わが秘密 (岩波文庫)

著者 :
制作 : 近藤 恒一 
  • 岩波書店
3.80
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本棚登録 : 56
レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (348ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003271223

感想・レビュー・書評

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  • ルネサンス期の文学の名作。訳者によるとペトラルカはこの本を何度も推敲して、生前は公にすることはなかったそうだ。ペトラルカ自身と聖アウグスティヌスの対話を中心に組み立てられた物語だ。ペトラルカは、アウグスティヌスに怒られてばっかりで、ちょっと気の毒になる。さまざま欲望を理性でコントロールせよというアウグスティヌスのアドバイスは真っ当だが、面白みに欠けて鼻白んでしまう。美しい女性に目がくらみ、詩人としての名誉を望むペトラルカは俗っぽい。それでもこの世俗的な生き方が、否定されているわけではない。両方の会話が均等に書かれているのは、ペトラルカが世俗的な生き方を否定しなかった表れだと思う。人間はここに描かれているペトラルカ的な生き方と、聖アウグスティヌス的な生き方の間でバランスを取ることが必要なのだと思う。

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  • ペトラルカ自身、様々な苦悩を持っていましたが、それにどう対処すべきか考察しています。
    生前は流布していなかった作品なので、まさに彼自身を癒すための作品だったようです。
    ですが挙げられている話題は、我々も同じように悩むことが多いもの(例えば高慢、憂鬱、情欲など)なので、参考になることはあるでしょう。

    一番、強調していたのは死がいつ来るか分からないということを念頭において生きろ。
    本当に望むこと、価値のあることを先延ばしにするなということですね。

  • 対話形式のフィクション/15世紀/ネオプラトニズム/初心者

    当時の思想的バックボーンを知るにはとっつきやすい一冊

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