ジュスチーヌまたは美徳の不幸 (岩波文庫)

著者 : サド
制作 : Sade  植田 祐次 
  • 岩波書店 (2001年1月16日発売)
3.63
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  • 本棚登録 :106
  • レビュー :13
  • Amazon.co.jp ・本 (598ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003259726

作品紹介

孤児になり、修道院を追われたジュリエットとジュスチーヌのふたり。姉はその美貌を利用し、すすんで淫蕩に身を任せ、まんまと出世を果たすが、純真な妹ジュスチーヌは、美徳をかたく守りつづけたために、くりかえし悪徳に迫害される。本書は革命期に刊行された思想小説で、サドが初めて世に送った作品である。本邦初訳。

ジュスチーヌまたは美徳の不幸 (岩波文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 「サディズム」の語源になった筆者による、清らかで親切な心を持った少女がただただ暴力と性的倒錯者の欲望に汚されていく過程を綴った救いのない一冊。
    様々な性癖を持った登場人物を見ると、作者の趣味の広さがよく分かる。
    それぞれ、自分がなぜ弱者に救いの手を差し伸べず、虐げることを厭わないのか?に対する哲学を語るシーンが多く、"自然"と"性癖"を比較しているのが興味深い。

  • 淫らな描写が何度も冗長に繰り返される。読みきるのがしんどかった。

  • ジュスティーヌがどこまでも不幸なだけといってしまえばそれまで。報われずとも高潔であろうとするのが美しいってことなんじゃないの、といいたいようにもとれる。

  • 美徳の不幸とは、なんだかんだ主人公が「感じちゃってる」ことである。訳文がよい。

  • 597-2 上田祐次訳

  • 随分昔、下手すりゃまだ10代の頃、サドに興味津々で数冊買い漁ったものの、ダラダラ続くエログロ(わかってたんだけど〉内容についてけず1冊も読み終えることなく挫折。以来10年ほど積ん読状態だったけど、遂に1冊目読破(ちなみに最初挫折したのはソドム〉。
    いやーこりゃ強烈だわ。思春期に読んでたらマジで性格破綻してた自信がある。
    そんなわけで以前挫折して今まで長い事手を出さずにいたのも天の助けじゃないかとおもえてくる。
    ホントそんくらい強烈で危険な作品。
    内容はこれでもかってくらいの不幸の連続と極悪人の登場だけど、まーそれは小説仕立てにして表現した哲学書、と思えば気にならない。
    〆にあるまるでその気も無いのにとってつけたよーな、著者の語りらしき部分に思わず吹いた。
    俺の勝手な勘違いかとも思ったけど、解説読むと、改編版の様な「悪徳の栄え」では最期が正反対らしーので、恐らく受け取り方間違ってなかったとおも。

    作中の登場人物の言葉
    ※()内は俺

    『犯罪を犯せなくなったら(死んだら)、彼らの呪われた作品が犯罪を犯すというのだわ』

    本書がまさしくそうかも。

  • 悪徳に染まった姉は栄え、心やさしく信心深い妹は徹底的に辛酸を舐める。サドによる風刺小説。

  • 少数派かもしれませんが、澁澤龍彦訳よりもこっちの方が好きだったり…。
    だらだら同じような展開が続き、だらだら言葉を変えて同じ思想が繰り返される、かなりどうなのって思想小説ですが、なのになんでか面白い。
    サドが生涯一番愛したヒロインがこのジュスティーヌらしく、最後雷によって彼女が生涯を閉じるのは「雷に打たれて死ぬことは最上の死に方」と考えていたサドなりの優しさ…らしいという話を澁澤さんのエッセイで読んでから、私はこの話がサドの小説の中で一番好きになりました。『サドのジュスティーヌに対する、報われない片思い小説』として読むと違った面が見えるようで面白いのです。

  • 言わずと知れたサド公爵の著。例によって澁澤龍彦訳。美徳を重んじるが故に不幸になるジュスチーヌ。萩尾望都の「残酷な神が支配する」に出てくる、グレッグの「無垢なものは 犯され続けるしかないのだよ」という科白を思い出す。

  • 何処までも要領の良い姉と何処までも美徳に生き要領の悪い妹のお話。美徳に盲信し生きる妹(変名テレーズ)は盲信しすぎて哀れだった。サドが書く話だけあって激しいエロシーンが多々、しかし表現が高尚なのでちっともエロくはないです。直接的な表現は極力抑え、隠語(?)を沢山使用。それが多過ぎて意味不明な箇所もありましたが…。思いっきり端的に言ってしまうと人生まあこんなものよね、というお話。

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