流刑 (岩波文庫)

著者 :
制作 : 河島 英昭 
  • 岩波書店
3.20
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本棚登録 : 69
レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003271438

作品紹介・あらすじ

反ファシズム活動の理由で逮捕されたパヴェーゼ(一九〇八‐五〇)が南イタリアの僻村に流刑されたときの体験を色濃く映した自伝的小説。背後は峨々たる山々、眼前は渺々たるイオニア海。村人たちとの穏やかな交流の日々を背景に、流刑囚の孤独な暗い心の裡を描き出す。

感想・レビュー・書評

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  • 自身が流刑になった経験に即して書かれたそうだが、そこに描かれている孤独感、根無し草のような生活感は現代にも通じると思った。

  • 【購入】

  • なんとなく初期の大江健三郎を思い出した。常に見えない壁に圧迫されているような孤独感とかが。南イタリア僻地の情景や人との関わりの描写がメランコリックに時折きらきら眩く美しくて悲しい。孤独の感染。

  • 『流刑』はパヴェーゼがかつて政治的な理由で実際に流刑に遭ったことがもとにあるらしい。

    主人公であるステーファノと、村の男たち。そして、エーレナや男達の話の中に出てくる女の姿。心の内に暗いものをもったステーファノの眼で、彼らが描かれていく。エーレナとのやりとりは熱を帯びているが、どこか暗い部分に引っ張られるステーファノの体の熱は、放つ先がないような息苦しさを感じさせる。

    田舎の山や海は描かれるけれど、モノクロ写真のような陰りをいつも感じる。ステーファノの行き先の熱に対して、どこか乾いた印象の風景を読んでいて感じた。昼間なのに、家の構造のせいで薄暗く感じる部屋。その中でぼんやりとものを考える時のことがなんとなく思い出される。この薄暗さは嫌いではない。

  • 田舎のイタリア男の内実がよくわかる。

  • 岩波文庫:赤 080/I
    資料ID 2012200185

  • 読み始めの感想は暗い灰色の世界観だったのだけれど、時間の経過と村人との交流に伴う自身の孤独から孤高への変化により、仄かな温かさや凛とした強さが感じられた。
    それでも、愛情に触れたいのだけれど人を心の奥底から信用出来ない哀しみや寂しさが作品全体から漂ってきていて、それはやはり自身の境遇や恋人とのすれ違いが作品内に色濃く表れているからなのかと思う。

  • パヴェーゼ自身が「流刑」になった時の事を下敷きにして書かれた自伝的小説。流刑になった先で、主人公は大家の娘と肉体関係を持つ。彼女との関係はもう一つの「牢獄」になりつつある事を認めながらも、離れられない…

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