八十日間世界一周 (岩波文庫 赤 569-3)

  • 岩波書店
3.85
  • (47)
  • (41)
  • (58)
  • (3)
  • (2)
本棚登録 : 426
感想 : 41
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (466ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003256930

作品紹介・あらすじ

一八七二年一〇月二日午後八時四五分、ロンドンの謹厳な資産家にして知識人フィリアス・フォッグ氏は、多くの新聞が一斉にとりあげ狂気の沙汰と評した、八〇日間世界一周の旅に出た。彼はトランプ仲間と、一秒でも遅れると全財産を失うことになる賭をしたのだ。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • おもしろかったー!
    ちゃんと読んだのは初めてだったけど、これが100年以上前の作品とは驚き。

    ドキドキ、ワクワク、ハラハラが全部つまっていたなぁ。

    そして最後の一行に、うん、うん。と頷くのであった。

    「そもそも人は、得られるものがもっと少なかったとしても、世界一周の旅に出かけるのではなかろうか」

  • 青春18を使っての旅のお供に。
    夢中になって本を読んだのは久しぶり。とても感情移入のしにくい登場人物に「とはなんたるか」な文章、そのわりに簡潔な文脈、描写少なめ説明多めな内容なのに続きが気になる不思議。展開の仕方が上手いんだ。
    そして昔の物語には読み手に想像させる力があると思った。それが夢中になる、本に入り込む理由かも。
    後書きで内容というか世界各地の出来事、描写がほぼ剽窃と知り、にも関わらずぐいぐい読んで満足できたのはやっぱり作者の構成力なんだなと思った。オリジナルに負けないMADやコラージュ作品のような。

  • 面白かった。
    オチも、だいたい想像できたけれど、それでも面白いと思う。

  • フォッグ氏の見事な紳士っぷりに惚れる!ハラハラドキドキの冒険でした。

  • 小2の頃、児童向けを読んで世界中を旅したいと思ったものでした。
    その後、学生になって読み返し、実際に旅発ちました。
    そう思うと私の羅針盤のような作品ですな。

    今なお色褪せぬところが素晴らしい。
    ジュール・ベルヌの他の作品「海底二万里」「気球に乗って5週間」などもオススメです。

  • 1872年すなわち明治最初期ごろの世界一周するなら80日かかる様子を描く冒険小説
    当時の西欧知識人てきしてん(だと思われる想像)から
    インドや香港や日本やアメリカという未開地をどう見ていたかを
    それから100年以上経て読んでなるほどとは思うが
    それ以上ではない

  • 世界旅行とは少し離れたストーリー展開に着いて行けなかった。

  •  ただ、時間に迫られながら一人の紳士が自分の発した言葉を実証するため全財産をかけて世界を一周するというだけの話なのに、どうしてこれほどまでに読者を魅了してくるのだろうか。不思議な力を備えた逸品だった。
     そう、これは『旅』であって『旅行』ではないのだ。主人公である紳士フィリアス・フォッグは世界を廻る途中、一切観光というものをしない(一部例外を除いて)。代わりに召使のパスパルトゥーがちょっとした空き時間に観光する。だが、彼自身も旅が後半に差し掛かると一目散に道程を進んでいく。そのせいか、この『旅』はどこと無く全体的に計算式のような雰囲気が漂っている。フォッグは常に行程に掛かる日数や交通手段を計算し、それを自分の道筋でどの様に使えば良いかを考えている。その余裕と紳士性から彼は“予定外”で稼げた時間を自分の旅のためではなくとある夫人や道中で囚われてしまう召使を助けるための時間として使いロスしている。
     そう、この作品は、フィリアス・フォッグが類稀なる英国紳士だからこそ成り立つ冒険小説なのだ。彼は道中どんなことがあろうとも動揺しない。彼は目前で危難に見舞われそうな者がいれば躊躇無く助ける。彼は自らの名誉が侮辱された場合正当なる勝負で挽回しようとする。
     しかし、解説でも述べられているように彼は道ながら度々行程を円滑に進めるために莫大な金を散在する。像も買ったし、船も買った。何より当初予定に無かった者も二名も旅に随行させその費用を負担している。これは金持ちだから為しえたことではなくて、彼がひたすらに“八十日間で世界を一周する”という目的のみ目指していたせいだ。それが達成できさえすれば自分の財産など最初からどうでも良かった程、彼は英国紳士だったのである。
     最終章のタイトルが何故だか気に入ってしまった。即ち『フィリアス・フォッグがこの世界一周の旅で儲けたのは、幸福だけであったことが証明される』という一文だ。彼は旅を成功させる代わりに財産の大部分を失ってしまう。しかし、彼が手にした掛け替えのないものに付いては実際に本を読んで理解すべきだと思う。

  • 80日で世界を廻る旅に出た主人公達。行く手には様々な困難が立ちはだかる…も、最後のハッピーエンドはお約束。
    ヒロインが登場した時点で、ある種安心して読み進めることが出来ました。

    有名な作品だけに、もう少しのひねりをきたいしていました。

  • あれ?気球乗らないっけ?

  • 世界が狭くなり始めた頃の小説。翻訳のせいか、非常に展開がスピーディで物語の内容にマッチ。金で時間を買いまくっている話、とも言ってしまえますが、喧嘩あり恋ありの冒険譚は心踊りますなぁ。

  • 19世紀の小説らしくてとても面白かった。話の筋もそうですが、当時のロンドンやインドや横浜などが興味深く描かれていて楽しい。挿絵も良かった。

  • インドのあたりが最高潮!!他の部分がちょっと物足りなかったな。

  • 初めて読んだ小学生の時から、大好きな一冊。
    世界がまだ今よりずっと大きかった時代、インターネットも『地球の歩き方』も、クチコミなんかも全然なくて、よその土地へ行くということは大冒険だったと思います。訪れる先々で起こる奇想天外な出来事と、一世一代の大博打が絡み合って、スリルとロマンに満ちあふれたストーリーに、読むたび胸を熱くさせられます。最後の大逆転も、とってもオシャレ☆
    訳がちょっと読みづらく感じたので、違う翻訳のものも今度読んでみたいと思います。

  • 面白かった!!ベルヌのエンタメは単純ながら王道でいいなぁ。

  • 中学のときに英語のテキストとして全編をひたすら訳すという授業があり、先に日本語で読んじゃえ、と思ったところがこの本との出合い。ヴェルヌはSF作家だと思ってたから、これもどこかでSF的要素が出てくるのだ、と思い込んでたら違ってた。最後が好きで、何回も読んだもんだ。

  • 目的を達成させる為には金を惜しみなくつぎ込む姿と、困っている人へは、自分の目的達成の阻害となろうと、手をさしのべる姿、この両方を兼ね備えた主人公の姿に、真の紳士を感じた。
    真の紳士による真の冒険、かっこよかった!

  • どんでん返しのお手本!

  • 2011.08.04 開始
    2011.08.10 読了

    仏文月間一発目。

    こんなにワクワクして読み進めていったのは久しぶり。

    パスパルトゥーが物語を引っ張るドライバーとなった。そしてそれこそがこの世界が輝いた最大の要因。

    本当に素晴らしかった。

  • 世界一周の途中で日本に立ち寄る箇所が実に興味深い。ベルヌがこの本を書いた時、日本は鎖国をやめてからまだほんの5,6年だったはず。ヨーロッパの人たちにはきっと、アジアのほかの国同様興味シンシンだっただろう。大好きな横浜港に立ち寄り、実際に今もある通りの名前が出てくる。読んだあと、弁天通りを歩き、明治のころは目抜き通りたったんだろうなぁと思いを巡らすのも楽しい。

  • おもしろい…けど途中でダレた
    作者の豊富すぎる知識を楽しむ

    次は地底旅行でも読むか

  • キャラクターの濃い登場人物が困難に立ち向かう様が良いです。
    なんか旅したくなる一冊。元気をもらえます。

  • 今更ですが古典です
    ジュールヴェルヌ
    訳し方が古くて表現の仕方が逆に新鮮
    80日間で世界一周(しかも観光なんかほとんどなし)
    凄すぎます
    フィリアス・フォッグ氏が冷静沈着にお金をバンバン使いすぎーーー
    でもハートは熱い!
    流石古典です。面白かった~~~

  • オチはともかく。

    どの地域に対しても好意的に書かれてるんじゃないかなあと思った。それでも、ヨーロッパ最強!みたいな雰囲気が、ボンヤリとはあるけど。

    フォッグかっこいい。

  • パスパルトゥー=ドラえもんという構造だと思います。
    じゃあフォッグ氏はのび太かな。けっこう抜けてるし。
    有能な家来を持つと主人は助かるという話。

  • 時代は1872年。
    生活のすべての物事を一寸の狂いもなく正確に行う、変人紳士フィリアス・フォッグ。
    フォッグ氏のひげそりに使うお湯の温度を、たった2゚F間違えたために解雇されてしまった召使いの代わりに
    本日やってきたばかりのパスパルトゥ。
    その二人が、当時不可能とされた80日間での世界一周の旅に出る。

  • アソシエ1

  • 借り物。

    有名な古い小説だし翻訳ものだからあんまり読みやすくないかな?
    って思ったけどちがった。
    インドやら日本やらアメリカやら世界の様子を読みながら、
    自分もフォッグ氏やパスパルトゥーと一緒に旅してるような、
    わくわくどきどき楽しい気分になった。

    登場人物たちもまたキャラ立ちしてて
    みんな憎めないのがいい。
    特にパスパルトゥー☆
    まー昔の作品だから、アジアの野蛮描写はすごいけどね。
    そんなところやいろんなところに突っ込みどころがあるのも楽しい。

    結構おもしろいよ。
    一気に読んじゃいました。

  • ADA011

  • ツッコミ所満載なアドベンチャー小説
    とりあえずこのフィレアス・フォッグは何処から世界旅行の大金が出てくるのか不明です。なぞです
    そして皆を散々振り回した挙句の果てにはちゃっかり自分だけ女の子をお持ち帰りしています

全41件中 1 - 30件を表示

著者プロフィール

Jules Verne, 1828 - 1905.
フランスの小説家。
『海底二万海里』『月世界旅行』『八十日間世界一周』
『神秘の島』『十五少年漂流記』など、
冒険小説、SF小説で知られ、SFの父とも呼ばれる。

「2016年 『名を捨てた家族』 で使われていた紹介文から引用しています。」

ジュール・ヴェルヌの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ロバート キヨサ...
遠藤 周作
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×