ソルジェニーツイン短編集 (岩波文庫)

  • 岩波書店 (1987年6月16日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (344ページ) / ISBN・EAN: 9784003263525

みんなの感想まとめ

人間の強さと脆さを描いた短編集で、ソルジェニーツィンの実体験を基にした作品が四篇収められています。それぞれの物語は、起承転結が明確で、登場人物たちの生き様を通じて、ソビエト時代の厳しい現実が浮かび上が...

感想・レビュー・書評

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  • ロシアの作家ソルジェニーツィンの短編集ですね。
    アレクサンドル・ソルジェニーツィン(1918ー2008)作家、劇作家、歴史家。1970年ノーベル文学賞を受賞。
    作品は四篇です。
     『マトリョーナの家』
     『クレチェトフカ駅の出来事』
     『公共のためには』
     『胴巻のザハール』
    いずれも、ソルジェニーツィンが実際に体験した事を主題にされた、起承転結がはっきりした、オーソドックスな短編らしい短編集です。
    ソルジェニーツィンは「私が一番心ひかれる文学作品の形式はポリフォニックなロマンです。そこには主人公がなく、作品のなかではその章で物語に〈出会った〉人物がもっとも重要な人物になるのです。そして、作品のなかの事件の時代や場所は正確な特徴をそなえています。」と語られています。
    ありのままなその当時のソビエトを描いただけで、当局に逮捕、留置され、あげくの果てに国外追放のあった、良心の作家の手記は決してあからさまな体制批判でなかったにも関わらず、不当なものだでした。
    再び、ロシア(ソビエト崩壊後)に舞い戻って作家活動をされました。今のプーチンのロシアはかってのソビエトに舞い戻りしています。ソルジェニーツィンが、がっかりしている事でしょう。
    翻訳の木村浩(1925ー1992)さんの文章は滑らかで柔らかな言葉使いが魅力です。

  • 「マトリョーナの家」

    お人好しでどこまでも損な役回りを押し付けられ、なお微笑みをたやさないマトリョーナ婆さん。
    夫は対独戦で亡くなり、コルホーズでの勤労すら無給で、年金の手続もままならない。
    それでも、「厳寒の赤い太陽は、短くなった渡り廊下の霜に閉ざされた小窓をほんのりとばら色に染め、その光がマトリョーナの顔に照りかえしていた。自分の良心と仲良くしている人の顔は、いつ見ても美しいものである」(pp53-54)。
    結末がとても悲しく、神々しい。

  • マトリョーナの家◆クレチェトフカ駅の出来事◆公共のためには◆胴巻のザハール

    著者:アレクサンドル・ソルジェニーツィン
    編訳者:木村浩

  • ソルジェニーツィンの短編集、難しそう…と考えてましたが、読んでみると意外?に普通に面白かったのでした。

    「マトリョーナの家」は、ものすごい貧乏な家に下宿することになった男の話。ソルジェニーツィンの実体験が元になってるとか。貧乏暮らしの情景がとんでもないです。

    「クレチェトフカ駅の出来事」は、第二次世界大戦中に戦争に行けなかった男の苦悩。戦場に行かないことに苦悩し、人を疑ったことで悩む。日本でもありそうな感じでした。

    「公共のためには」は、タイトルは硬いですけど、お上の都合で振り回される学校と教師や生徒の話。日本もあれですが、ソ連の上部の命令は絶対だったようです。

    「胴巻のザハール」は、13世紀に蒙古からの攻撃を受けたという史跡を巡る話。ソ連は広く、地域格差もすごかったんだろうなあと想像。

  • どの短篇も、読み始めたら止まらなくなる語り口に魅了される。
    個人的には「公共のためには」がよかった。

  • *図書館の所蔵状況はこちらから確認できます
    https://webopac.lib.kitami-it.ac.jp/opac/opac_link/bibid/BB20089085

  • 素朴。

  • ソ連の生活を感じ取ることができる。社会主義の中で一生懸命に自分の思った様に生きている人物表現と社会を取り巻く異様な雰囲気が印象的だった。科学技術エリートを育成の端緒をほんの少しだけ垣間見れる。社会の異常な空気感は現代に住まう人間には理解しがたいものですが、これからどうなるのだろうかと 、ハラハラしながら読むことができました。

  • ¥105

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