兵士シュヴェイクの冒険 3 (岩波文庫 赤 773-3)

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著者 : ハシェク
制作 : 栗栖 継 
  • 岩波書店 (1973年3月16日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (403ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003277331

兵士シュヴェイクの冒険 3 (岩波文庫 赤 773-3)の感想・レビュー・書評

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  • だんだんと前線へ近づいていくが、全く統率が取れていないへっぽこ軍隊。オーストリア、ドイツ、ハンガリー、ポーランドとチェコ以外にも様々な国の兵士や将軍が登場する。お互いの間に色々な感情を持ちながらも共通の目的(?)のために力を合わせて敵と戦う…なーんて、そんなうまいこといくはずあるかい!というのが読んでいるとよくわかる。一体誰のための、なんのための戦争なの?と、バカげた描写を通じて作者は訴えているようだ。
    死体が埋まっている戦場になった畑からいずれまた穀物が芽吹きそれをまた人が食べる。戦争でどれだけ人が死んでも自然はそんなことにはかまわず営みを続ける。
    食糧不足に劣悪な衛生状態、密告や理不尽な上官等々、感傷的な描写は一切ないが、戦争の無慈悲さは伝わってくる。

  • 「兵士シュベイクの冒険(三)」ハシェク著・栗栖継訳、岩波版ほるぷ図書館文庫、1975.09.01
    403p C0197 (2017.11.27読了)(2017.11.23借入)
    以下は、読みながらの読書メモです。

    第3巻を読んでいます。
    暗号の話が出てきます。特定の本の特定のページを指定した暗号で、解読の仕方も説明してあります。なかなか興味深いのですが、暗号化する方も復号化する方も手間がかかりそうですね。
    イタリアが参戦してきたとか、シュヴェイクの仲間たちの話題は豊富のようです。
    1章を終わったところです。

    第3巻読み終わりました。
    ゆっくりですが、シュヴェイクたちは、前線に近づいてきています。行き先はロシアのようです。焼けた駅舎とか、破壊された兵器とか、死んで埋められた兵士とか目にするようになってきました。
    食料は現地調達になってきて、ハンガリー人たちとのコミュニケーションがうまく取れず、トラブルになったりとかしています。
    シュヴェイクも、ルカーシ中尉のために鶏の調達とか、コニャックの買い出しとかで、トラブルを起こしています。トラブルになってもシュヴェイクは、全く動じることがありません。
    物覚えのよくなさそうな兵士に車両番号を覚えさせる場面がありました。4268だったような。どう覚えるかという説明が延々と続きました。にもかかわらず、肝心の兵士は、2がキーになるにもかかわらず、3と覚えたらしく、役に立ちませんでした。
    バロウンというシュヴェイクの仲間もなかなかのキャラクターで懲りもせずに次々と問題を起こしています。この人に食べ物を預けてはいけないのに、預けてしまって、読んでいる方は、また何かやりだすよ、と思いながら読んでゆくと、「やはり」という感じです。
    最後のところで、シュヴェイクは、好奇心があだになって捕虜になってしまいました。
    さてどうなる?

    【目次】
    第三部 目の覚めるような平手打ち
    一 ハンガリーを横切って
    二 ブダペストで
    三 ハトヴァンからガリシアの国境へ
    四 前へ進め!
    訳注

    ヴァニュク 主計曹長
    ビーグレル 士官候補生
    ザーグネル大尉
    バツェル ザーグネル大尉の従卒
    ルカーシ中尉
    バロウン
    ボドウンスキー 電話兵
    ドゥプ少尉 民間では中学のチェコ語教師

    ●ポスター(144頁)
    そのポスターには、オーストリー軍の兵士があっ気にとられている髯づらのコサック兵を壁に銃剣で突き刺している絵がかいてあった。
    「このポスターでわたくしの気に入らない点は、この兵士が皇帝陛下からお預かりしている武器の取り扱い方を知らぬということなのであります。彼はこの銃剣を壁に突きつけたため折るかもしれないのであります。それにこのロシア兵は両手を上にあげ降伏しているのでありますから、こういう行為はまったく不必要であり、罰せられるかもしれないのであります。つまりこのロシア兵は捕虜なのであり、捕虜は丁重に取り扱わなくてはならないのであります。」
    ●だんだんよくなる(165頁)
    将軍は、戦争の初めのころはまだずっと悪い状態だったのだから、事態は改善されてきている、と言った。なんでも一度によくなるものではなく、どうしても経験と実践が必要だ。理論などというものは実践のさまたげになる。したがって戦争が長びけば長びくほど、何もかもうまくゆくようになる、というのである。
    ●猿まね(261頁)
    主人が悪態さえつかなきゃ、従卒だって猿マネするようなことはしないよ。
    ●主人に尽くす(263頁)
    「ぼくがよく主人に尽くし、主人のしてほしいと思っていることは口に出して言われるまでもなく目の中に読み取って何でもすぐしてあげるのだ、とお前に注意を与えた、と言うのだよ。」
    ●敵の弾薬(347頁)
    いやしくも兵士たる者はだれでも、敵が自分に向かって射ってくればくるほど、敵の弾薬も乏しくなる、ということを知っていなくちゃならないんだ。敵の兵士がお前に向かってタマをぶっ放せば、それだけやっこさんの戦闘力は低下するのだ。

    ☆関連図書(既読)
    「兵士シュベイクの冒険(一)」ハシェク著・栗栖継訳、岩波版ほるぷ図書館文庫、1975.09.01
    「兵士シュベイクの冒険(二)」ハシェク著・栗栖継訳、岩波版ほるぷ図書館文庫、1975.09.01
    「世界の歴史(13) 帝国主義の時代」中山治一著、中公文庫、1975.05.10
    「世界の歴史(14) 第一次大戦後の世界」江口朴郎著、中公文庫、1975.05.10
    (2017年11月30日・記)
    (岩波文庫解説目録より)
    馬鹿なのかみせかけなのか、おだやかな目をした一見愚直そのものの一人の男。チェコ民衆の抵抗精神が生んだこの一人の男には、オーストリー・ハンガリー帝国の権力も権威も、 遂に歯が立たなかった。年移り社会は変わっても、この権力に対する抵抗精神のシンボルは民衆の心に生き続けている。本文庫版は最も挿画の多い版になった。

  • バカという設定だが気の利いた言い回しがたくさんあって面白かった。

  • ハシェクの書いたシュヴェイクは未完に終わってしましましたが、その後を書いた方もおられて、日本でも翻訳されている(ラダの挿絵!)

    「愚直兵士シュベイクの奇行」(三一書房)と言うタイトルで、辻恒彦が訳しているのですが、後半をカール・ヴァーニェクと言う作家が書いています。

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