従妹ベット (下) (岩波文庫)

  • 岩波書店 (1992年2月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784003252963

みんなの感想まとめ

人間の醜悪さと欲望が巧みに描かれたこの作品は、登場人物たちの複雑な心理を通じて、善悪の境界が曖昧であることを浮き彫りにしています。特に、従妹ベットの存在がタイトルに使われていることに対する疑問が示すよ...

感想・レビュー・書評

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  •  鹿島茂「悪女入門」によれば、「タイトルが少しそぐわないのではないか(中略)主役である『妖婦ヴァレリー』でも『好色男ユロ』でもなく(中略)醜い従妹ベットがタイトルに使われているからです」。
     「好色男ユロ」。他の翻訳では「好色一代記」の副題があったように思う。エクトル・ユロのモデルは文豪ヴィクトル・ユゴーというが、サチュリア(男性色情狂)の疑いがあるユゴーならさもありなん。
     ベットが手を下さなくても、ユロ家は家長の度を越した猟色により、瓦解したのではあるまいか。
     河出世界文学大系版で本文・解説を読んでから、岩波文庫下巻の解説を読む。
     追記:闇の仕事師みたいなサン・テステーヴ夫人の迫力が際立っている。さぞかし「人間喜劇」の中で暗躍するのだろう。

  • 下巻の展開は激しいとでも言えばいいか。
    吐きそうになるくらいには人間が気持ち悪い。
    よくもこんなに人間の嫌な面ばかりを剥き出して、
    ストーリーを破綻なく進められるものだ。

    不思議に予定調和を見る思いがした。
    すごいものだ…結局はなるようになったということか。

    ベットは望んだものは手に入らなかったが、
    望みもしなかったものを押しつけられた。
    悪くはないと考えるべきなんだろうけど、嫌な最期だ。

  • 上巻参照。

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著者プロフィール

フランス文学を代表する作家の一人。1799年生まれ。ロマン主義・写実主義の系譜に属する。現実の人間を観察することが創作の出発点だが、創造力を駆使して典型的人間像を描きあげる。歴史にも大きな関心を持ち、歴史的事実から着想を得ることも多かった。様々な作品に同じ人物を登場させる「人物再登場法」という手法を用い、膨大な作品群によって「人間(喜)劇」と名づける独自の文学世界を構築しようとした。代表作は『谷間の百合』。豪放な私生活も伝説的に語り継がれている。1850年没。

「2020年 『サンソン回想録』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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