流刑 (岩波文庫 赤714-3)

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  • 岩波書店 (2012年2月16日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784003271438

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  • 実体験を主人公に仮託した自伝小説
    反ファシズム活動の罪で
    南イタリアの僻村へ移送された
    人権を奪われた者の
    研ぎ澄まされた感性の開放が静かで美しい
    近くて遠い海との間合いが
    対人関係の心理を定義しているのか
    詩情溢れる物語の構成も
    主人公の沈痛な心情に迫っていた

  • 訳:河島英昭、原書名:IL CARCERE(Pavese,Cesare)

  •  1970年前後、パヴェーゼは学生の間に人気があった。
     ある先輩は、「僕たちもパヴェーゼやポール・ニザンを読むようになるのか」と、嘆くように語ったものだ。
     訳者・河島英昭は、イタリア文学の名翻訳者で、「ウンガレッティ全詩集」、「クァジーモド全詩集」(いずれも筑摩書房・刊、未読)等の翻訳もある。
     関係詞につながる長文、詩的な表現もそのまま、翻訳されている。

  • 【購入】

  • なんとなく初期の大江健三郎を思い出した。常に見えない壁に圧迫されているような孤独感とかが。南イタリア僻地の情景や人との関わりの描写がメランコリックに時折きらきら眩く美しくて悲しい。孤独の感染。

  • 『流刑』はパヴェーゼがかつて政治的な理由で実際に流刑に遭ったことがもとにあるらしい。

    主人公であるステーファノと、村の男たち。そして、エーレナや男達の話の中に出てくる女の姿。心の内に暗いものをもったステーファノの眼で、彼らが描かれていく。エーレナとのやりとりは熱を帯びているが、どこか暗い部分に引っ張られるステーファノの体の熱は、放つ先がないような息苦しさを感じさせる。

    田舎の山や海は描かれるけれど、モノクロ写真のような陰りをいつも感じる。ステーファノの行き先の熱に対して、どこか乾いた印象の風景を読んでいて感じた。昼間なのに、家の構造のせいで薄暗く感じる部屋。その中でぼんやりとものを考える時のことがなんとなく思い出される。この薄暗さは嫌いではない。

  • 田舎のイタリア男の内実がよくわかる。

  • 読み始めの感想は暗い灰色の世界観だったのだけれど、時間の経過と村人との交流に伴う自身の孤独から孤高への変化により、仄かな温かさや凛とした強さが感じられた。
    それでも、愛情に触れたいのだけれど人を心の奥底から信用出来ない哀しみや寂しさが作品全体から漂ってきていて、それはやはり自身の境遇や恋人とのすれ違いが作品内に色濃く表れているからなのかと思う。

  • パヴェーゼ自身が「流刑」になった時の事を下敷きにして書かれた自伝的小説。流刑になった先で、主人公は大家の娘と肉体関係を持つ。彼女との関係はもう一つの「牢獄」になりつつある事を認めながらも、離れられない…

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