レ・ミゼラブル 3 (岩波文庫 赤 531-3)

  • 岩波書店
3.90
  • (24)
  • (18)
  • (31)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 323
感想 : 19
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (597ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003253137

作品紹介・あらすじ

コゼットとジャン・ヴァルジャンは青年マリユスの前から消えた。落胆にしずむマリエス。だがある日、隣部屋にすむ怪しげな一家の様子をそっとうかがう彼の目の前に思いがけずも2人が姿を現わした。そして2人を陥れようと悪事をたくらむこの一家の正体とは…

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • マリユスの下宿先の隣家はあのテナルディエ一家なのだった。そして悪漢テナルディエは執拗にジャン・バルジャンとコゼットの人生に絡みつく。
    作者はマリユスとジャン・バルジャン、コゼット“父娘”の運命の糸を絡める。偶然にも程があることという気もするが、彼らの運命はともかく劇的に転じて行く。

    そしてふと思う。本作は文学作品なのか、それとも小説なのか? 人間像と心理の彫琢はさすが。だが、物語展開が少々ドラマチックすぎる感あり。劇画的で大衆小説の手触りも感じるのだ。

    マリユスは、コゼットの父ジャン・バルジャンを救うか、ワーテルローで実父を救った男だというテナルディエを救うべきか大いに葛藤する。この葛藤が本巻のヤマ場の一つ。

  • 秘密結社ABCの動きとコゼットとマリユスの何とも言えない恋物語。そこにジャンヴァルジャンだけではなく、一や二の登場人物も絡んできます。時代描写がやや冗長で、人物名や地名が読みづらく、苦戦しますが、根幹のストーリーは、フランス革命の下での数奇な人生+恋物語で、時間を忘れて読み続けていけます。

  • 執拗で醜悪なジョンドレッド(テナルデイエ)夫婦と悪党仲間たちの罠から逃れるジャンバルジャン、ジャベルの追求をもかわす。
    ジョゼットとの恋愛に燃えるマリエス。
    その背景とする時代環境、当時の仏政治状況、社会情勢を克明に展開。共和制から帝政復活、1832年の反乱がこの物語のヤマ場である。
    詳細で長過ぎて読む集中力に限界を感じるパートでもある。「隠語」のくだりも理解不能であった。
    マリエスが育てられた王党派の叔父との確執、尊敬する父への敬慕、彼の政治活動への必然が語られる。複雑に錯綜してストーリーが展開していく。
    4に続く

  • 読書日:2017年8月5日-8月12日.
    Original title:Les Misérables.
    Author:Victor Marie Hugo.
    MariusがÉponineからの情報でEuphrasie(Cosette)と、
    彼女が住んでいる庭で再会出来た時は感無量、只只感動しかありません。

    ÉponineはMariusに恋を抱いている様子ですが、
    MariusがEuphrasieに行動が怪しくなる程夢中になっているので、
    彼女の恋はきっと報われないでしょう。
    今巻の後半では、父親の様に隠語を使わない様になっているので、
    今後の彼女の言動がMariusやJean Valjeanにどの様な影響を与えるのかが楽しみです。

    Gavrocheは知らず知らずの内に、生き別れた
    実弟二人に白パンを恵んだり、自分の家に住まわせ、兄らしさが感じられました。
    上の姉同様に教育さえ受ければ、紳士らしい言動をする様になる事でしょう。
    そして実弟二人と別れた後はいつか再開し兄弟と解り、
    いつかは家族水入らずで暮らせる様にと願ってやみません。

  • マリユスは隣人のジョンドレット一家が貧しさで騙りをしているのを知る。彼らの部屋を覗ける穴を見つける。彼らの手紙に応じたルブラン氏が訪ねてくる。まさしく恋した乙女を伴って。ジョンドレットはもう一度ルブラン氏を呼び出して犯罪の計画を立てるのを知りマリユスは警察に話す。その瞬間に合図するようジャヴェルにピストルを渡される。その犯罪の犯されようという瞬間、ジョンドレットがずっと探していた父の恩人であるテナルディエであると名乗った為マリユスは極度の葛藤に陥る。乱闘になったときジャヴェルが踏み込み、一味は逮捕されるが、その最中ルブラン氏は消えてしまう。
    マリユスはクールフェーラックの所へ転がり込み彼に借りて獄中のテナルディエに毎週名乗らず五フラン送る。そこへテナルディエの娘エポニーヌが彼女の居場所を見つけたと案内する。マリユスとコゼットはようやく出逢う。
    ガヴローシュは弟たちと知らずに一晩その子らを救い、父の脱獄を助ける。
    コゼットがイギリスに引っ越すと言ったため、祖父ジルノルマン氏に結婚の許可を求めに行く。しかしコゼットを情婦にという一言でマリユスは出ていく。コゼットは越してしまった。マリユスは友に呼ばれ暴動へ参加する。

  • 2015.5

  • きな臭くなってきた。

  • 遂に3巻まで来ました.残念ながらマリウスとコゼットのキャラが薄いんだよなあ.というか,2巻まで人物をひたすら書き込んできた感があったが,ここにきてどうしたことか,全員薄い.起承転結の「転」にあたるところだから出来事中心なのか.それにしてもテナルディエは悪!

  • マリユスとジルノルマン氏のかみ合わなさ。この物語の中で幸せが一つだけだというのなら、コゼットとマリユスの幸せより、マリユスとジルノルマン氏の和解を望む。何だろう、このコゼットの魅力の無さは。本当に、好きになったのがマリユスみたいな人で良かったね、としか言いようが無い。

  • 15歳のころ、落丁本がうちにあった。パンを一切れ盗んだこと。それがすごく胸に残っている。

全19件中 1 - 10件を表示

ヴィクトル・ユーゴーの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ドストエフスキー
ドストエフスキー
アレクサンドル・...
ドストエフスキー
ドストエフスキー
三島由紀夫
ドストエフスキー
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×