ボヴァリー夫人 (上) (岩波文庫)

制作 : 伊吹 武彦 
  • 岩波書店 (1960年6月25日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003253816

ボヴァリー夫人 (上) (岩波文庫)の感想・レビュー・書評

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  • テーマは昔からあるものなのだろうし、そもそもこれは160年も前の本だし、でも今読んでも好奇心をそそられる内容。訳文も黴臭さがないのはフランス語でも美しくかつ簡潔な文体なのだろうな。
    情景や人物がとても繊細で、音となり、光になり、風が吹くように、映像として浮かび上がってきそうな美しい文体で昔の作家はつくづく根気強く丁寧。

    読むのは初めてだけどあらすじを知っているので、あまり驚かないが、もしこの本を知らずに手にして読み始めたら「こんな昔にこんな小説!?」と意外に思うに違いない。
    長い間残る小説と消える小説の違いはまさに「描写」が一番大事なのかも。

    自分が夢のような生活を求めてやまない主人公の自覚のなさがびっくり。でも、古今東西、事件を起こす人々はこんな風な心理状態?おかれた場所で咲きなさいと言ってあげたい(笑)

    下巻も夫人の夢見がちに違和感を感じ続けることでしょう。

  • 下巻へ

  • 初読。
    登場人物べったりのぬるい感情小説(「感情教育」みたいな)かと思ったら、ぴしりとした情景描写も潔い近代的な小説だった。

  • 退屈さをうまく表現している。

  • 言葉が難しく面白そうではあったが、私の読解力では読み進めていくのは困難を感じた。

  • 破滅に突き進むエンマ本人も悪いけど、妻の暴走を見て見ぬ振りのシャルルも問題あり。
    どちらも自業自得ですが、残された娘が哀れ。

  • これは今読んでも共感できる人がいるんじゃないでしょうか。恋に恋する時期、というには大人な気がしますが、自分には選択次第でもっといい人生があったはず!と思いこんでしまう気持ちはわかるような気がします。

  • レヴュは下巻にて

  • 上下巻を通じて、フローベールの階級論がそこここに展開される。エンマとレオン(あるいは彼女とシャルルやロドルフ)のやり取りをとおして、異なる階級間の人間が相まみえた瞬間の、互いのとりうる戦術や、互いに対する認識と誤認の様態を描かれていておもしろい。

    後年の『感情教育』については、P・ブルデューによる分析の素材となっているけれど、本書も(それがどの程度フローベールが生きた時代の社会構造を精緻に反映しているかどうかは別として)ひとつの社会認識論、間主観性の世界の認識論としての性質を有していると思う。

    ただ下巻終盤の破局のできごとの数々の記述は、物語のスレッドが時間や場所や人物、現実と幻想のあいだを目まぐるしく遷移しながら進んでいくので、ちょっと散漫な感じを受けてたのしめなかった。

  • フローベールの名作と呼ばれている作品。バルザック以来のTHE・写実主義。しかし……どうも面白みを感じない。文体を楽しめば良いのか。浅薄な頭にはどうにもこうにも。
    人間の「真実」に迫ろうという写実主義文学。とりあえず下巻を読もう。


    「あなたは、絶えず悩み通している人間のあることをご存じないのですか。そういう人間には夢と行動がかわるがわるに必要なのです。この上もなく純な情熱と、この上もなくはげしい享楽が必要なのです。そういう人間は、そんな風にして、あらん限りの空想、あらん限りの無分別のなかへ身を投げ込んでしまうのです」(176頁)

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