ベートーヴェンの生涯 (岩波文庫)

制作 : 片山 敏彦 
  • 岩波書店
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本棚登録 : 419
レビュー : 39
  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003255629

作品紹介・あらすじ

文献: 175-190p

感想・レビュー・書評

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  • クラシックが少しでも好き、またな興味があるひとに読んでほしい。文体は古く難しい漢字も多くてつい流し読みして無味乾燥な文字の羅列にしてしまいそうになるけれど、一節一節噛みしめるように言葉の意味を反芻しながら読んでいくとまるでスルメのように味がしてきてとても美味しく、おもしろい。

    もともとは1903年、高校師範学校時代の教え子シャルル・ペギーの個人雑誌「半月手帖」にて掲載された文だそう。

    この本は著者であるロマンロランによるベートーヴェン愛に溢れている。人が人を思う気持ちは尊い、それが例え世紀を跨いでいても!

  • この本を読んだのは、私がメンタルの調子を崩し、言葉をうまく話せなくなって、半分ヤケになりながら自分の少しでも興味を持てることをしようと試行錯誤していた時でした。
    興味を持てることの中に、佐渡裕が指揮をする一万人の第九というイベントがあり、それはたまたま知ったもので第九は歌ったことも全曲聴いたこともなかったのですが、吹奏楽での少しの楽器の経験と、年末になるとよく開催されている第九のコンサートはどういうものなのだろうという些細な興味から応募し、2年目に当選して参加をしました。

    12回のレッスンに参加をする必要があったのですが、合唱団に参加している人には合唱や音楽の初心者も多く、私もその一人で、レッスンの中では歌をただ教わるだけでなく、ドイツ語の歌詞の意味や、作曲者のベートーヴェンの話も色々ときけて、その中でベートーヴェンの話で、ベートーヴェンは耳が聴こえなくなったから絶望したのではない、耳が聴こえないことを、まわりに知られるのが耐えられなかったのだということや、ベートーヴェンの音楽には、全ての芸術、仕事、人生に通じる哲学がある、という話をきき、印象に残って、ベートーヴェンのことを知りたくなり、この本を手に取ったのでした。

    私が圧倒的に心を揺さぶられたのが、ハイリゲンシュタットの遺書でした。そこには、当時の私がまさに経験していたような、耳が聴こえなくなったことでの苦悩や葛藤が書き綴られていました。私はその文章によって自分自身が救われ、また、この本の著者であるロランロマンがぴったりと寄り添うようにベートーヴェンに対して終始一貫して敬意を注ぎ続ける様に、共感のようなものを感じたのでした。

    何度も読み返した印象的な本です

  • 青木やよひさんの「ベートーヴェンの生涯」の対比として読みました。
    まぁ、ロマンロランしかなかった時代は、本書も良かったのでしょうが、より研究的レベルを求めるなら、青木さんのほうをオススメします。

  • ベートーヴェンの伝記と、手紙、のこしたメモなど。

    C0123

  • いつも年の初めには、今年こそ古典を、と一念発起するものの、いつのまにやら実用書、新書、流行本に流れる毎年。今年は無理せずに、せめて1月だけでも、。ということで手に取ったのがこの本。

    ロマンロランが影響を受けたベートーベンに捧げた文、ベートーベンの手紙、書簡などからなる1冊。厳しい父、裏切り、そして病気など、よくまあこれほどまでの困難と戦いつつ、あれだけの名曲を書いたものだ。彼はかなり神経質で偏屈だったといわれるが、この環境でそうならないのがおかしいくらい。

    心弱ったときに読み返したくなる1冊だと思います。

  • 学生時代に入っていた管弦楽団で、先輩からもらった本。ベートーヴェンの頑固で怖そうなイメージがひっくり返され、友達思いで信仰深く、非常に人間味のある人物像が浮き彫りにされる。ベートーヴェンとって魂の表現の最高の手段が、音楽であったことが、彼の芸術家としての一流の生き方を物語っている。私に芸術家としての素質はないに等しいが、この書を読むことでより、彼のことを理解し、曲の良さを味わうことができるのですごくありがたい。ロマン・ロランの「ジャン・クリストフ」もそのうち読んでみたい。芸術の秋をベートーヴェンと楽もう。

  •  そういえばベートーヴェンって耳悪かったっけな。

     伝記かと思って買ったんだけど違った。けど、思ってた以上におもしろかった。普段こういうの(ヨーロッパ文学的なの)を読まないから、表現とかがいろいろ新鮮だった。
     フランスの作家ロマン・ロランの「ベートーヴェンの生涯」のほかにベートーヴェンの手紙、思想断片など。
     そもそも世界史に詳しくないので時代背景がさっぱり。ナポレオンが何やったかも分からないくらいですから。
     耳がどこまで聞こえてなかったのか分からないけど、子どものころは聞こえてたんなら、そのとき聞いた「自然の音」がのちのベートーヴェンにとっての世界のすべてだったんだろうなぁ。ひとが作った音楽とかも聞けなかったのかな。ある意味本当に自分の世界だけで作ってたってことかなぁ。
     分かりやすいベートーヴェン賛歌だったので、機会があればベートーヴェンdisも読んでみたいところ。
     抜粋。「ベートーヴェンへの感謝」より。


    ……「ますます簡明に!」(Immer simpler!)本質をいえ! 他は沈黙せよ!


     単純であるが故に持てる強さってあるよな。

  • 交響曲第九を聞くうちに、読みたくなった一冊。ロマン・ロランによるベートーヴェン論。伝記ではないが、彼の苦悩に満ちた生涯とその音楽を重ねて考察。ベートーヴェンへの感謝が溢れている。
    『悩みとつき抜けて歓喜に至れ』

  • 著者の敬愛するベートーヴェンの生涯についてやハイリゲンショタットの遺書、手紙、講演などが収められていている。貴重な史料である。遺書や手紙には厳しい人生に立ち向かうベートヴェンの強い意志が感じられ、特に良かった。ただ生涯の部分がもう少し詳しく書いて欲しかったので残念である。

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    2014/3/17 アマゾンで購入 中古
    カバーより:少年時代からベートーヴェンの音楽を生活の友とし、その生き方を自らの生の戦いの中で支えとしてきたロマン・ロラン(1866-1944)によるベートーヴェン賛歌。

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著者プロフィール

Romain Rolland(1866-1944)1866年フランス中部のニエーヴル県クラムシーに生まれる。1880年パリに転居。エコール・ノルマル・シュペリウール(高等師範学校)卒業と同時に歴史の教授資格試験に合格。教鞭をとる傍ら戯曲や音楽評論を発表し、1913年に小説『ジャン・クリストフ』がアカデミー・フランセーズ文学大賞を受賞。1914年8月、スイス滞在中に第一次世界大戦が勃発、この地で戦闘中止を訴えた。1916年ノーベル文学賞受賞。戦後は反ファシズム活動に参加、第二次世界大戦中はナチスに抗しながら執筆を続けた。1944年没。代表作は他に『ベートーヴェンの生涯』、『戦いを超えて』、『先駆者たち』、『クレランボー』、『魅せられた魂』、『革命によって平和を』など。

「2015年 『ピエールとリュース』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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