神曲 上 (岩波文庫 赤 701-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (327ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003270110

作品紹介・あらすじ

ダンテはウェルギリウスに導かれて暗き林を離れ、地獄の門よりたえず左に道をとり、地獄各圏を歴程してその底にくだり、さらに地心を過ぎて南半球に移り、地下の幽路を辿りて再び地上にいづ。二詩人が地獄内に費せる時間は約二十四時間なり。

感想・レビュー・書評

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  • 我が不朽の古典。なぜ惹かれるのか分からないので、折々手に取る。

    魅力を思いつくままに書き連ねると、地獄に堕ちても党派闘争で喘ぎ苦しむその虚しさ(そして己が党派闘争で運命を変えられたゆえ、著作の中でもそれに拘泥するダンテ)。

    キリスト教以前の哲人たちは受洗していないゆえに地獄の周辺(リンボ)に住まざるをえないといった、僕のような、悲キリスト教徒には思いもよらない世界観。

    フィレンツェの住人たちが多数登場する魅力的な地獄編、神秘主義的で理解しがたい天国編。

    きっと本人とは乖離しているであろう、ダンテの中で作り上げられた理想の女性・ベアトリーチェへの偏愛…。等々。

    ---

    この本は、我が国で複数翻訳されている。この岩波文庫の山川訳は、正直、とっつきにくい(が、僕は好きだ)

    集英社から出ている寿岳文章訳など複数手元に置いて、分かりにくい章は他の訳者の本といったりきたりすると理解しやすい。

    より一歩踏み込んだ解釈は、哲学者の今道友信先生の「ダンテ『神曲』講義」を手元に(高価なので図書館にあればラッキー)。


    「神曲」、この迷宮とは一生の付き合いになると思う。原文を愛でる語学力があればなぁ。

  • 新書文庫

  • 再読中。まずは地獄篇。正直当時のダンテが置かれていた立場(歴史的な背景)を把握していないと、かなり解り辛い。ダンテを案内するウェルギリウスをはじめ、歴史上の人物がたくさん登場するのは面白いけど、キリスト以前の時代の人や、キリスト教信者じゃない人まで地獄にぶっこむのはちょっと強引な気もする。マホメットとか相当酷い目に合わされてたけど、さすがに気の毒になった。キリスト教のこういうところがキライ。まあ宗教観はさておき、地獄めぐりは物語として面白い。

  • 文語訳がちょっと・・・

  • 河出版の方がおすすめです。

    岩波版は読めない…!
    教養として死蔵します。

  • 途中まで頑張って読んだが

    作中に異教徒が火に焼かれているシーンが出てきて

    この本は私に読まれることを拒否していると感じたので読むのをやめた

    当然私はキリスト教徒ではありません

  • 一行目から読めない漢字に遭遇して動揺した。いずれ時間ができたら読みたい。

  • 便宜上読了としたけれど、残念ながら途中で読むのを一旦諦めました。
    訳された日本語が、私にとっては既に古語みたいで、言葉の響きは美しいと思うけれど、意味が掴めなかった。改めて読むにしても、他の最近の訳を読んでからかな。

  • フィレンツェ、イタリアなどを舞台とした作品です。

  • 古文体も風情がある。
    歴史的背景を頭に入れないと少々難解かも知れないが、『神曲』自体がさらりとした文章なので、すぐ読めると思う。
    地獄篇。
    『神曲』全体の中で、重要な位置を占めていると思う。
    第二層の愛欲者の地獄は興味深い。パオロとフランチェスカの姿に、ダンテは自身のベアトリーチェへの愛に何を思うのだろうか。
    人生に迷走するダンテはキリスト教的宇宙観の中で、何を見つけ出すのか。
    物語の始まり。

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著者プロフィール

1265年、フィレンツェ生まれ。西洋文学最大の詩人。政治活動に深くかかわり、1302年、政変に巻き込まれ祖国より永久追放され、以後、放浪の生活を送る。その間に、不滅の大古典『神曲』を完成。1321年没。著書に、『新生』『俗語論』『饗宴』 『帝政論』他。

「2018年 『神曲 地獄篇 第1歌~第17歌』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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