シュルレアリスム宣言・溶ける魚 (岩波文庫)

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感想 : 54
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003259016

作品紹介・あらすじ

「シュルレアリスム宣言」こそは20世紀の芸術・思想の出発点である。夢、想像力、狂気を擁護して、現実の奥深くに隠されたを暴きだし、真の生、真の自由に至る革命の必要を高らかに謳いあげる。本書はその原書初版の構成に基づいて、自動記述による物語集「溶ける魚」を併収し、綿密な訳注を付した新訳決定版。

感想・レビュー・書評

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  • 授業で受けたシュルレアリスムの映画が何が良いのかさっぱりわからず、でもレポートで良い成績をもらうためにこの本を買って読んだ。シュルレアリスムのことはわかった。でもそこに私はいない

  • 詩人・文学者であったアンドレ・ブルトンが、
    新しい芸術運動を展開しようと、1924年に起草したのが「シュルレアリスム宣言」。
    地に足の着いた状態で、
    諸々の枷から解き放たれた瞬間に受ける天啓を作品化しようというのが
    基本的な姿勢かと。
    現実世界を超えたところにあるものに触れたい、けれども、
    ドラッグなんか使って酩酊しようという気は更々なくて、
    じゃあどうするのかというと、睡眠中に見た夢の記録を重要視したり、
    自動筆記を実践したりしたワケですね。
    ラリッちゃいないけど心が自由な状態にある中で「降りてきたもの」を
    キャッチして再構成しようという表現様式。
    「溶ける魚」が、この手法で書かれた散文集で、
    「シュルレアリスム宣言」は元々、序文に相当していたとか。
    「溶ける魚」は奇怪で不条理な掌編集として楽しめるので、
    小難しいことを考えず、イメージの奔流に身を任すが吉。

  • ハッキリいって読みずらい本ではあるけれど、芸術、表現、思想、etc...
    読んだ人と考えを話し合うと楽しい本です。
    きっと、何かの参考になるはず、、、、、。
    写真学科2年

  • 自動翻訳ツールに放り込んだ文章を、いろんな国の言葉で再度自動翻訳を続けていくとこういう謎の文章が生まれてくる。もしくはweb1.0時代の人工無能が吐き出した文章。本来意味はないはずのその文章に真意を見出しちゃうのは、雲とか壁のシミとかロールシャッハから何かピンときちゃうのと似ていて面白い。逆にまともに真意を探ろうと思ったら頭がおかしくなること請け合いなので注意が必要。あと、翻訳者の方はなぜ「とけるうお」という読みにしたのか謎。

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  • 自動記述自体はとてもわかりやすく、シュルレアリスムの概念も何となく掴めた。
    ただ訳注などが多いので、そういった含意を読み取るのは難しかった。

  • ブルトンにおけるシュルレアリスムとブルトンが重要視した自動記述(オートマティスム)について詳細に記述した本。内容は中々難しいが、自動記述そのものの内容は至って平易です。

  • 原書名:MANIFESTE DU SURRÉALISME POISSON SOLUBLE(Breton,André)

  • 再読。「溶ける魚」は意味が解らなくても単純に面白いし、イマジネーションを刺激される。私にとってシュルレアリスムは、それで十分。

    その背後にある思考の過程とか手法とか理論とかはどうでもよくて、出てきた作品が、絵でも文章でも、面白い、好き、と思えるものならそれでOKだと思っているので、逆に「シュルレアリスム宣言」を読むと、いちいち面倒くさいやっちゃ、と思ってしまう(苦笑)でも最後の一文は好き。

  • 溶ける魚は「うお」と読みたい。
    難解すぎて、読み切れない。

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著者プロフィール

1896-1966年。フランスの文学者で、シュルレアリスムを創始した。1924年に『シュルレアリスム宣言』を刊行、自動記述などの表現方法を重視した。他に著作として『ナジャ』『黒いユーモア選集』など。

「2017年 『魔術的芸術 普及版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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