エピクロスの園 (岩波文庫 赤 543-6)

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  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003254363

作品紹介・あらすじ

作家アナトール・フランスは思想的には懐疑主義の流れを継ぐ自由思想家といわれる。本書はその随想集。宇宙全体がはしばみの実くらいに縮んだとしても、人類はそれに気づくことはないだろうという「星」をはじめ、さまざまな題材を用いて洒脱にその人生観を述べている。

感想・レビュー・書評

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  • 230610026

    すべてのことについて、自らが深く考えていく。もちろん、時代の変化はあるが大切なことは変わらない。深く、自らが考える。

  • 「大衆」と題した随想の全文である。感情が迸(ほとばし)ると衆愚となり、責任と理性を働かせれば集合知となるのだろう。
    https://sessendo.blogspot.com/2021/11/blog-post_20.html

  • 再読。小説ではなく随筆。アナトール・フランスの視点は、基本的にシニカルなのだけど愛情があるので、上から目線にならないとことがいい。博識もひけらかす印象を受けない。庶民的、と言うと語弊があるかもしれないけど、日本人でいうなら澁澤龍彦的な。

    現代の日本人が読んでも「あるある」的共感できることがたくさんあって面白かった。

  • 心臓がドキドキする系の絶品。読んでいて実際に激しい動悸がおさまらなくなるときがありました。
    鋭い人間一般への洞察を、あくまでも現実に繋がった形であらわした随想集です。あくまでも、何がなんでも人間に執着する姿勢は、執念といってもいいような大きな感情を感じさせます。
    著者の人生観は、底に深い諦念をおき、そうでありながら決して悲観的なものではありません。穏やかな諦めの上には、人生のところどころにあらわれる美との感応への明るい称賛があります。美との感応こそが善への通路の入り口であり、そこにおいて人生は楽しまれるのですね、と感じました。この内容で560円(税別)とは、あまりにも安すぎるので大幅に値上げしてもかまわないな、とも感じました。

  • 読め。そしてメモれ。

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著者プロフィール

1844-1924年。パリ生まれ。高踏派詩人として出発、その後小説に転じて『シルヴェストル・ボナールの罪』、『舞姫タイス』、『赤い百合』、『神々は渇く』などの長篇でフランス文学を代表する作家となる。ドレフュス事件など社会問題にも深い関心を寄せ、積極的に活動した。アカデミー・フランセーズ会員。1921年、ノーベル文学賞受賞。邦訳に《アナトール・フランス小説集》全12巻(白水社)がある。

「2018年 『ペンギンの島』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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