人形の家 (岩波文庫 赤 750-1)

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感想 : 83
  • Amazon.co.jp ・本 (198ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003275016

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  • ヨーロッパ、とくに北欧は男女平等、同権が進んでいるというイメージがあった。この「人形の家」は直接的な「差別」をテーマにしているわけではないと思うが、社会に根深い不平等な制度・意識は100年ちょっと前の北欧でも根深いものがあったのだろうと知る。

    ノーラがサインを偽装せざるをえなかったのも、その後にその事実を隠さないと正当に生きていけないとノーラが思ったのも、やはり社会制度や意識がノーラに正しく生きさせることを許さなかった、と見るべきであろうか。

    たいへん考えさせられる一冊。

  • まってこれってこんな面白い話だったの!?
    大学生のときに読んだきり、
    そして一応役者なので、エチュード的に一部はやったことがあるけど…
    全然わかってなかった!!
    やはり本ていうのは、読むときの年齢によって全然見え方が違うものですね。
    仕事のために読んだけど、いま読んでよかった。
    ノーラが馬鹿すぎて最初「イーッ!」てなったけど、
    最後に「そういうことか…」と納得。
    でも、自分の人格形成における失敗(?)の責任を夫や親に押し付けるのは趣味じゃないです。
    しかし!それを最後に自分の正しいと思うように行動するノーラには快哉を叫ぶぞ!
    後世に書かれたものだけど、森本薫の女の一生「誰が選んでくれたのでもない、自分で選んで歩き出した道ですもの。間違いと知ったら、自分で間違いでないようにしなくちゃ。」に通じますわ。

  • ある夫婦のはなし。
    女の人ってすごくずる賢くて、実はとんでもないことをしでかしているんだから!
    と、わくわくしました。
    女の人の強みと弱みをうまく使い分けたノーラがすばらしい。
    たのしかった。

    別れると決めたら、一歩も譲らない決意もかっこいい。

  •  当時の女性の悲痛な叫びを代弁したイプセンの功績は偉大だと思った。そしてそれは、150年が経った現在の日本においても共通の問題であると思った。
     女性を守り、可愛がってやろうとする男性の考え方自体が女性蔑視であると同時に、そんな風に考えている男ほどいざ妻や恋人が本当にピンチに陥ったとき保身に走り守ってあげることはできないのではないかと思った。
     考え方の違う男性と女性が、お互いを束縛しながら生活しなければいけない結婚生活の中で、どれだけ互いの価値観や考え方を尊重し、自由にさせてあげるかは世界共通の、そしていつまでも解決されない課題なのではないかと思った。
     三幕に持っていくまでの話の展開の仕方や、最後の台詞まわしが秀逸で読み終わった後も興奮が冷めなかった。
     あと、山口百恵は男性優位の風潮が根強く残っていた昭和におけるノーラのような存在だったのではないかと感じた。

  • 「あなた方は、あたしを愛していたんじゃないわ。ただかわいいとか何とか言って、面白がっていただけよ」という一文を読んで忌野清志郎が「キミかわいいね/でもそれだけだね」と歌っていたことをふと思い出す。19世紀に書かれた戯曲で描かれるのは、良い娘/妻としての役割から解き放され、実存として浮かび上がる自己に目覚めたひとりの女性の姿だ。罪の果実を食して始めて人間として目覚めるというのは正しく神話的と言える。最後20頁におけるノラの怒涛の台詞は強烈なカタルシスをもたらすと同時に、その叫びは現代もなお主題たり得ている。

  • 2014/1/29 青空文庫にて。

    自我の目覚め。自我が生まれ、肉体的に生まれたところに帰ってやり直す。

    話が進むにつれて悪役が変わるのが面白かった。
    陰湿なクログスタットは不遇だっただけに見えてくるし、ヘルマーは仕事では出世し、家庭を愛するよき夫から一変、世間体や自分の事ばかり考えているのが露呈してしまう。

    そして一度は捨てた男クログスタットに、支え合おうと提案するリンデンの強かさ、漢気にぐっときた。

  • #英語 A Doll's House by Henrik Ibsen

    ずっと読みたいと思っていた。
    雑誌『青鞜』の女性たちに衝撃を与えた戯曲。

  • 人が言葉を持ち話し始めると、元から強かった人からはウザがられるというフェミニズム本

  • ノルウェー戯曲家イプセン1879年(明治12年) 作
    夫は新年から銀行頭取に転身予定、ちょっと世間知らずの可愛い妻は数年前に父の署名を擬装して病気の夫の為にお金を借用していた。クリスマスの夜内緒にしていた夫にばれ罵倒される。夫の本心がわかり「あたしは、何よりもまず人間よ、あなたと同じくらいにね」名台詞を残して夫と子供を捨て自立を決意し家を出てゆく。
    フェミニズムの原点作品かもです。



  • 普段あまり親しみのない古典、劇ということで難しいかなと構えていましたが、思った以上に楽しめました。愛情深く夫を救った妻に浮上した災難の話かと思いきや、美しくてかよわい若妻と思いきや、でした。しかもこれを男性が書いたなんて天晴れです。時代や国は違えど、現代夫婦にも通じるものをかんじました。やっぱりパートナーとは深く話し合える仲でありたいです。

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