凄さに仰天。岩波文庫の旧仮名も凄みの一因か。名訳なので古書を探す価値あり。

  • とにかく読むのが辛い話だ。
    こんなに人間の嫌らしさをリアルに描かれると、
    共感してしまうことが辛くなる。

    ベットは簡単に言うと嫌な女なのかもしれない。
    けれど、ずっと周囲から向けられる優越感に傷付いてきている。
    自身の中では当然のことが周囲には奇異に見える。
    なんて嫌な世間なのだろう…そしてその結末の嫌らしさも。

  • 副題「貧しき縁者」。親戚同士に著しい貧富の差がある場合、どのような人間関係が営まれるのかに焦点をあてた作品で『従兄ポンス』と対になっている。

    この作品はとかく登場人物のキャラクターが強烈。立派な人物だけど救いようのない女好きのユロ男爵、貞操この上ないが不幸な男爵夫人、典型的ブルジョワのクルヴェル、憎しみにとらわれた策謀家のベット、悪女の権化のごときヴァレリーと数え上げたらキリがない。
    その中で話の中心となるのはやはりユロ男爵で、彼を中心に巻き起こる事件が主軸。特に物語後半のユロ一家の破滅への真っ逆さまの転落模様は壮絶。そして悪にはそれなりの報いがありユロ一家は再生してめでたしめでたし・・・で終わるかと思いきや、そうでないエンディングも衝撃的。なにもそこまでせんでも(笑)

    キャラクター、話の筋、ともに優れており間違いなく魅力的な作品。だが、欠点としては作者のバルザックの饒舌っぷりか。この作品自体、当時のパリの風俗観察・研究の成果といえるようなものであるゆえに、当時のパリに対する見解やら描写がやたらと多く、薀蓄に阻まれてなかなか話の筋が進まないことにイライラするかも。何といっても、上巻280ページまでは前振りにすぎないってんだから、饒舌にすぎると言っても間違いなかろうよ。

    しかし序盤の退屈を乗り切れば、これほど面白い小説もなかなかないと思われる。オススメ。

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