パロマー (岩波文庫)

制作 : Italo Calvino  和田 忠彦 
  • 岩波書店
3.47
  • (11)
  • (10)
  • (32)
  • (3)
  • (1)
本棚登録 : 158
レビュー : 22
  • Amazon.co.jp ・本 (179ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003270943

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 世界音痴でギクシャクと生きているパロマーさん。初めは微笑ましく読んでいたのだけれど、次第に痛々しく感じられてきて辛くなってしまった。ひたすらに世界を見つめ続けることしかできなくなった彼は、いったいどんな経験をしてしまったんだろう。

    何かを見るのは何らかの形でそれを手に入れたいから。でもパロマーさんは見るだけで、それ以上は自分に禁じているようだ。家族も友達もいるのに、何の音もしない深海に座っているような孤独さ。悲しい気持ちになった。

  • 自然科学的な物事の観察が、だんだん哲学的な範囲に及んでくる。カルヴィーノ自身もきっとそういう性質だったんじゃないかと思うが、こういう人は一定数居るだろう。でも主人公も言うように、結局自分に帰結する以上、見方にも限度がある訳で、あまり内向的になりすぎず他者との関わりを持たないといけない。自戒も込めて。
    最後の章で日本庭園が出てきたのには少しびっくりしました。

  • 海が見たくなる。波を目で追いながら、パロマー氏のように抽象的世界に遊んでみたい(できないだろうけど)。

  • 2008年11月19日~20日。
     小説なのかエッセイなのか哲学書なのか、ただの自意識過剰人間のつぶやきなのか。
     なんだかんだいっても面白い。

  • 中年男性、職業不詳、家族は妻と娘一人、パリとローマにアパートを所有―これがパロマー氏だ。彼は世界にじっと目を疑らす。浜辺で、テラスで、沈黙のなかで―。「ひとりの男が一歩一歩、知恵に到達しようと歩みはじめる。まだたどりついてはいない。」三種の主題領域が交錯し重層して響きあう、不連続な連作小説27篇。

  • 【本の内容】
    中年男性、職業不詳、家族は妻と娘一人、パリとローマにアパートを所有―これがパロマー氏だ。

    彼は世界にじっと目を凝らす。

    浜辺で、テラスで、沈黙のなかで―。
    「ひとりの男が一歩一歩、知恵に到達しようと歩みはじめる。

    まだたどりついてはいない。

    」三種の主題領域が交錯し重層して響きあう、不連続な連作小説27篇。

    [ 目次 ]


    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 円城塔とヴァージニア・ウルフが悪魔合体したらパロマー氏が生まれたよ。(イメージ)

  • カルヴィーノ最後の作品集。
    ユニークな構成になっていて、『各部・章・節の同一数字ごとに横に読む』ことも可能。
    巻末の解説によると続編が構想段階にあったようだが、結局、書かれずに終わった。続編の主人公はパロマー氏とは正反対の、ちょうど対になるような人物だったようだ。

  •  あらゆる事を観察し、思考し、沈黙する。
     おそらく、何事も成す事無く去る。

     果たしてこれを小説と呼んでいいのか。
     誰かを理解するなんて事は、誰にもできないのかもしれない。
     クロウタドリの口笛のように。

     それはそれとして、読んでいる間中ずっとエドワード・ゴーリー描くところのイアブラス氏の姿を思い浮かべていました。

  • とてもよかった、とにかく良かった。面白いおじさんだわ、パロマーさんは。小難しい事を考えていても他人がそれを分かってくれるはずなんかないんです。滑稽もの。

全22件中 1 - 10件を表示

パロマー (岩波文庫)のその他の作品

パロマー (イタリア叢書) 単行本 パロマー (イタリア叢書) カルヴィーノ

カルヴィーノの作品

パロマー (岩波文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする