ティラン・ロ・ブラン 2 (岩波文庫)

制作 : 田澤 耕 
  • 岩波書店 (2016年11月17日発売)
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  • レビュー :1
  • Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003273821

作品紹介

ロードス島の勝利により武名が地中海全域に知れ渡ったティランのもとに、スルタンとグラン・トゥルクの軍勢に脅かされているギリシャ帝国皇帝から救援の依頼がとどく。帝都に到着したティランは王女カルマジーナのあまりの美しさに一目惚れし…。

ティラン・ロ・ブラン 2 (岩波文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 2巻はまるごとギリシャ遠征。なんとここでティラン君、ギリシャの皇女カルマジーナに一目惚れ。1巻末では落ちこぼれフランス王子のファリップ君(アホ可愛い)とシチリア王女の恋路に余計なおせっかいを焼いて王女にウザがられていたティラン君ですが(ドタバタラブコメみたいで楽しかったけど)、いざ自分のこととなるとどうしてよいものやらわからず、1巻からずっと一緒のマブダチで従弟の有能なディアフェブス君に助けてもらったりしつつ、なんやかんやで基本は両想い。

    このディアフェブス君は皇女様の侍女のアスタファニアちゃんと良い仲になり、二組のカップルがお互いに協力しあって恋愛成就させようとするおロマンスの部分が、騎士としての戦闘部分より個人的には楽しかった。騎士としてのティラン君は完全無欠の聖人君子、そして無敵すぎて逆に面白みがないんだよなあ。

    しかし戦に出陣する前に何でも望みのものを、と言われて「肌着」をくれというティラン君にはビックリだし、しかも脱がせたいとか、こら!(笑)慎み深い皇女様はさすがに脱がせてはくれませんでしたが、新しい下着に着替えて手ずからティラン君にプレゼント。ティラン君はそれを鎧の上から着用して出陣。いったい当時のギリシャの「肌着」がどのような形態のものだったのか謎すぎる件。現代人、安直にブラジャー的なもの想像してしまい、鎧の上からブラジャー着けた変態騎士の姿を思い浮かべて失笑。実際は日本でいうなら昔の肌襦袢的な、羽織れるタイプのものだろうとは思うけど・・・。そもそもこのお姫様、登場したときから暑くて胸元はだけてておっぱいぽろーん状態だったため、ティラン君はその「水晶のリンゴ」のようなおっぱいから目が離せないという描写があっただけに、下着とか存在してるのも意外なくらいだ(笑)

    あとティラン君たちはフランス人なので(?)やたらと女性陣にチューさせろチューさせろと迫るのですが(※ちなみに騎士たちは男同士でも親愛の情から「口に接吻」の場面が数回ありました)、ギリシャの女性側は結婚もしてないのにチューなんてハレンチな!みたいな対応で、最初は温度差あるのだけど、ある侍女が「戦争中にそんな悠長なことゆうてたらあきまへんで。減るもんちゃうしチューぐらいさせたりなはれ。なんやったらスカートまくって手つっこまれても文句いうたらあかん(※意訳)」とアドバイス。途端にアスタファニアのほうはチューのみか「上半身だけなら自由に触って良し」になっちゃうのも笑えました。そうと決まれば人前でおっぱい揉まれても怒らないという謎のモラル(苦笑)

    全体的に恋愛パートでは意外にもエロティック(?)な描写も多くて、ちょっと驚いています。皇女様のスカートの中に手をつっこもうとして拒まれたティラン君が、じゃあせめて足でなんとか!と片足を突っ込んだところ爪先だけ触れた(どこにとは言わない)、嬉しいからそのときの靴下ずっと履いてるもんね、みたいなくだりとか(笑)でもそうやってさんざん際どいことはしておきながらも、皇女様は絶対に最後の一線は越えさせないんですよ。なんせ敬虔なカトリックですから。それに対して「頼むから一発やらして」と手を変え品を変え口説きまくるティラン君には、同情する反面、しつこすぎるのでちょっとウザイ。高潔な騎士としてはあまりカッコよろしくないぞ。

    とはいえちゃんとイスラム教徒とは戦って勝利しているので、騎士たちも四六時中エロいことばっかり考えてるわけではない。143章の、敵ながら賢者であるアブダラー・ソロモンの助言は、政治家その他すべての役立たずな指導者に聞かせてやりたい内容。

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