ヴァレリー詩集 (岩波文庫 赤 560-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (407ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003256015

感想・レビュー・書評

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  • 本自体は旧字体で字が小さくてインクが若干薄くて読むこと自体が先ず難しい笑。ただこれが問題なく読めるようになったら大抵の本はスラスラ読めるようになりそう笑。再版するなら新字新仮名にしてほしかった。

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  • 22.02.13

  • ヴァレリー詩集 (岩波文庫)
    (和書)2009年01月31日 15:31
    ヴァレリー, 鈴木 信太郎 岩波書店 1968年9月


    詩が文学として成立するのはどういうことなのかなど考えさせられるところが多いです。文学とはどういうものなのかを批判(吟味)することを欠かさない人なのだなって思う。

    個人的にはナルシス関係の詩が良かった。他も良かったけど・・・。単にナルシス好きかな?

    原文で読めたら一番良いのだろうな。日本語で読むのならこの本は良くできていると思う。

  • 2019年6月29日に紹介されました!

  • 高階秀爾先生編の西洋美術史の序文で、ヴァレリーのことばを引いてゐたのが彼との出会ひだつた。
    歴史における、紛れもない「自分」といふ存在のまなざし。ヴァレリーといふ存在、自分といふ存在に出会つてしまつたひとだとそこで直観的に感じてしまつた。
    正直、書いてあることのほんの一滴もわからない。パルクのことや焼き尽くす炎、象徴。数々の研究や解説がそれを一滴一滴しぼりだすやうに集め、何とか彼のことばを量りにかけてゐる。その助けがなければ、彼のことばを日本語に置き換へることは到底できなかつただらう。
    おそらくヴァレリーは、書くことによつて沈黙を守らうとしてゐたのだらう。書けぬものを書かうとしてことばが溢れてゐる。それが彼の文体だ。セミラミス、パルク、ナルキスは名前こそ神話を借りてゐるものの、神話を与へられた存在ではなく、彼が自分といふ存在と闘ふ中で見出した鏡写しの存在だ。
    死んでゆく肉体、日々死へとむかふ肉体。しかし同時に自分が自分であるといふことを変らず持ち続ける精神が存在するのも事実。死はすぐそこにあるといふのに、その死を知ることは誰にもできない。ただただほろびゆく肉体を眺めるだけだ。
    わからぬものならそれ以上考えられまい。けれど毒蛇はからみつくやうに忍び寄り、鈍い痛みを残して去つてゆく。どうあつてもこの肉体はこの精神によるものだ。精神もまた、この肉体によるものだ。何かを分けるその先へ。ことば以前、存在そのものへ。すべてを破壊し尽くした先に”在る”もの。ナルキスは輝く星の下、ふっと自らその身を湖に投げ込んだ。パルクは太陽に向つて歩き出した。
    何度も自分といふ存在にぶつかり、傷附き、痛みを味わひながら、彼は自分が自分であることより他、何者でもないことを知つてしまつた。だからこそ、その先へ、たとへすべてを破壊しつくしても、燃え尽きやうとも。ひたすら書けぬものを求める。思考を越えたかたちへ。

  • 詩歌

  • 再読。最初にヴァレリーを読んだきっかけは中井英夫の『虚無への供物』で興味を惹かれたからでした。タイトルの引用元「消えた葡萄酒」は、他の長編詩などに比べたらとくに代表作というわけでもないけれど味わい深い小品。長編詩は神話や伝説を題材にとったものが多く、蛇のモチーフも多い。幻視者のようなイメージ。ブルトンらシュルレアリスムの一派とは対立する立場だったようだけど、結果として出てくる作品が対象的かというとそうでもないと思うんだけどなあ。

  • 初めてのヴァレリー。象徴主義っぽい詩っていう印象かなぁ。でもこれがなかなか難解で、言葉を拾うのがやっとっていう感じで読んでくなかで、「海辺の墓地」は漠然と掴めた感覚があるかも。

  • 難しい。

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