サハリン島 (上巻) (岩波文庫)

  • 岩波書店 (1953年3月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (292ページ) / ISBN・EAN: 9784003262276

みんなの感想まとめ

自己修練を目的とした調査旅行が描かれるこの紀行文は、著者がサハリン島を訪れ、そこでの人々の生活や歴史に触れる様子を淡々と記録しています。調査の中で出会う村人たちの息遣いや、彼らの身分、生活環境が細やか...

感想・レビュー・書評

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  • チェーホフが「自分を鍛えなければなりません」とサハリンを調査して回った紀行文。まあこつこつと調査しているのだが、目的が自己修練なのでそれほどカラフルな本ではない。それでもさすがなのはなにか文章にそこで暮らしているひとたちの息遣いを感じさせるものがあるからで、上巻を読み終わった今、寒くて湿気ていて茫漠とした土地を訪ねてみたくてたまらなくなっているのだった。

    サハリンを植民地化するために送り込まれた囚人たちが、刑期を終えるとそのままサハリンに住み着いていく。北海道の開拓の歴史を思うと、もっと寒いのに無理じゃないかと思ってしまうのだが。現在までのサハリン史が気になる。

  • チェーホフのサハリン島滞在記、上巻。
    その村には何人の人間が住んでいて、彼らはどういう身分で……など、淡々と事実を記しながら、随所に作家的な描写が垣間見えるところが面白い。上巻の終盤、南へ移動する船内で、他の乗客との交流を描いた12章冒頭には、チェーホフの短編における人間描写に通じるものがあるように思う。

    そういえば村上春樹の『1Q84』で『サハリン島』からの引用が幾つかあったなぁ……。

  • チェーホフのジャーナリズム精神みたいな雑な紹介のされ方をされて読んだ。流刑地サハリンでのインタビュー調査の話がメインではあるが、たまに民族間交流の話が出てきて、日本人との交流や、ギリヤーク人という民族が存在したことなどが書かれていて、こんな言葉を使うのが癪に障るが、「歴史の授業で教えられない」記録で面白い

  • 札幌に転勤して、サハリンには72時間以内だったらパスポートなしで滞在できることを初めて知った。
    稚内から船でいくのだ。行こうかどうようか思い悩んでいると、1890年にはシベリアを横断してあのチェーホフが訪れていたことを知った。この本はその記録なのだ。
    当時は流刑の地。いったい何のために苦労して30歳のチェーホフは向かったのか!?

  • 古本屋で。
    あった~~!と衝動的に上下買ってしまったことを少し後悔する。
    旧字体に細かい。作家自身の注釈が、一層細かい字!
    アルションが単位として使われていた時代だ。。。
    チェーホフは短命だった。還暦の心境が書いた時、そでに
    本人自身の人生は晩秋に入っていたのかと思う。
    サハリンの鉄道に魂を注いで働いている日本人を父に持つ人物をつい数日前、ニュース番組で見た、、そういえば。

  • 佐藤 直樹 ‏@naokisatoasyl
    「ギリヤーク人は農業を大変な罪悪と見なしており、地面を掘り始めたり、何か植えたりしようものなら、その人間は必ず死ぬと信じている。」(チェーホフ『サハリン島』)

  • 2009/
    2009/

    復刊ドットコムより。

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著者プロフィール

アントン・パーヴロヴィチ・チェーホフ(1860~1904)
1860年、南ロシアの町タガンローグで雑貨商の三男として生まれる。
1879年にモスクワ大学医学部に入学し、勉学のかたわら一家を養うためにユーモア小説を書く。
1888年に中篇小説『曠野』を書いたころから本格的な文学作品を書きはじめる。
1890年にサハリン島の流刑地の実情を調査し、その見聞を『サハリン島』にまとめる。『犬を連れた奥さん』『六号室』など短篇・中篇の名手であるが、1890年代末以降、スタニスラフスキー率いるモスクワ芸術座と繋がりをもち、『かもめ』『桜の園』など演劇界に革新をもたらした四大劇を発表する。持病の結核のため1904年、44歳の若さで亡くなるが、人間の無気力、矛盾、俗物性などを描き出す彼の作品はいまも世界じゅうで読まれ上演されている。

「2020年 『[新訳] 桜の園』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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