ゴリオ爺さん 上 (岩波文庫 赤 530-8)

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  • Amazon.co.jp ・本 (321ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003253083

感想・レビュー・書評

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  • いつの時代になっても変わらない人間の欲の深さや嫉妬、見栄といった負の部分に多くの焦点が当たっているので、時代を超えて迫ってくるものがあります。ゴリオ爺さんは、自分で分かっていながら娘たちに尽くしたのでしょう。その部分が可哀想で涙が出ました。

  • ゴリオが見せた父性愛とその顛末はトラウマとして封じ込められ,ラスティニャックの欲望は前向きなものとして残される,そういう時代かもしれない。

    文学作品として見た場合,写実主義の代表とも言えよう書き込みの多さが特徴的である

  • 下巻に合わせて記述

  • ゴリオ爺さんは傍から見るとかわいそうな人だけど、本人は娘二人を愛し続けることで満足しているのだから幸せなのかもしれないな。むしろ娘は過保護に育った分、お金があっても幸せではない気がする。しかしラスティニャックはダメ男だなぁ。若い頃はあれくらいハチャメチャでいいのかもしれないが、こちらの家族は可哀そう。振り返ると自分にもラスティニャック的なところがあった。家族には迷惑かけたなぁ。

  • ピケティの21世紀の資本から読んでみようと思った本。
    当時のパリの貴族の様子が描かれている。特に感情面の描写が豊かなのがとても良いと思った。
    法学部の楽聖がいかに立身出世をしていくかを考え、社交界を渡っていこうかという序章。
    どのように振る舞うべきかについても考えさせられる。

  • 再読終点。前回より楽しめた。人間の汚ない面が強調されているように思って、前回は気分が悪くなったけれど、こういう浅ましい人間は、実はどこにでもいることに気がついた。バルザックはおもしろい!

  • レヴュは下巻にて

  • 彼女のからだつきぜんたいがこの下宿屋の特徴をあらわし、またその反対に下宿屋は彼女の人品骨柄を包含しているのだ。

  • あれやこれやとお金関係で父を頼りに来る娘達に父はこれ以上にない愛情で接するが、自分が最期という時に見舞いにも来ない娘達の本性を随分前から知っていた風に言うゴリオにはとても驚きました。
    熊本学園大学:(まんぼう)

  • バルザックははじめて読みました。
    ストーリーはなんだか最後まで救いがないように思われて、気持ちが沈みましたが…。
    仕事を求めて上京した息子(娘)になけなしの生活費の中から仕送りを送る親、肉親に看取られずに死んで行く一人暮らしのお年寄り…。
    この小説の舞台は200年近く前のフランスだけど、肉親どころか誰にも気づかれずに亡くなる孤独死が問題視されている現代の日本、『ゴリオ爺さん』はとても他人事とは思えませんでした。
    親孝行ってなんだろう?と、親子関係について考えさせられた一冊。

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著者プロフィール

オノレ・ド・バルザック
1799-1850年。フランスの小説家。『幻滅』、『ゴリオ爺さん』、『谷間の百合』ほか91篇から成る「人間喜劇」を執筆。ジャーナリストとしても活動した。

「2014年 『ジャーナリストの生理学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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