カラマーゾフの兄弟 第4巻 (岩波文庫 赤 615-2)

制作 : 米川 正夫 
  • 岩波書店 (1957年10月15日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (406ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003261521

カラマーゾフの兄弟 第4巻 (岩波文庫 赤 615-2)の感想・レビュー・書評

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  • 意味深な遺書を残して首を縊った人物と、その相互作用で気が触れた人物。その2人と干渉して、真理の光とすべての人への復讐と憎悪の中に滅びることを自覚しながら、ひたすら祈る人物。裁判にかけられ、やいのやいの言われる人物とともに、カラマーゾフの兄弟たちの物語は一先ず終わる。裁判で振りかざされるロシアの正義なる茶番。そんなカラマーゾフの末っ子を慕う子供による、僕たちはみんな死から甦って命を得て、またお互いに見ることが出来る、という叫び。一粒の麦が確かに大地に実りをもたらしたように見える。X'masに読む最高の物語。

  • これを先に読むか、『悪霊』の方を先に読むかで大きく印象が変わってくるような気がします。
    私は『悪霊』の方を先に読んだので、イワン兄さんの思想にはあまり驚きはありませんでしたが、この小説には『白痴』『悪霊』のテーマがまとめてとりあげられており、まさにドストエフスキーの集大成という感じです。
    ものすごい長いですが、それを読むだけの値打ちは充分あります。必読と思います!
    1フントの胡桃の話が泣ける!!

  • ドストエフスキーが生涯をかけて構築した世界最高峰の文学作品、カラマーゾフの兄弟は小説というよりもむしろ思想書に近いかもしれない。19世紀後半の思想的動乱期のロシアを舞台とするこの小説は当時の複雑な社会状況、イデオロギーの対立を描写している。彼の著作の多くはこのような状況におけるロシアの無神論、ニヒリズムと対置して信仰による救済を説くものであるが、その問いは単にイデオロギーとしてだけではなく、人間の心理的本質に投げかけられたのである。今日、思想なき時代において人生の問いは単純な質量的欲求という意味での幸福、不幸にカテゴライズされてしまう傾向にあるが、それは一つのニヒリズムであると言えよう。形而上学的、超越的な概念は必然であるというよりは「必要」であるということを登場人物の心理描写とともに痛感することができる。個人的な観点ではあるが、そうしたことを考えさせてくれる思想書であると言えよう。

  • 中2のとき挫折したカラマーゾフの兄弟、いつか必ず読んでやる、と思いつつまだ読めないだろう後にしようと実際手を付けられずにいたが、罪と罰、悪霊を読み終えようやく読めるかもしれない、と挑戦してみた。
    ずっと米山正夫訳で読んできたので、今回も岩波文庫で。ちなみに前回は新潮文庫の原卓也訳、今度はスピンが挟んだままのあのときの文庫で再読してみる。

    読了はしたけど、やはりまだ理解にはほど遠く感想が書けず何だかくやしい。
    今回も敗北感。


    引用:
    だが、この地球は、百万度もくりかえされたものかもしれないじゃないじゃないか。地球の年限が切れると、凍って、ひびが入って、粉微塵に砕けて、こまかい構成要素に分解して、それからまた水が黒暗淵を蔽い、次にまた彗星が生じ、太陽が生じ、太陽から地球が招ずるのだ——この順序はもう無限にくりかえされているかもしれない。そしてすべてが、以前と一点一画も違わないんだ。とても不都合な我慢のならん退屈な話さ...... [P168]

  • 私たちに遺された『カラマーゾフの兄弟』は、ドストエフスキーが想定していた物語の第一部に過ぎなかったと言われています。長男ドミートリイが選択した運命はどうだったのか、イワンはどうなったか、アリョーシャはどのように成長していくのか、数々の余韻を残したまま物語は終わりを告げます。

  • やっと読み終わったー 
    何週間この小説とお付き合いしたかわかんないけど。

    ドストエフスキーはがっつりしてるけど、ところどころ笑えるから息つけるー

    アリョーシャの最後の話に感動しちゃったな。


    …って軽くレビュー終えたかったけど。
    面倒だけど、印象に残ったところに触れます。
    無神論者の話がおもしろいー。
    ちょうど授業で19世紀半ばから20世紀半ばまでの哲学をちょっとかじったから、神が思想や社会のど真ん中からいなくなっていく時代のものって本当おもしろいなーと思う。
    でも過渡期の人間って、苦しいよね。

    あと、どこだったかな、信仰の根拠について誰かと誰かが議論してた場面で思ったのが、こんなに、証拠は、証拠は、説明してみろってがちがちに論理づけする文化なのに、結局 奇跡を根拠に信仰しちゃうところが、あっちの人はすごいよなぁって思う。

  • 日本語訳(全4巻:岩波文庫赤版:米川 正夫訳)で読了しました。
    東大生必読書。彼らも1巻の初めで挫折する難解小説です。
    でもその難しさの中に、読んでいく内展開に惹かれて行きます。

    「接吻」という言葉が多々ありその度にドキドキしました。
    大概男から男でしたね。
    …今思い返してみると男から女はなかった様な。
    主にカラマーゾフ三兄弟のシーンで多かったです。

    とまあそれは置いといて。

    読んでいって一番の難関だったのが「大審問官」
    次兄イヴァンが弟のアリョーシャに語ります。
    内容が哲学的過ぎて読んでいる途中で脳味噌がパンクしました。
    これはまた次回読んだ時にじっくりと読み返してみたい所です。

    途中で父親のフョードルが誰かに殺されるのですが嫌疑が長兄ミーチャに注がれて、
    ミーチャは無罪なのに有罪になったのが、何とも言えません。

    「思想小説」「宗教小説」「推理小説」「裁判小説」「家庭小説」「恋愛小説」と、
    色んな小説に分類されるそうですが、私は「裁判小説」と捉えました。

  • 99.9.5

  • 長かったあーここまでえー

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