愛の妖精 (岩波文庫)

制作 : George Sand  宮崎 嶺雄 
  • 岩波書店 (1959年3月5日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003253519

愛の妖精 (岩波文庫)の感想・レビュー・書評

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  • おっさんにはこそばゆい題名だけど、読んでみて評価が高いのも納得。文字数はすごい多いけど、気にせず読めて。不思議な魅力を持った登場人物たち。長々語るのは、昔の劇画っぽくもあり。
    しかし何百年も前から男女関係やら親やら人間関係やら、そういうのは変わらないもので、しかもどこの国でも変わらないものだなー、と。
    やたら”だぜ”とか使うのは訳者の時代なんだろうか。この辺は今風に直しても良いかなー、なんて思ったりも。

  • 自分の子どもには是非読ませたい。

  • 新書文庫

  •  およそ二世紀前の小説とは思えないほど親近感を持てる内容で驚いた。同じくまた、三枚目と思われたアイツがまさかこの物語の主要人物だったことに対しても。

     一読をオススメ出来る小説です。

  • 登場人物のキャラクターが掴みやすく、絵本のように読み進めていった。
    この小説は、愛そのもの。

  • 邦訳では副題のやうになつてゐる「プチット・ファデット」といふのが原題であります。「小さなこほろぎ」の意味だとか。つまり愛も妖精も関係ありません。何故かういふ邦題になるのか、誰か説明できますか?

    舞台はコッス村なる田園地帯。コッス村のバルボーさんの家に双子が生れました。兄のシルヴィネと弟のランドリーであります。
    村の言ひ伝へでは、双子は一方が他方を成長させる為に、必ず早死にするといふ。で、それを避けるために何方かを奉公(里子)に出すのださうです。この二人の場合は、体も大きくしつかり者の弟・ランドリーが、体力に劣り甘えん坊気質の兄・シルヴィネを慮つて、自ら家を出ます。中中出来た弟。

    一方、村にはファデ婆さんなる魔女(?)がゐて、孫娘のファデット(こほろぎ)とその弟(ばつた)を養育してゐました。この一家は得体の知れぬ魔法を駆使するといふので、村人たちから嫌はれ恐れられてゐたのです。ファデットも口を開けば憎まれ口ばかり叩き、身なりもみすぼらしく顔も黒く不器量な娘であるといふことで、皆から敬遠されてゐたわけです。バルボーさんちの兄弟も例外ではありません。なるべく接点を持たぬやうにしてゐた節があります。
    ある時、シルヴィネが行方不明となり必死に探すランドリーに、ファデットは条件付きでシルヴィネの居場所を教へます。これ以降、ランドリーとファデットは徐々に接近し始めるのであります......

    ストオリィとしては特段にヒネリが無く、予定調和といふ意見も聞こえてきさうですが、ファデットが「目覚め」てからの展開は、ちよつと感動ですよね。ランドリーと交際して以降の彼女は、幼さが消え身だしなみに気を使ふやうになり、実は器量よしではないかと思はれ始め、性格も棘がなくなり他人の痛みを理解する素敵な女性に成長し、それまでチヤホヤされてきたマドレーヌさんがまるでつまらない女性であつたことを露見させてしまつた。

    ファデットがランドリーにその心根を告白するシーンや、(自分を敵視してゐた)シルヴィネが病に伏した時の治療の様子などは、ゾクリとさせられる程の筆力と申せませう。
    誰もが経験したであらう、揺れ動く思春期のリリシズムを描いて余すところがありませぬ。今後も読み継がれて欲しい一冊なのであります。
    ほら、そこの君も喰はず嫌ひをせずに、読みませう。

    http://genjigawa.blog.fc2.com/blog-entry-560.html

  • 多分初めてのフランス文学。ずっとバイト場でお世話になっていたパートさんから、最後にプレゼントでいただいた本です。

    その方は私が主人公のファデットにそっくりとのことで話をしていたのですが、最初の方はなるほど…などと思いつつ(笑)先に進むにあたって、その言葉が身に余るという事実に…!

    でもそんな風に言ってもらえて嬉しかったです。踊るの好きなところとか、そういうところとかかなぁ〜。私はどちらかというと少しシルヴィネの気があるので、ファデットやランドリーのような思いやりや素直さをこれからちゃんと持てるようになりたいです。

    それにしても胸に残る物語だったな〜。
    愛はすごい。改めて。

  • 昔の、素朴な愛の物語なのに、なぜか深い。人のいろんな愛情の形が生き生きとわかる。冒頭からしてすでに双子の両親の人間性が伝わり最後までその調子で飽きない。この時代の文化も色濃く伝わって、ほっとする。

  • 鬼火とか魔術が当たり前とされてた時代、いわゆる知識人のジョルジュサンドが、それらのオカルトを当たり前のこととして書く。
    前にフランス農村説話を読んだときに、遠野物語並みに豊かな民間伝承にびっくり。個人的に好きなのが洗濯女。深夜の森の中で、自分の赤ん坊を洗濯物のように絞って殺している集団とか、フランスの幻想は随分サイケデリックでたまらない。
    話は逸れましたが、幻想が生きていた時代の写実的な小説ってのは、何がなんだかで楽しい。今、自分が見ている世界も100年後には幻想になっているようなものですから。
    何のレビューにもなりませんでした。取り敢えず、純粋性が美しい点だけでも読む価値はあると思います。
    農村に夢を託すタイプの小説は、当時の世相を伝えるよりも、当時の美徳の理想型を描くものだと思います。この美しい純真が昔の姿である、と一概にはおもってはいけないのですが、それでもやはりこの時代の農村に少し憧れます。

  • 全体の早い段階で両思いになってしまうし、コオロギが余りにもあっさりとあか抜けてしまうなど、展開があっさりで少し拍子抜け。
    (オースティン作品のようなものを期待して読んだので。)
    もっと素敵な女性になる葛藤や過程が知りたかったなあ。
    けれども、この作品はシンデレラストーリーや恋愛成就の物語でなくて、女性の知恵を描いた物語なのでしょうね。
    ファデットの恋愛で簡単な女に思わせない心がけや、機転の効かせ方は女性の知恵に満ちていて頼もしい。
    魔法や鬼火などの要素が物語を彩っているのも時代を感じて面白かった。
    最後に、双子の設定がどう活かされるんだろうと思って読んでいたけど、まさかのオチだったとは…。

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