タッソ エルサレム解放 (岩波文庫)

制作 : A.ジュリアーニ  鷲平 京子 
  • 岩波書店
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本棚登録 : 40
レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (560ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003271025

作品紹介・あらすじ

イタリア・バロック文学最大の詩人トルクァート・タッソ(一五四四‐九五)による長篇英雄叙事詩(抄)。第一次十字軍遠征におけるキリスト教徒と異教徒の英雄たちの激烈な戦いと悲劇的な死、十字軍の勇士と異教徒の女戦士の報われぬ愛…。イタリア文学の大古典。

感想・レビュー・書評

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  • 『狂えるオルランド』と並ぶ、第一次十字軍遠征を題材にしたルネサンス期の定番大ベストセラーの抄訳。ルネサンスと近代の分岐点に立つスタイルの作品。

  • 新書文庫

  • エルサレムを「解放」するために侵攻する十字軍。司令官ゴフリート。イスラム側の女魔術師アルミーダにより幽閉される50人の騎士たち。アルミーダへの恋のため戦陣を離れるリナルド。十字軍の騎士タンクレーディとイスラムの戦士アルガンテの一騎打ち。タンクレーディに恋するエルミーニア。イスラム側の女戦士クロリンダに恋をしたタンクレーディ。アルミーダに囚われるタンクレーディ。イスラム側の指揮官ソリマーノの奮戦。解放された50人の騎士たち。彼らを解放したリナルドの行方。クロリンダの死。リナルドの捜索。リナルドを愛したアルミーダ。イスラム側の援軍エジプト軍の来援。エルサレムへの攻撃を急ぐ十字軍。タンクレーディとアルガンテの一騎打ちの決着。エルサレム陥落。愛を語らうリナルドとアルミーダ。

  • 解説の通り、キリスト教側の作品にしてはイスラム教徒を100%悪役にしていないので、一方的な英雄譚より小説として面白いと思う。
    ソリマーノ、クロリンダの存在感は、キリスト側の勇者にも劣らない。



    以下ネタバレ

    ただ、エルミーニアの自分勝手さにちょっとイラっとした。
    侍女をまきこんで単身敵地に堂々と姿を晒したり、自軍の作戦を垂れ流したり…ヴァフリーノの「もしもイスラム教徒だったなら、どうして女など信じられようか!」って笑ってしまった。
    でもそれはイスラム教徒に限らないよ個人の資質だよ。イスラム教徒に限定したくなる気持ちもわかるけど。

    同じ自分勝手でも、完全に開き直っているアルミーダには何故か好感が持てる。
    リナルドに捨てられて打ちひしがれながら「あたしがあなたを愛しているぶんだけ、あなたにも苦しんでほしいの」と呪いの言葉を吐く姿に、少し共感してしまった。
    両思いになれないなら、なにかしら自分の存在を相手に刻みたいっていうのは、エゴだと分かっていても考えちゃうことだと思う。実行するかはともかくとして。

  • 岩波文庫(赤) 080/I
    資料ID 20102004114

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