ソルジェニーツィン短篇集 (岩波文庫)

制作 : 木村 浩 
  • 岩波書店
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レビュー : 6
  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003263525

感想・レビュー・書評

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  • ソルジェニーツィンの短編集、難しそう…と考えてましたが、読んでみると意外?に普通に面白かったのでした。

    「マトリョーナの家」は、ものすごい貧乏な家に下宿することになった男の話。ソルジェニーツィンの実体験が元になってるとか。貧乏暮らしの情景がとんでもないです。

    「クレチェトフカ駅の出来事」は、第二次世界大戦中に戦争に行けなかった男の苦悩。戦場に行かないことに苦悩し、人を疑ったことで悩む。日本でもありそうな感じでした。

    「公共のためには」は、タイトルは硬いですけど、お上の都合で振り回される学校と教師や生徒の話。日本もあれですが、ソ連の上部の命令は絶対だったようです。

    「胴巻のザハール」は、13世紀に蒙古からの攻撃を受けたという史跡を巡る話。ソ連は広く、地域格差もすごかったんだろうなあと想像。

  • 役人対人情。 体制の杜撰なお役所仕事や理不尽な要求に耐え忍び時に闘う市民の話。
    描写は非常に写実的。ソ連の人々の生活が如実に想像できる。ストーリーも淡々としているが、最後の盛り上がりがドラマチック。

    クレチェトフカ駅の出来事が特に面白かった。
    戦争に行けず、罪悪感を感じているゾートフはやっと分かり合える人間、トヴェリーチノフに出会ったと思ったら、彼は敵のスパイだった。ゾートフは自分の職務としてトヴェリーチノフを捉えたが、一人の男の人生を終わらせてしまった罪の意識を、生涯深く植え付けられることになる。

  • 素朴。

  • ソ連の生活を感じ取ることができる。社会主義の中で一生懸命に自分の思った様に生きている人物表現と社会を取り巻く異様な雰囲気が印象的だった。科学技術エリートを育成の端緒をほんの少しだけ垣間見れる。社会の異常な空気感は現代に住まう人間には理解しがたいものですが、これからどうなるのだろうかと 、ハラハラしながら読むことができました。

  • ソルジェニーツィンを読むといつも「中庸」という言葉が浮ぶ。「人間への温かい眼差し」と言えなくもないが、どうもそれだけではないようだ。抑制の効いた描写と少しのあたたかい心、それがソルジェニーツィンへの万古不易の信頼につながっていると思う。

  • ¥105

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