真珠の首飾り 他二篇 (岩波文庫)

  • 岩波書店 (1951年2月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784003263921

みんなの感想まとめ

多様な人間模様と幻想的な要素が織り交ぜられた短編小説集は、19世紀ロシアの作家による作品で、リズム感あふれる翻訳が魅力です。特に「ムツェンスク郡のマクベス夫人」では、若い妻が不倫を通じて自らの欲望に目...

感想・レビュー・書評

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  • 19世紀ロシアの作家・ジャーナリスト、
    ニコライ・レスコフの中短編小説集。
    リズム感のいい神西節が冴える素晴らしい翻訳。
    旧字だが全然読みにくくない。
    手に取ったきっかけは岩波書店『図書』2020~2021年の
    亀山郁夫の連載「新・ドストエフスキーとの旅」第9回
    〈去勢派とバフチン――2018年8月、オリョール〉で
    「ムツェンスク郡のマクベス夫人」に言及されていたこと。
    訳者があとがきに記したとおり、
    幻想的な趣きもありつつ、現実から遊離していない物語群。

    ■ムツェンスク郡のマクベス夫人
    (Ledi Makbet Mcenskovo uezda,1866)
     若くコケティッシュなカテリーナ・リヴォーヴナは、
     ずっと年上の商人イズマイロフに嫁いだ。
     舅や使用人らと共に淡々と暮らしていた間は平和だったが、
     番頭衆の一人で格別の色男、プレイボーイと評判の
     セルゲイと不倫関係になって以来、
     長年胸の奥で眠っていた悪心(あくしん)が
     目覚めたかのように大胆不敵になり
     ――というノワール小説。
     上記「新・ドストエフスキーとの旅」によれば、
     初出はドストエフスキーが主宰していた
     雑誌『エボーハ』1865年1月号で、
     ドストエフスキーに高く評価されていた由。

    ■真珠の首飾り~クリスマスの物語
    (Zhemchuzhnoe ozherelje,1886)
     結婚して幸せになりたい! 
     いい人を紹介してくれ!!――と弟に縋られた既婚の兄。
     弟はあるお嬢さんと意気投合したものの、
     彼女の父親が問題で……。

    ■かもじの美術家~墓の上の物語
    (Tupejnyj hudozhnik)
     タイトルの「かもじ」は髢で、今で言うエクステの意。
     舞台役者のヘアメイクを手掛けたアーティストについて語る、
     美しい老乳母。
     彼女は元女優で、
     伯爵に強引に妾にされそうになったところを、
     意中の人であるヘアメイク担当の男性に助けられ、
     駆け落ちしたという。
     彼女の髪をセットしながら
     「心配するな、連れ出してやるぞ」と耳打ちする
     〈かもじの美術家〉! 痺れる!!

  • レスコフは初めて読んだけどすごくよかった。軽妙なストーリーはいい意味で期待を裏切らない。理不尽なときも暗くならない。訳も本当にすばらしい。

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