モンテ・クリスト伯〈6〉 (岩波文庫)

制作 : Alexandre Dumas  山内 義雄 
  • 岩波書店
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レビュー : 49
  • Amazon.co.jp ・本 (361ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003253366

感想・レビュー・書評

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  • 復讐の第六巻!
    カドルッス、フェルナンに復讐の槌が振り下ろされる。
    メルセデスとアルベールの選択は?
    ヴィルフォール家の毒殺の手がヴァランティーヌに。
    苦悩するマクシミリアンのとった行動は?
    そして、ダングラール家にも・・・。
    破滅の道を転げ落ちたカドルッスの憐れさ。
    その死すら復讐の手駒の一つになってしまうとは。
    フェルナンは・・・ずっとエドモンの影に脅かされて
    いたのじゃないかな?それが現実に現れたことの恐怖、
    妻と息子に去られた絶望。これまた憐れです。
    また、この巻では、メルセデスの言動と行動、
    マクシミリアンの告白、エデの愛に心乱される
    モンテ・クリスト伯の姿が印象的でした。
    終盤は、ダングラール家が舞台に。
    第一巻のエドモンの婚約披露での出来事が彷彿されます。

  • 【1000 novels everyone must read: the definitive list】

    復讐を生きる意味としてきたダンテスが、シャトー・ディフへ投獄されて以降、初めて怒りや憎しみ、絶望以外の感情で心が揺らぎ葛藤する姿が描かれていたところが印象的だった。
    その感情がメルセデスへのかつての愛情であり、エデからの愛情に気づく点であることが、物語冒頭の純真無垢なダンテスを彷彿とさせる。
    メルセデスの息子を想う母の気持ちに触れ、幸せだった二人にはもう戻れないが、その時のお互いを愛する気持ちに偽りがなかったとダンテスが思えたことでメルセデスへの気持ちが救われたところは、本当に良かったと読んでいるこちらも救われた気持ちになった。

    それを経て、このまま復讐を果たすのはダンテスを本当に救うことになるのか…モンテ・クリスト伯の核となる"人間再生"が色濃く描かれていて、どのように決着をつけるのか次巻が楽しみ。

  • アルベールの友達が大臣秘書官、元軍人、新聞記者などの職業に就いていた事がこの場に来て様々な役にたっている。現代人からすると体面とか決闘は回りくどく馬鹿げて見えるけど、それもまたこの物語の面白い所でもある。
    未亡人になった元婚約者よりも、近くにいる若い娘に気持ちが動いてしまうのは‥‥モンテ・クリスト伯爵もやっぱり男なんですねぇ。

    ユージェニーとダルミィ嬢の逃避行、アンドレアの大捕物、絵巻物のような面白さ。しかしユージェニー、ますますいいキャラだと感じた。

  • モンテクリスト伯による、復讐劇は大詰めを迎えるところである。復讐によって懲らしめたい憎き者らはどんどんと追い詰められていく様子が伝わってくる。一気ではなく、真綿で首を絞められているかのごとくジワジワとくるような印象。復讐したいのにその気持ちが薄れてしまう部分や息子の気持ちを思う部分や伯爵の気持ちにたって思う部分もあり、複雑な心境。果たして復讐劇はどのような結末を迎えるのか気になる。復讐された側の運命は如何にということや、モンテクリスト伯の最終的な目的はどうなのか、双方悲しいものとなってしまうのか最終巻へ。

  • 全7巻を読んだうえでの感想です。

    いよいよダンテスによる復讐が本格化します。
    最初の犠牲者はカドルッスでした。といっても、ダンテスが直接手を下したわけではなく、味方だったはずのアンドレアに殺されるんですよね。何とも皮肉なもんです。
    殺人や押し込みをやらかしてはいるものの、カドルッスって根っからの悪人ではないと思うんですよ。
    でも、怠惰で小心なところが災いして、しょうもない悪事を働き、結局坂道を転げ落ちるように堕落していく様は、人間誰しもが持つ歪な部分をデフォルメしているようにもに思え、読んでいて哀れになりました。
    個人的にこのカドルッス、全話を通して一番印象に残っています。

    次の標的はフェルナン。
    既に新聞紙上でギリシャでの非道を告発されていましたが、今度は議会でエデにそれを証明され、父親の名誉を守るためにモンテ・クリスト伯に決闘を申し込んだアルベールは結局決闘を辞退するに至り、自身で決闘を挑もうとするもモンテ・クリスト伯の正体を聞かされて衝撃を受け、母子に逃げられた挙句、失意の中自殺するという結末を迎えます。
    このあたりの展開は俄然スリリングで、とても楽しめました。

    この後、ダングラールとヴィルフォールに対してもダンテスの策略が発動しますが、まだこの巻の段階では序の口です。具体的には読んでからのお楽しみということで。

    また、アルベールとの決闘前夜のダンテスの苦悩の独白は、当時の社会における神と人間との距離感を表しているように思え、実に興味深かったです。

  • 復讐劇のスピードがアップし佳境に入る

  • いよいよクライマックスへ

  • ついに来たか、いままでの伏線がこんなにもかと。
    エデの描写は本当に力強くて美しい。

    カドルッスに比べてフェルナンはあっけないものだった。でもあの後どう生きていくにも…ね。一番楽な選択かもしれない。
    そしてメルセデスはアルベールに話したのね。復讐をしても正当である、権利がある、そう考えるのは割と時代とか国とか関係あるんだろうか?
    まあ今の時代でもエドモンの人生を振り返ると第三者とかまったく関係ない人からしたらエドモンが復讐をしても正当な感じがしてしまうかもしれない。何より直接手を下してはいないし、過去の告発だからある意味自滅だしなあ…
    カドルッスに関しても…うん。きっかけがあったとはいえ自滅か…

    父の罪が子に問われる時代じゃない…うーん、今の時代はどうだろうか…と刺さった言葉もあった。

  • いよいよ復讐も佳境。じわりじわりと追い詰められ、決定的なとどめを刺される加害者たち。でも単純にいい気味とは思えない。ひとつは伯爵にそこまでする権利があるかということ。もうひとつは誰しも大なり小なりずるい部分を持ってるよな、ということ。
    他人の不幸を見て見ぬ振りをしてしまうことって日常でもけっこうある。他人の痛みって自分では味わえないから。むしろそういう他人の痛みを一個一個真面目に背負っていたら心を病むと思う。
    ダンテスを陥れた面々、罪悪感に苛まれる様子はほとんど書かれていないけど、それは他人の痛みに鈍い人間の本性を表しているのかな。だからダンテスは我が手でその痛みを味わわせてやろうとする。でもそれは果たして正しいことなのか?とデュマは問いかけている。
    フェルナンとの因縁に決着がつくけど、なんだか釈然としなかった。自殺で終わり?これって結局逃げられたことと同じでは。罪を償ったことにはならないよね。で、残された家族が代償を負う。それってなんだかなあ…。
    この物語、人間模様を図にしたら面白いかも知れない。家族間の関係とか、愛人関係とか。脇役ながらこの巻の後半でひときわ輝いているのはダングラール家のユージェニー嬢。宝塚の男役ですかっていうくらい凛々しくてキラキラと眩しい。友達になってみたいタイプ。

  • ついに決定的な復讐が行われた。フェルナンは全てを失って自殺。私も溜飲を下げた。
    メルセデスはエドモンが現れた最初のときから気づいていたんだねえ。けなげな。しかしすでに母となってエドモンとは違う道を歩んできた彼女にとっては、嬉しいやら、苦しいやら、だっただろう。

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著者プロフィール

1802-70。フランスを代表する小説家・劇作家。生涯に長短合わせて250篇あまりの作品を書いたとされる。主な作品に『コルシカの兄弟』『モンテ・クリスト伯(巌窟王)』『三銃士』『ブラジュロンヌ子爵(鉄仮面)』『ダルタニャン物語』『王妃マルゴ』『王妃の首飾り』など。

「2016年 『ボルジア家』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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