牝猫 (岩波文庫 赤585-1)

  • 岩波書店 (1988年12月16日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (200ページ) / ISBN・EAN: 9784003258514

みんなの感想まとめ

人間と猫の微妙な関係を描いた物語は、愛猫サアとその飼い主アラン、そして新妻カミーユの三角関係を中心に展開します。アランはサアに深い愛情を注ぎ、その存在に心を寄せる一方で、カミーユはその愛情に嫉妬し、次...

感想・レビュー・書評

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  • 〈サア〉はシャルトリューの猫。
    シャルトリューはフランス原産のグレーの綺麗な毛並みで、丸い頭の可愛い猫種。

    私も猫飼いなので、猫を溺愛する青年アランの気持ちはわかりすぎるくらいわかる。

    〈サア〉とアランはお互いにわかり合ってる。そこに登場する新妻カミーユは、がさつで細かい事を気にしない性格。

    猫とはこんなにわかり合えるのに…。
    新妻カミーユに対する不満で心が離れていく。カミーユは猫の〈サア〉に嫉妬していく…。

    〈サア〉は様々な鳴き声でしゃべる。
    「ムゥルレーン!」待ってたよ!
    「ムゥルーィン」甘えてる時
    「ムエック、ムエック」虫を見つけた時

    うちの猫1匹もサアと同じ鳴き方をする。
    もう1匹は普通にニャーンだけど。
    一緒に過ごしてまだ3年だけど、猫2匹が何を言ってるのかほとんどわかるようになった。
    人間が話してる言葉も猫はだいたい理解している。

    人間の生活パターンと家族の性格を見抜いて、それに合わせて適応する能力には驚く。
    猫はすごく繊細な生き物だと思う。
    私も敏感過ぎて疲れる方なので、猫とはとても気が合う。
    だから猫の方がわかり合えるというアランの気持ちもわかるなぁ。

    アランの心理描写の変化が興味深かった。
    文体が独特で、描写が美しくてオシャレでエロティックにも感じた。

    ブク友さんのレビューのおかげで出会えた本。初めてのコレットを読むことができて嬉しい。ありがとうございました(=^・^=)
    猫が辛い目に合うシーンが少しあるけど、そういうのが苦手な自分でもギリギリ大丈夫でした。

    私は夏頃から、突然猫アレルギーになりました。。。3年も一緒にいるのに、こんなことって突然あるんですね(T_T)
    薬を飲まないと顔と手足が常に痒い(⁠ᗒ⁠ᗩ⁠ᗕ⁠)
    アレルギーなんて克服してやる!

    • Naotyさん
      moboyokohamaさん

      そうですよね!
      いつもミステリーばっかりなので、たまには猫ものが読みたくなりました^_^

      男女のすれ違い心...
      moboyokohamaさん

      そうですよね!
      いつもミステリーばっかりなので、たまには猫ものが読みたくなりました^_^

      男女のすれ違い心理小説のように感じました。
      猫のサアとの方が恋愛っぽいです笑
      2024/11/15
    • moboyokohamaさん
      Naotyさん
      お名前間違えてごめんなさい。
      Naotyさん
      お名前間違えてごめんなさい。
      2024/11/15
    • Naotyさん
      moboyokohamaさん

      全然大丈夫です!
      お気になさらず\(^o^)/

      コメントありがとうございました(=^・^=)
      moboyokohamaさん

      全然大丈夫です!
      お気になさらず\(^o^)/

      コメントありがとうございました(=^・^=)
      2024/11/15
  • 若い夫婦と、牝猫サアの三角関係な物語。妻カミーユが夫の愛情を独り占めするサアに嫉妬して、やがて悲劇に繋がっていく。猫愛好家とそうでない人は分かり合えないのか?

    それにしても夫アランがサアを溺愛している様子が詳細に書かれていて、これは猫にも嫉妬するわなというか、決して嫌いなわけではないんだから、アランはもうちょっと奥さん大事にしてあげてもいいんじゃないだろうかと思う。

    サアに関しては「ムールアン」とか「ムーク」と鳴き、ニャーと鳴くのは一回だけ出てきたかな?くらい独特な鳴き声をしているのも物語の味わいがあった。

    人間と、あくまでも人間目線から見た猫の物語。(最近読んだ、猫から見た人間の物語ではない)

    さて、そろそろ『ネコのムル君…下』を読み始めようか。

    • natsuさん
      Naotyさんこんばんは!結果的には無事ではありますが、猫ちゃんかわいそうな目に遭っちゃいます(ノ_<)
      虐待というより不意に起こった事故み...
      Naotyさんこんばんは!結果的には無事ではありますが、猫ちゃんかわいそうな目に遭っちゃいます(ノ_<)
      虐待というより不意に起こった事故みたいな感じですが。
      残念ながら、全力でおすすめという訳にはいかないかもしれないです。
      2024/11/08
    • natsuさん
      ただ、終わり方としては、夫アランの愛情をたっぷり受けてねという、これからのサアの幸せを願いたくなるような、ちょっと安心するような感情が湧いて...
      ただ、終わり方としては、夫アランの愛情をたっぷり受けてねという、これからのサアの幸せを願いたくなるような、ちょっと安心するような感情が湧いてきました^_^
      2024/11/08
    • Naotyさん
      natsuさん、早速お返事ありがとうございます!
      虐待ではなく不慮の事故ならギリギリいけるかなぁ(´ε` )
      終わり方は嫌な感じではなさそう...
      natsuさん、早速お返事ありがとうございます!
      虐待ではなく不慮の事故ならギリギリいけるかなぁ(´ε` )
      終わり方は嫌な感じではなさそうなので読んでみたいです。
      わかりやすい説明でとても助かりました^_^

      これからもレビュー楽しみにしてます♪
      ありがとうございました(=^・^=)
      2024/11/08
  • ◆主人公アランと愛猫サア、そして新妻カミーユ。男と猫と女という奇妙な三角関係の物語。主人公と愛猫のあいだにはすでに二人(二匹)の世界があって、その世界に入って行けない妻は、夫(主人公)の愛猫に対する憎しみを募らせてゆく。いっぽうで主人公は、妻を愛しつつも失望も覚える。◆主人公と妻という人間の違いがはっきりみてとれるラストが印象的でした。

    ◆その人間の違いは、凋落しつつある旧家に生まれ育った主人公がもつ貴族らしさ、エリートらしさによるものです。主人公にとっては、妻の立ち振る舞いや言動、そして貪欲さや利得に生きる彼女という人間は「不純」なのでした。「サアがライバルになるはずはないじゃないか」「きみにライバルがいるとしたら、不純なものたちのだれかだろうから…… (p. 52)」

    ◆反対に、愛猫にたいしては「猫科の動物の気品というものがあるし、欲得なんかを超越している、身の処し方を知っており、人間のエリートに似たところがある…… (p. 37)」といっています。◆そう考えると、主人公が自分自身と愛猫にある種の純粋さ、エリートらしさを見出していたことは明らかです。まさに主人公が抱えていたこの意識が、男女関係に動物が入り込むという奇妙な関係を、物語として成立させているといえるのかもしれません。

  • ■評価
    ★★★✬☆

    ■感想
    ◯心情描写や風景描写で感情の機微が伝わる雰囲気がすき。
    ◯劇的な転換点は妻カミーユが猫のサァを突き落とすとこだけど、それ以外の微妙な、グラデーションや揺れ動きのある感情の変化が楽しい。
    ◯主人公アランの機微に気づいてしまう性格、羨ましくもあるし自分がガサツ系で良かったとも思う。(察してしまうのも苦労するので)
    ◯「カミーユ」と聞いて私はすんなり「女みたいな名前だな」と思ったので、どこかのニュータイプにいきなり殴られるかもしれない(*゚∀゚*)

  • 自分も猫飼いなので、アランが猫を愛する気持ちはすごく理解できる。
    そしてカミーユの気持ちも…。
    結局、物語の最初からアランがカミーユのことをそれ程愛していないというのがわかっていたし、そういうのを感じ取ったカミーユのほうはますますアランの愛を得ようと執着してしまう、そしてアランの愛情を独り占めしている猫を憎むようになってしまうという展開はわかりすぎる。
    そして、時代なのかうっすらと女性蔑視の風潮も見え、なんだかねという感じ。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/737204

  • 青い麦以来だったけど、やはりこの作家とても良い。サガンといい、コレットといい、フランスの女流作家の小説をとても好んでいる。このお二方はいずれ全作読めればいいなあ。いずれも恋愛小説なのだが、書かれている言葉がすっと入ってくる。
    あとこの「牝猫」という小説でいえば、決定的な決裂を起こした男女がふたりで花火を見る場面がとんでもなくよかった。そこまでの過程もいいんだよなあ。夫婦の仲がうまくいかない、という話なのに、どっち側にもつかせない感じが、この小説の距離感の取らせ方の上手さだとも思う。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/737204

  • 2021.5/23

  • 60年代に映画になった。
    猫好きの青年が結婚して破綻するという物語。
    犬だったらよかったのかもしれない。
    猫とはねえ。しかも牝猫。
    好きが徹底すれば、何かと悶着が起こる。

    それでなくても結婚は異なる二人が折り合うのだ。
    自由と協調性、個人主義の矛盾。

    最近の非婚化傾向。日本、やっとここまで来たか!(笑)

  • ドラマの最初の設定時点で、「ああ、これならああなってこうなって結果こうなるんだろうなあ」ということが簡単に予想でき、そしてその通りストーリーは展開され、予定通りに終わる。

    でも、そのスピード感が絶妙。何ともいえない間を置きながら、自分の予測した「それ」が果たしていつ起きるのか、はらはらしながら読み進むことになる。わかっている…はずなのに、それでいてもその「はらはら」を楽しめてしまう、絶妙な流れがなんともいえない快感!

    とてもエロティックな要素に包まれた内容だし、庭の花々やその香りなど、描写の一つ一つがしっとりと潤いを帯びているような、何とも言えない雰囲気を持っている。

    仏蘭西文学ならでは、でしょうねぇ。

  • 自分の世界で夢見る男と世俗的な女のすれ違い

    猫との恋愛関係、というよりは男女のすれ違いがメインです。

    主人公の、夢見がちでピーターパンのような価値観が小気味よく
    猫と主人公とのやりとりは、色気を感じます。

    1928年、86年前にフランス人女性によって書かれた小説ですが、
    文章はテンポよく読みやすく、その時代のフランスの世界を味わえます。


    少しの希望や喜びに飛びついてしまう、
    自分の思うように事を運びたがる、
    そういうところは、いつの時代でも現実に生きる女性の性なんだなぁと
    すこし悔しくなります。

  • あっけない結婚生活は牝猫がそのきっかけである。しかし牝猫なしでも破綻は確実であった。愛のはかなさがぐっとくる。牝猫の鳴き声が面白い。

  • きっかけは猫好き。一匹の牝猫をはさんだ男女の関係…という内容に惹かれて手に取りました。コレットの作品は初めて。繊細な描写について行くのに精一杯でした。アランがカミーユを観察する目の辛辣さに圧倒されるばかり。少し寝かせて?再読したいと思います。

  • [購入]

  • 飼い猫を愛している青年が、幼なじみの女の子と結婚するけどうまくいかない、みたいな話。フランスっぽいですねさすが愛の国。猫をこんな自然に三角関係に混ぜるとは・・。
    後半、当然みたいに妻を猫より下に見ている主人公と、真剣に猫への嫉妬に狂う妻が、うすら寒い気持ちにさせてくれます。

    それにしてもコレットはほんとうに美しい情景を書く人ですね。
    庭の描写がすばらしい。こういうの読んでると小説ってすばらしい世界だなあとつくづく思います。
    そういえば「青い麦」もその辺が好きでした。
    「ジジ」も読みたいけどどこかから文庫出てるかな・・。

  • 人間同士のようにお互い意思疎通をし、ともに睦み合う青年アランと牝猫サア。アランは幼なじみのカミーユと結婚するが結婚した当初から違和感を感じ実家に置いてきたアランが出て行ってから食欲のなくなったサアを連れアパルトマンへ戻る。カミーユに対し日々不調和を感じるようになるアラン。アランとサアの関係に嫉妬するカミーユはある日住んでいるアパルトマンの10階からサアを殺そうと下に落とす。サアは奇跡的に無事だったがアランは実家に戻る。闇をたたえた水のような表面に青みがかった毛並みをしたサアは「ムゥルーィン!」と鳴きます。

  • 美青年と猫。他に必要なものがあるだろうか。
    あるわけねぇぇぇ!

  • 猫のサアと妻のカミーユ。猫を相手に嫉妬する彼女の気持ち、すごくわかる。猫って人間的、女性的な生き物です。

  • アランとサア、サアとカミーユ、アランとカミーユ、どの関係性もおもしろくて、みんなが魅力的!

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著者プロフィール

フランス文学、ヨーロッパ地域文化研究。東京大学名誉教授。著書に、『ヨーロッパ文明批判序説──植民地・共和国・オリエンタリズム』『近代ヨーロッパ宗教文化論──姦通小説・ナポレオン法典・政教分離』『評伝 スタール夫人と近代ヨーロッパ──フランス革命とナポレオン独裁を生きぬいた自由主義の母』(いずれも東京大学出版会)、『政治に口出しする女はお嫌いですか?──スタール夫人の言論vs.ナポレオンの独裁』(勁草書房)。訳書に、『いま読むペロー「昔話」』訳・解説(羽鳥書店)、コレット『シェリ』(岩波文庫)。編著に『論集 蓮實重彥』(羽鳥書店)、共著に『〈淫靡さ〉について』(蓮實重彥、羽鳥書店)。他、多数。

「2019年 『女たちの声』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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