地底旅行 (岩波文庫)

制作 : 朝比奈 弘治 
  • 岩波書店
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本棚登録 : 411
レビュー : 41
  • Amazon.co.jp ・本 (477ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003256923

感想・レビュー・書評

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  • おもしろかった。
    これをなぜ、
    これをなぜ小中学生時代に読まなかったのか。
    今読むのとは全く違うワクワクドキドキを得られたはずなのに!後悔。

  • うぉっしゃ!読めたぞ~!!と感じた本です。
    ようやく、ようやく、名作と呼ばれるものを
    読んだその充実感。

    もう、設定も豪華すぎて、
    一度読んでしまったら読者の心とは
    お構いなしで、一切離してくださりません。
    まるで物語中のアクセル君状態じゃないですか(笑)

    伯父の本の暗号を解いたがばかりに始まる悲劇(笑)
    いやおうなしに地底への旅行へと
    導かれるのです。

    もちろん、その冒険は
    わくわく、ハラハラ、デンジャー!!
    とあらゆる要素満載。
    ここまでやりますか、といいたくなりました。

    でも、面白いから、それでいいのです。

  • はるか昔のわくわくする冒険譚



    これが1860年代につくられたおとぎ話だからと言ってなめてはいけない。

    アイスランドの火山の噴火口から地球の中心へ

    現代の科学でも未だ完全解明されてない、まさしく前人未踏の世界をヘンテコな三人が大冒険。
    この三人、特に奇人リーデンブロック教授の魅力がたまらなく、ときに芸術家のモチーフになるほどのおもしろさ。

    作者ヴェルヌの空想力が細部にまでいきわたり、本当に噴火口から地底世界に行けてしまうのでは、そして、もしかするとそこには・・・
    なんてリアルを勘違いしてしまいそう。

    はたして、三人は地底で何を見たのか、そして全員無事に生きて帰ってこれるのか

    少年の頃に、この本を読んだなら、卒業文集に「なりたい夢は冒険家」って書いて将来恥ずかしい思いをしただろうなあ

  • 1863年、ハンブルグ。青年アクセルは、伯父のリーデンブロック教授(鉱物学(地質学)の教授)と共に地球中心部への旅に赴く。地底探検では、アイスランド人のハンスも随行して3人の探検行(ハンスは、アイスランドでは現地ガイド、地下に入ってからは、シェルパ的な役割)。
     地球空洞説を地でいく展開で、現代の科学的知識を得ている身からは、素直に夢中になれないところがある。なのだが、それでもなおワクワクさせる面白さがある。
    19世紀頃の読者は手放しで夢中になって読んだにちがいない。
     巻末の解説に、本書は、「夢の法則」とか「イメージと『元型』の無尽蔵の宝庫」として読める象徴的な神話でもある、と評しており、成る程…と思う。
    地下の冥界へとくだってゆく物語であり、描かれる地下世界は象徴的なものだ、というのだ。そう考えると、日本的な文脈で言えば、「胎内めぐり」のようであるし、地下で、完全な闇に閉ざされて意識を失い(臨死体験)、猛烈な嵐や炎熱にもみくちゃにされて、文明の利器を喪失し、方位や居場所を失ってゆく様は、密教的な道行である。不思議な光に包まれた地下の広大な海は、三途の川の向こう側を思わせる。空想科学小説としての魅力は、科学的な面で賞味期限が切れてしまったかもしれないが、かような象徴的な味わい方をするなら、さらなる楽しみがあるように思う。
    もう一点。
    アイスランドの死火山の火口に降下し始めるのは第17章でここまで180pを費やしている。だが、私は、このスネッフェルス火山に至るまでの道行きもまた、なんとも魅力的で楽しめた。
    ハンブルグから列車でキール港へ。そこから蒸気船と列車でデンマークのコペンハーゲンへ。そして、コペンハーゲンとレイキャビクを結ぶ定期航路を帆船で出航。その海路、エアーソン海峡(エーレ海峡)を北へ。そして、左舷にヘルシンガー岬を越えてゆき、スカーゲン岬を回って北海へ。そして、ノルウェー沿岸沿いを西へ。
    ノルウェー北端のリンデス岬を回ってゆく。さらに北海では、イングランド北部沖合いにあるオークニー諸島とシェトランド諸島の間を抜け、フェロー諸島の近海をかすめて北上してゆく。こうした地理的な情報は正確であるようだ。このくだり、北欧の辺境の海、北海の辺境諸島に言及していて、むちゃくちゃ旅ロマンを刺激するのであった。フェロー諸島あたりは、現代でも、なかなか行けない絶海の孤島、秘境である。この海路の章、グーグルmapを傍らに読むとなんとも楽しいのであった。

  • 実際は熱の問題で行けないけど、本当に行けそうで面白かった。

  • 『地底旅行』というタイトルを見て、高温高圧に耐えられる特殊車両による旅行だと思っていたが、読んでみたら、徒歩によるものであったことにまず驚いた。現代の科学的知見からすると、正しくない部分が見受けられるが、作者が執筆当時に想像力を最大限に働かせて創り出した状況描写や情景描写は興味深く、迫力のあるものであった。
    SF小説であるが、冒険的要素の強い作品だと感じた。しかし、徒歩で地球の中心部を目指すという計画はいくら何でも無謀だし、これだけ長期間の食糧をどうやって運んだのかという疑問を持たざるをえなかったが。
    何よりも印象に残っているのは、主要な登場人物三人の個性。志をあくまでも貫こうとする強い意志の持ち主であるりーデンブロック教授、優柔不断で受け身の主人公アクセル、何事があっても常に沈着冷静で忠実なハンス。
    三人が地上に戻るに至る経緯も面白い。
    作者の地底という未知のものに対する想像力、三人の登場人物の際立った個性が、この作品を面白いものにしていると感じた。

  • SF小説はあまり読まない私ですが、夢中になってしまい徹夜して読みました。
    地底旅行をする3人組が繰り広げる、波瀾万丈でありながらちょっと滑稽な珍道中が面白かったです。

    読み終えてからも、教授の台詞と、アクセルの台詞のそれぞれに重点をおいて、2回流し読みしました。

    エッツェル社から単行本が発行されてから、もうすぐ152年。長年、読み継がれてきた作品だけあります。
    SF小説が苦手な方にも自信を持っておすすめできる作品です。

  • 1864年に発表された本とは思えない、ワクワクの冒険本。岩波文庫独特のフォントとページのレイアウト(余白や行や文字の間隔)が少々苦手な私でも、そんなことを忘れて読んでいました。
    登場人物は、何かと心配性でネガティブ思考の主人公、クレイジーで気難しいが優しいところもある研究者の伯父、温厚で寡黙な案内人。どこかで聞いたような人物像と人物の組み合わせですが、むしろこれが原型で、後に作られた物語に影響を与えているのでしょう。
    この主人公が嫌々ながら伯父の冒険に同行し、ほとんど最後まで腰が引けているものの、予想外の快挙にそれまでの悲壮感を忘れて舞い上がってしまうところまで、現代の小説と変わりない展開で、古臭さがなく飽きない物語です。
    100年以上前の本ですが、100年後も読まれる本だと思います。

  • 独創性のある描写。書きながらイメージがどんどん膨らんだのだろう。

  • ❖本書は読書嫌いであったコドモの頃に読んだほとんど唯一のもの。物語世界に惹きこまれたその時の記憶は今も残る。いま読むと、大仰な語り口は空回りしている印象。少年少女向けであるからその仕様は仕方ないのかもしれない。一昨年、似た設定の同著作『黒いダイヤモンド』を読んだけれど、あちらの方はややオトナ向きであった。
    地底に潜るまでに本作のほぼ半分の頁が費やされるが、その部分の特にアイスランドへの旅の行程などしっかり描き込まれていて愉しめた。死ぬ思いをしてようやく到達した地底世界、その中後半部の物語展開はやや盛り上がりに欠ける印象。絶滅した古代生物の存在など巧く物語に絡めて冒険譚にふくらみを持たせて欲しかった。

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プロフィール

Jules Verne(ジュール・ヴェルヌ)

1828年,フランス北西部の都市ナントに生まれる.二十歳でパリ上京後,代訴人だった父の跡を継ぐことを拒否し,オペレッタの台本やシャンソンを執筆する.1862年,出版者ピエール=ジュール・エッツェルと出会い,その示唆を得て書いた『気球に乗って五週間』で小説家デビューを果たす.以後,地理学をベースにした冒険小説を次々に発表.作者が1905年に没するまでに六十篇を超えたそれらの小説は,いずれもエッツェル社から刊行され,1866年以降,その挿絵版が〈驚異の旅〉という総タイトルの下にシリーズ化された.代表作は,『地球の中心への旅』『海底二万里』『八十日間世界一周』『神秘の島』『ミシェル・ストロゴフ』等.多くの科学者や探検家が子供の頃に読んで強い影響を受けただけではなく,コナン・ドイル以降のジャンル小説の書き手はもちろん,レーモン・ルーセル,ミシェル・ビュトール,ジュリアン・グラック,ジョルジュ・ペレック,ル・クレジオ等々,ヴェルヌとの文学的血縁関係を自認する作家は少なくない.

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