口髭,宝石 他五篇 (岩波文庫 赤 551-1)

  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (112ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003255117

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  • モーパッサン 短編集 。風刺、皮肉、偏愛、反戦など多様な短編小説集。



    一番面白いのは「宝石」

    偽物と思っていた亡妻の宝石が本物だったことによる人間の悲劇。亡き妻は 誰から 高価な宝石を貰っていたのかという夫の疑念、宝石を売って 金持ちになった夫の傲慢さ、宝石が偽物と思っていた時の幸福から転げ落ちていく人間を見事に描いている



    宝石とは何を意味するのか、幸福とは何なのか 考えさせられる。


    〈宝石は人間の価値を意味する?男と女では人間の価値の判断基準が異なる〉
    妻にとって 宝石=自分を美しく魅せる道具。夫にとって 宝石=お金。人間の価値について、男女の違いを皮肉ったのでは?女性は美しさに人の価値を判断し、男性は経済力に人の価値を判断する


    〈より多くのお金を所有すること自体に価値はない。幸せなお金の使い方とは〉
    お金は持つことより 使うことに価値がある。芸術や本物に触れるためにお金を使うことが幸福になる。フランス的は経済感覚だろうか


    〈幸福と不幸について〉
    幸福と不幸は 交互に 突然に やってくる 物語構成。著者は 幸せにひたる必要も、不幸に悲しむ必要もない ということを伝えたかったのでは?












  • 表題作がさすが。世相と人々の心を切り取る、滑稽な一幕。ひそやかな告白。見る目がないのねぇ!

  • 「お前さんなんかより、あたしのほうが、ずっと、やつらを、やっつけてやったんだよ。…そうさ、お前さんなんかより、…お前さんなんかより、…」

  • 読み始めました。
    (2013年9月27日)

    御堂筋線西中島南方駅付近で読み終えました。
    (2013年9月28日)

  • 2011年11月9日(月)、読了。

  • 2010.10.22

  • フランス庶民を題材にした短編集。
    モーパッサンらしい、素朴さの中にユーモアと皮肉が交じった、まさに「古典的な」短編集だと思う。
    いいんだけど、今読むと物足りない感は否めない。

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著者プロフィール

フランス人。1850〜93年。母の友人フローベールにすすめられ文筆に転向。最初の成功作『脂肪の塊』(1880)で一躍新聞小説の寵児となる。短編約三○○、長編数作を書く。長編に『女の一生』(1883)『ベラミ』(1885)。短編小説『幻覚』や『恐怖』は戦慄させるほどの正確さで狂気や恐怖を描写し、この狂気の兆候が1892年発病となり、精神病院でなくなる。

「2004年 『モーパッサン残酷短編集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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