戦争と平和〈1〉 (岩波文庫)

著者 :
制作 : 藤沼 貴 
  • 岩波書店
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本棚登録 : 358
レビュー : 36
  • Amazon.co.jp ・本 (508ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003261811

感想・レビュー・書評

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  • ついにトルストイの最高傑作の一つで大作の『戦争と平和』を読み始めてしまった。最初、新潮文庫と岩波文庫のどちらで読むか迷ったが、登場人物の紹介や家系図、小説の途中で入る「コラム」のある岩波文庫の藤沼貴氏の訳の方を読んでみた。
    結論的に言うと藤沼氏の新訳は非常に読みやすい訳で、注釈なども適度に入っており、かなり分かりやすかった。「コラム」が小説の筋を遮ってしまうというようなこともなく、当時のロシアの背景を分かりやすく解説してくれて、ロシア史の専門家以外の人には絶対に役に立つと思う。

    さて、物語の方はというと、最初の100ページくらいは登場人物がやたら多く、話の筋をたどるのが非常にやっかいだった(何度、冒頭の家系図を見返したことかw)が、ナポレオン軍との戦争が始まってからは非常にスムーズ、かつ、のめり込むように読むことができた。
    はっきり言って面白い。まだ1巻目で6巻まであるので、焦らずにじっくりと読んでいきたい。

    同時代ロシアの文豪ドストエフスキーの小説が登場人物の心情風景をこれでもかというくらい詳細に描くのに比べると、トルストイの「戦争と平和」の文章は分かりやすく、登場人物の心情描写よりも、起こった事実を淡々と書く感じですね。

  • <グローバルマネジメント学科/N先生>
    ナポレオンのロシア侵攻を題材に書かれたもので、4分冊になっておりあわせて2700ページを超える長編小説です。
    ストーリーからは作者の歴史観を、登場人物からは作者の人間観を、強く感じることになるのですが、何より重厚な文章が続いていながら、読んでいて楽しく、どんどん読み進めていけるところにとても驚きました。そして、読み終わった後には、それまでに味わったことのない満足感、達成感に浸ることができました。

    ◆長野県立大学図書館OPAC
    https://u-nagano-lib.opac.jp/opac/Holding_list/search?rgtn=11173218
    ※本学所蔵は岩波文庫版全6巻

  • 骨太。でも1巻とはいえ読みきったのは自信になる。ストーリーがしっかりしていて読みやすい。

  • 3000頁超の大作。50日位掛けて漸く全編読み終えた。(一気読みが勿体無い気がしたので、間に違う本を10冊ほど読みつつ。)
    細かい人物描写(特に小さな動作に潜む無意識的な心理)がいちいちおもしろく、人間観察の鋭さが素晴らしい。それと、巨視的な歴史観が同居してるのが、類い稀な作家である所以か。

  • 大迫力、3000ページ!いや、たぶんそれ以上。読み切ったというだけで達成感がある。
    トルストイは本当に人間を描くのが上手い。内面描写に頼りすぎず、ちょっとした動作や外見を描くことで人物像を立ち上がらせる。「こんな人いるいる!」と思ったことはしばしば。
    戦争のエピソードと恋のエピソードがあるが、両方とも読みごたえがある。私は戦争に関する筋のほうをより興味深く読んだ。
    後半に行くとトルストイの思想がかなり直接的に描かれるようになり、この辺は好き嫌いが分かれるかもしれない。私はトルストイの主張は好きである。地に足がついた思想であるという印象を受け、きっと現実の荒波で長いこと揉まれてこうなったのだなあと思わされる。

  • 読書日:2017年4月5日-4月12日
    Original title:Война и мир.(The Russian Messenger.)
    Author:Лев Николаевич Толстой(Lev Nikolayevich Tolstoy.)
    事の成り行きに任せて深く物事を考えず、
    明らかに自分が悪いのにそれを部下の所為にする等
    上層部なのに、よく国軍として統率機能が執れていると感じました。
    それからRussia人は何処にいても酒がないと、頭が冴えない印象も受けました。
    また個人に目を向けると、Андрей(Andrei)視点で描かれているので、彼の今後の軍での功績と私生活が気になります。

  • 貴族の私生活とナポレオン戦争。

    たくさんの人物がいっぺんに出てくるので混乱したが、人物描写が細やかで強烈なので読んでいるうちに印象に残っていった。

    戦地での連隊の様子は、時折遠足にでも来ているようなのどかさがあったりする。
    楽しく活気にあふれる戦闘の興奮の中で不意にわき上がる恐怖。
    それを何かの勘違いであるかのように、自分自身に隠している。
    砲兵のトゥシンの涙が心に残った。

  • 前から読んでみたかった大作に挑戦。
    岩波文庫の新訳は読みやすいとのことで選びました。最近はよくある、ロシア人の複数の呼び名を統一してわかりやすくしています。後、当時のロシアの風習などをコラムで章の間に箸休め的に挟んであるので、まあ小説の世界が途切れるような気もしますけど、やはりあまり知らない19世紀ロシアの話なので、こういった解説があると助かります。地図や年表もついているので、日本では幕末かー、とかそういう時代の流れも感じながら読むことができます。
    この物語はピエールが主役らしいですが、1巻ではそこまで出てきません。大河ドラマらしい、たくさんの登場人物が出てくるので、覚えるだけでも大変です。
    前半はロシア貴族の描写、後半は対ナポレオン戦の描写が続き、ちょっと戦争の地理とか陣形とかよくわからないところもありますが、ロシア人のアンドレイやニコライがナポレオンに憧れていたり、戦争に期待したり絶望したりの人間ドラマは面白く、1巻を読み終えることができました。2巻に期待。
    しかし、岩波文庫はどうして登場人物や表紙の折り返しで思いっきりネタバレするのでしょうか。全く知らない読者は一応誰と誰が結婚するとか知りたくないのですがw

  • 前半は社交界の様子やピエールの遺産相続問題でわかりやすかったけど、後半は舞台が戦場に移ったので理解するのに時間を要した。

    理想の高いアンドレイが戦争の緊張感にワクワクしたが、上官達の体たらくに失望する様が興味深く読めた。アンドレイもニコラスもいい奴だけど自意識が強い。若いんだなぁ。

  • 1年4か月かけて読了した。長編小説の教科書のような作品。感想はブログでまとめる。私の文学は、ここから出発しなければならない。中村白葉の訳が秀逸。

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著者プロフィール

一八二八年生まれ。一九一〇年没。一九世紀ロシア文学を代表する作家。「戦争と平和」「アンナ=カレーニナ」等の長編小説を発表。道徳的人道主義を説き、日本文学にも武者小路実らを通して多大な影響を与える。

「2004年 『新版 人生論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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