ディカーニカ近郷夜話 後篇 (岩波文庫 赤 605-8)

著者 :
制作 : 平井 肇 
  • 岩波書店
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本棚登録 : 29
レビュー : 2
  • Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003260586

感想・レビュー・書評

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  • 2018.2.10 読了

    *青空文庫

  • 後編の収録作は「降誕祭の前夜」「怖ろしき復讐」「イワン・フョードロヴィッチ・シュポーニカとその叔母」「呪禁のかかった土地」の4作。「降誕祭~」は悪魔と魔女と人間の男女が入り乱れてのドタバタ喜劇。魔女の家に出入りしている複数の間男が、鉢合わせしそうになって次々と袋の中に隠れ、その袋が色んな人の手に渡ってあちこち転々とする展開がかなり笑えます。まあ本筋のほうは前編から複数ある「嫁取り譚」の一つではあるのですが。舞台演劇にしたら面白そうな気がしました。

    一変して「怖ろしき復讐」は、いかにも不穏でゴシックな雰囲気。不気味な魔法使いを父にもってしまった娘が、夫を殺され、赤ん坊を殺され、最終的に自らその父に復讐しようとするも逆に殺され・・・という救いのない展開。結局突然現れた謎の子連れ騎士がこの魔法使いを退治してくれて、最後の最後に唐突にこの騎士の正体が明かされ、「怖ろしき復讐」というタイトルの本当の意味がわかる仕組み。凝った構成だしハラハラドキドキしながら読めたという意味では面白かったのだけれど、全貌がわかってから冷静になると、復讐するなら子孫じゃなくて当人にしろよ、ていうか、あんなに無辜の死人が出る前にさっさと復讐しとけよ、と突っ込みたくなりました(苦笑)。

    「イワン~」はなぜか途中で終わっているのでオチがわからず。「呪禁のかかった土地」は短い話ですが、いかにも寓話っぽいシンプルな面白さがあって好きでした。

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