神曲 下 (岩波文庫 赤 701-3)

  • 岩波書店
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (409ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003270134

感想・レビュー・書評

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  • 山川丙三郎訳『神曲』は、他の訳者(平川祐弘訳、等)の作品を読んで、内容がある程度分かっている読者向けだと思います。
    初めて『神曲』に触れる読者には、山川訳は完全に不向きです。

    訳者・山川氏亡き後、出版の為の交渉を引き継いだ林竹二氏の記述によると、
    「先生[山川丙三郎氏]の翻訳自身がすでに一つの古典と見倣すべきで、その全体の調子の統一を少しでも傷けたくないと強く希望した結果」
    (『神曲 (下)』天堂・あとがきP.406~P.407)
    今日普及する旧版のまま、出版に至ったとの事です。

    このような視点から山川訳を見るなら、つまり「すでに一つの古典」と割り切った上で読むのであれば、山川訳は現代においても失われない価値を有していると思われます。
    読むのは物凄く大変ですが、山川訳『神曲』の持つ雅言の美しさは味わい深いです。
    その点で『神曲』の幻想的な世界が、魅力的に綴られているのではないでしょうか。
    特に、本書「下巻・天堂」の神々しい描写に、その傾向がよく表れていると思います。

    『神曲 (神聖喜劇)』と言うと、俗語で執筆された「喜劇」である点が大きな特徴ですが、後世の人々から「神聖」と冠された格調高さも又、ダンテが大切にしたもう一つの要素であることは否定できないでしょう。

    一例として本文から抜粋。

    「我は聖光[みひかり]を最[いと]多く受くる天にありて諸々の物を見たりき」
    (『神曲 (下)』天堂・第一曲・4行~5行)

  • 新書文庫

  • 再読やっと終了。やっぱ文語体読みにくい。さらに本編より長い訳注=つまり作品の背後にある膨大なその他の知識が必要なので物語に没頭できないのは辛い。しかも地獄、煉獄、天国、と、上昇するにつれて宗教的キレイゴト&ダンテの身内ネタが増えるので、読み物としてはつまらなくなってくしなあ(苦笑)いつか普通の口語文ので読めばまた印象変わるだろうか。

  • 文語訳が難しい。

  • フィレンツェ、イタリアなどを舞台とした作品です。

  • 必読の傑作です。

  • もっと成長してから挑戦。

  • ダンテは地上の楽園を離れ、ベアトリーチェに導かれつつ昇りゆき、地球に最も近き天より次第に遠き天に至り、遂に至高の天に達す。ベアトリーチェに代りて聖ベルナルドゥスの教えを受けまたその助けによりて至上の光明を仰ぎ、ここに最後の天啓を受く。

  • 全3巻

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著者プロフィール

1265年、フィレンツェ生まれ。西洋文学最大の詩人。政治活動に深くかかわり、1302年、政変に巻き込まれ祖国より永久追放され、以後、放浪の生活を送る。その間に、不滅の大古典『神曲』を完成。1321年没。著書に、『新生』『俗語論』『饗宴』 『帝政論』他。

「2018年 『神曲 地獄篇 第1歌~第17歌』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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