三大悲劇集 血の婚礼 他二篇 (岩波文庫)

制作 : Federico Garc´ia Lorca  牛島 信明 
  • 岩波書店
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レビュー : 12
  • Amazon.co.jp ・本 (362ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003273012

感想・レビュー・書評

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  • 2017年4月9日に紹介されました!

  • しょうもないっちゃしょうもない話やなと思ってしまう。舞台に乗せるなら血と泥でずるびしゃにして花まきちらして群集!群集!アンダルシアの歌と踊り!

  • スペイン内戦のさなかに銃殺されたロルカ。スペインの中の異国とも言うべきアンダルシア。表題作『血の婚礼』は、詩人ロルカの代表的な劇作品である。因習的な地縁と血縁の中で、そして強い光と深い影が交錯する中で行われようとしていた結婚式。劇のプロットそのものはシンプルだし、セリフもけっして多くを語るわけではない。劇の全体を一貫して支配しているのは、どうにもやるせない倦怠感とその先に展望が見えない焦燥感である。そして、アンダルシアの荒涼とした風土感であり、可視的な、また観念的な意味における「血」なのだ。

  • 人が死ねば悲しい。それだけで悲劇。もしくは喜劇。

  • 「血の婚礼」
    実際にあった殺人事件を元に書かれた戯曲らしい。
    話自体は今ではよくみられるようなものだけれど、
    全体的に漂っている雰囲気が熱っぽくて、
    舞台もなんだかバラガンの色彩(あれはメキシコだけど)を彷彿とさせる、カラフルな体で重苦しい。
    独特の雰囲気にのまれてしまう。
    花婿、花嫁、レオナルドのうちこの二人が死ぬっていうのが
    少し衝撃的だった。

    「イェルマ」
    洗濯女たちのシーンがとても印象的である。
    友だちが妊娠したり子どもを連れてくるシーンなんかも絶妙のタイミングでドキっとさせられる。
    妻と夫のすれ違いは色々な理由があっておこると思うけど、
    そんな事情を抱える人には切な題材なのではと思った。
    子どもの存在、その意義を実は静かに描いているよう。

    「ベルナルダ・アルバの家」
    これが一番面白かったゾ!!
    これを読むと、昔のスペインのみんながみんなこーだったわけではないと思うが、あの熱い空気と同じように人々の上にのしかかっていたものを感じる。
    風土論とかがどれくらい正しいのかよく知らんが、
    やっぱ気候による民族の違いってあるんじゃないだろーか。

  • 「血の婚礼」、「イェルマ」、「ベルナルダ・アルバの家」を収録。
    激情に全てを支配される女の姿、辿る悲惨な結末、とどろどろとした情念が渦巻く話ばかり。
    情熱と狂気の間の距離は短いのだ、とラテンの熱さに食傷しつつも惹き込まれてしまう。

  • スペインの劇作家ガルシーア・ロルカにおける三大悲劇。
    情熱や情念といった言葉がふさわしい。
    主人公(あるいはキーパーソン)の女たちは
    その体内に流れる血(あるいは子宮)の命ずる衝動に従って行動する。
    それがまさにスペインの女のイメージそのまま。

    ある必要に迫られて読んだのだが、
    こういう機会でもなければ読まなかっただろうなーと思う一冊。
    意外に読みやすく面白かったので★3で。

  • 「20世紀最高の戯曲」との誉れ高い作品…本当にそうか?と挑戦しました。舞踊劇としても著名な作品です。日本では、森山未来さん主演で舞台にかかりました。

    表題作『血の婚礼』は実話に題材をとった作品。婚礼の日に花嫁とその義理のいとこが式場に現れず…。この婚礼には以前から微妙な雰囲気が流れており、そのあたりはガルシア=マルケスの『予告された殺人の記録』と似たモチーフです。夫と上の息子を失っている花婿の母親、花嫁の義理のいとこのざらついた感情が見事な台詞回しで描かれています。この義理のいとこ、レオナルド役の森山さんは、荒っぽいけど清潔で繊細な感じがマルでした。これをホアキン・コルテスのようなコテコテのラテン人でやられちゃあ、日本人には濃ゆ過ぎ(笑)。

    『イェルマ』は結婚後の男女の、「子供」をめぐる話。『ベルナルダ・アルバの家』は、女ばかりの家に持ち上がった、長姉の結婚話がきっかけで起こる、ある問題を扱った作品です。これらを含めて、3作とも限られた人間関係での窒息感を描いていますが、会話劇としては『ベルナルダ-』が一番緊迫感があって好みでした。アンダルシアという田舎のザラリとした太陽の暑さと、そこに濃縮されたカトリックの教えが重要な舞台装置です。やはり「花嫁にオレンジの花の冠」などのお約束ごとを知っていないと、痛烈な皮肉を受け止めるのが難しかったりします(劇だから文による解説がない)ので、そのあたりをうまくクリアすることが必要かと思います。

    それに、ロルカが詩人だけあって、婚礼の客の歌や子守歌といった形で詩がたくさん出てきます。これをうまく日本語の舞台で処理できるかどうかが決め手でしょう。演出家さんと音楽のがんばりどころだと思います(舞台化に際しては、ロルカ自身が選んだものがあると聞きますが、それであっても)。

    私はスペイン語ができないので何ともいえないのですが、激しい原語でのやりとりのほうが数倍素晴らしい…ような気がします。十分に日本語訳でも楽しめますが、これはやはり、いい舞台にかけてこその作品だとも思いますので、この☆の数で。

  • イェルマを読んでみたくて買いました。
    子供を産めない苦悩って、今も昔も変わらないのね。。。

  • 2005/5/28

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