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Amazon.co.jp ・本 (200ページ) / ISBN・EAN: 9784003270943
みんなの感想まとめ
観察と孤独をテーマにしたこの作品は、主人公パロマーが世界をただ見つめる姿を通じて、深い思索を促します。彼の生き方は、周囲に家族や友人がいるにもかかわらず、まるで音のない深海にいるかのような孤独感を抱え...
感想・レビュー・書評
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世界音痴でギクシャクと生きているパロマーさん。初めは微笑ましく読んでいたのだけれど、次第に痛々しく感じられてきて辛くなってしまった。ひたすらに世界を見つめ続けることしかできなくなった彼は、いったいどんな経験をしてしまったんだろう。
何かを見るのは何らかの形でそれを手に入れたいから。でもパロマーさんは見るだけで、それ以上は自分に禁じているようだ。家族も友達もいるのに、何の音もしない深海に座っているような孤独さ。悲しい気持ちになった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
自然科学的な物事の観察が、だんだん哲学的な範囲に及んでくる。カルヴィーノ自身もきっとそういう性質だったんじゃないかと思うが、こういう人は一定数居るだろう。でも主人公も言うように、結局自分に帰結する以上、見方にも限度がある訳で、あまり内向的になりすぎず他者との関わりを持たないといけない。自戒も込めて。
最後の章で日本庭園が出てきたのには少しびっくりしました。 -
あらゆる事を観察し、思考し、沈黙する。
おそらく、何事も成す事無く去る。
果たしてこれを小説と呼んでいいのか。
誰かを理解するなんて事は、誰にもできないのかもしれない。
クロウタドリの口笛のように。
それはそれとして、読んでいる間中ずっとエドワード・ゴーリー描くところのイアブラス氏の姿を思い浮かべていました。 -
理解の高みに到達しようと、観察し、思考し、悩み、そしてどこにも辿りつけない中年の日常。
さて。そもそも観察とは何だろうか?辞書的には、注意深くあるがままに物事を見ることを意味する。しかし、量子論、写真論を例に取るまでもなく、観察する行為は観察の対象物に影響を及ぼす。すなわち、観察を試みたら最後、眼前のそれはあるがままとは異なってしまっている・・・。
一方で、観察に付きまとう上記の性質は、逆説的にではあるが、観察の新たな可能性を示唆しているように思われる。つまり、観察しようとすることは、対象物に何らかの影響を及ぼしうるということである。
影響が及ぶ範囲が、一時の観察系のみに留まるのか、更なる広がりを持つのかは分からない。但し、客観性の不可能性を指摘することは、注意深く見ることの価値を必ずしも貶めない・・・と思いたい。たとえどこにも辿りつけないとしてもさ。 -
何年も前から読もうと思って、買ったものの積んでた本。マルコヴァルドさんの本(児童書)と似た雰囲気。
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原書名I:Palomar(Calvino, Italo, 1923-1985)
著者:イタロ・カルヴィーノ(1923-1985)
訳者:和田忠彦(1952-) -
海が見たくなる。波を目で追いながら、パロマー氏のように抽象的世界に遊んでみたい(できないだろうけど)。
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2008年11月19日~20日。
小説なのかエッセイなのか哲学書なのか、ただの自意識過剰人間のつぶやきなのか。
なんだかんだいっても面白い。 -
中年男性、職業不詳、家族は妻と娘一人、パリとローマにアパートを所有―これがパロマー氏だ。彼は世界にじっと目を疑らす。浜辺で、テラスで、沈黙のなかで―。「ひとりの男が一歩一歩、知恵に到達しようと歩みはじめる。まだたどりついてはいない。」三種の主題領域が交錯し重層して響きあう、不連続な連作小説27篇。
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【本の内容】
中年男性、職業不詳、家族は妻と娘一人、パリとローマにアパートを所有―これがパロマー氏だ。
彼は世界にじっと目を凝らす。
浜辺で、テラスで、沈黙のなかで―。
「ひとりの男が一歩一歩、知恵に到達しようと歩みはじめる。
まだたどりついてはいない。
」三種の主題領域が交錯し重層して響きあう、不連続な連作小説27篇。
[ 目次 ]
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☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
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読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
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円城塔とヴァージニア・ウルフが悪魔合体したらパロマー氏が生まれたよ。(イメージ)
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カルヴィーノ最後の作品集。
ユニークな構成になっていて、『各部・章・節の同一数字ごとに横に読む』ことも可能。
巻末の解説によると続編が構想段階にあったようだが、結局、書かれずに終わった。続編の主人公はパロマー氏とは正反対の、ちょうど対になるような人物だったようだ。 -
とてもよかった、とにかく良かった。面白いおじさんだわ、パロマーさんは。小難しい事を考えていても他人がそれを分かってくれるはずなんかないんです。滑稽もの。
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中年男性パロマー氏が、「波」について「ハム」について「正座」について「宇宙」について思索する。透徹した知への意志は、時に悲しくキッチュでもあり、美しくユーモラスだ。
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哲学的で難解。でも読み終わる頃には、パロマー氏に不思議な親しみを感じ、パロマー氏的視線で世界を見るようになっているかも。
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ある意味実験ブンガクで、好きな本はと聞かれたときに「パロマー」っていうと一目おかれる感じの本。
内容は中二病のオッサンの私生活というとミモフタもない。 -
知識人パロマー氏が眼に見える世界を内省的に言語化・・・っていうよりも、私にはたまに見かけるようなちょっと挙動不審な面白いおじさんが何を考えていたのか・・・みたいな、ほほえましくちょっと要領の悪い中年男性が浮かんでしまい。オチで笑ってしまいました。
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浜辺・・・好きですね・・・本の中の浜辺ですけれど・・・風に吹かれて時を忘れられるような場所に憧れます・・・カルヴィーノの肖像って見たことないんですけど濃い顔なのかな
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カルヴィーノの作品でも1、2を争う解り易さのおかげで、突拍子もない幻想譚にも素直に感動できる。ボルヘスの『伝奇集』と併せて読むと別世界へすっ飛ばされること間違いなし。
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パロマー氏のファンになりました。
著者プロフィール
イタロ・カルヴィーノの作品
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