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Amazon.co.jp ・本 (328ページ) / ISBN・EAN: 9784003261323
みんなの感想まとめ
自己認識と他者との関係に悩む主人公の物語が描かれています。小心者でありながら強い自尊心を持つ彼は、もう一人の自分と出会うことで、真の自分を求める葛藤に直面します。この対立は、彼が本来なりたかった姿を象...
感想・レビュー・書評
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タイトルからして、ものすごくドストエフスキーな小説。ゴリャートキンは小心者で憶病なんだけれど自尊心が強烈で、自分を認めてもらいたい願望が強いんです。そんな彼の前に自分とは全く正反対の性格をもつ、もうひとりの自分が現れます。きっと、もうひとりの自分こそが彼が本当になりたかった自分だったのでしょう。そんな風になれなかったから憎んだのだと思います。彼はズルくなくて純粋なんです。純粋ゆえに起こす言動がとても痛々しくて心が苦しくなります。
誰だって人に認められたいという気持ちはあります。でも、自分自身を認められない人を誰が認めてくれますか。私たちは何の因果かわからないけれど今世、自分として生まれてきました。この自分が私の乗り物です。私たちは人の中で生きているから他人の乗り物と比べてしまうことはあるけれど、乗り物を変えることは出来ません。自分からは逃げられないのです。だから「自分」に拘りすぎると苦しくなるのだと思います。誰かのために、何かのために生きているときに「自分」はなくなると思います。私は、本当の自尊心はこの時に生まれるように思うのです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
嗤う分身も良かった
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この小説の主人公は内的な自尊心が強いものの、臆病者である。それがある悲劇の原因になるのだ。
正直この主人公と自分は似ていると思う。 -
ドッペルケンガーとは自分への罠だろうか。
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ドストエフスキー初読。
小心者でありながら実は能力があると妄想し、出世できないのは「敵のせい」という考えの小物の役人。誰しも自分と重なる部分があるのではないかと思ってしまう。
挙句理想と現実の解離により精神が分裂してしまう⋯ような話なのだろうが、現実で起きていることと妄想の境が全くわからなくなりついていけなくなった。
最近ついていけない本ばかり、ちょっと凹む。 -
気は小さいがそれなりに自尊心もあって計算たかいくせにお人好しな主人公の物語。自分の中にもこういう人がいそう。延々と語られる主人公の苦境と空回りに辛くなりながらも目が離せない。ドストエフスキーの初期の作品で酷評されたらしいがこの内容で最後まで読ませる物語の持つパワーはさすがと思った。
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読んでいて苦しくなる。自分がこうなってた世界線全然あったなと思うと恐ろしい
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主人公の心情が、自分と似過ぎていて衝撃的でした。都会に疲れた小心者の、痛々しい心理がまざまざと描出されています。自分に自信がない人は、共感できる部分があるかもしれません。
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初期の作品(2作目)とのことで、テーマや展開も単純。後の長編群であればその中の1エピソードとして描かれるような内容で、今から見れば習作のように感じます。まあ、珍しいものを読んだなというところでしょうか。
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個人的には私はこの作品が大好きです。 初めて読んだ時は新ゴリャートキンの存在に混乱してしまいましたが、もう一度じっくり読んでいくと主人公の旧ゴリャートキンにとても感情移入してしまいました。 彼はたしかに不器用で世渡り下手で卑屈な言動を繰り返すのですが、世渡り上手なイケてる人間にはない魅力が彼にはあるのです。 私はそうした旧ゴリャートキンに共感を覚えます。 『二重人格』は『罪と罰』や『カラマーゾフの兄弟』といった長編作品とはまた違った魅力がいっぱいの作品です。
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最後の解説を読むまで、ゴリャートフの妄想だと気づきませんでした…
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小心な下級官僚の主人公が、官庁、住む都市から、思わぬ圧迫感を受け、自分の分身を幻覚に見るようになる。病なのでやむを得ないところもあるやに感じるが、環境が違えば救済が得られたかは不明である。ドストエフスキーの「貧しき人々」に次ぐ第2作とのこと。著者として自信作だったらしいが、あまり知られていない。2020.8.26
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ドストエフスキーの第2作目。
1846年。作者25歳の時。
内容からすると、「二重人格」よりも「分身」の方がぴったり。
ドイツ語に直すとドッペルゲンガーだそうだし。
ゴーゴリ風の文体で書かれた作品という訳者の説明だが、前半はとくにそうなのだろうが、後半になると、主人公のモノローグに近くなり、不安と葛藤と焦燥にかられて暗鬱なペテルブルグを彷徨う主人公ゴリャートキンの内面描写は、後年の「罪と罰」のラスコーリニコフを思い起こさせる。
だが、デビュー作の「貧しき人々」の大好評に反して、この作品はさんざんな評価だったらしい。
ドストエフスキーは終生この作品を気に入っていたというから、もともとこういう病的な心理描写が好きでもあり、余人には真似できないという自負もあったのだろう。ドストエフスキーの魅力の一つである支離滅裂にのたうちまわる内面を描写する手法を、ここで発見したということもあるのかもしれない。
もちろん、作者も主人公も、まだ深淵に、地下に降りておらず、たんに地上を駆け回っているだけという感じ。
発表当時、冗長という批判があったそうだが、そのせいもあるだろう。
その一方で、すでにゴーゴリ的世界を抜け出て、現在の都市生活者の不安と幻想を持つゴリャートキンの心理的リアリティを、当時の感覚ではまだ理解できなかったということもあるのではないか。
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