ペドロ・パラモ (岩波文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003279113

感想・レビュー・書評

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  • 何度読んでも心が震える。この物語が終わってしまうのがもったいなくて、ゆーっくり、ゆーっくり読む。訳も素晴らしいと思います。映画化されているそうですが、この世界をどのように映像化しているのかという興味はあるものの、こわくて観られません(恐怖ではなく)。

  • 文体と物語、過去と未来、生と死、全てが渾然一体となっている。独特の読み味に病みつきになって、いつまでもコマラから出たくなってしまう恐れがあるので注意。

  • うなされるようなモノクローム万華鏡体験。ラテンプレイボーイズの音楽が聴こえてくる。

  • もう少し経験値を積んでから再読する

  • 驚きどころ、ツッコミどころ満載だった。
    「え、死んでるの?」
    「え、語り手も死ぬの?」
    「え、これって政治小説なの?」
    「え、あなたは生きてるの、死んでるの?」

  • 「読んだ本」に登録したものの、読めてない部分が多いように感じる。集中できるときにもう1度読もう。

  • 死者の町コマラ。ペドロ・パラモはとにかく女好きで強欲でけちで、嘘つき。子供も何人くらいいるのか分からない。生者と思ってたひとが死者だったり、前の章で脇役やったりしたひとが次の章で語り手になったりどんどん人が入り交じる感じが面白い。

  • すごく不可思議な小説で、構成が最初良くわからず、物語世界に入っていくまでに時間がかかりました。
    解説を先に読めばよかったかも知れない。

    途中からどんどん惹きこまれていって、死者が語るのも気にならず、登場人物それぞれの話しぶりや人柄もわかってきて、勢いがつきました。

    土地勘がないので、そのあたりの自然、たとえば蒸し暑さや風の音を想像するのも難しいのだけれど、映像が目に浮かぶような感じで、なんだか違う世界に連れて行ってもらえたような。
    描写が詳しいわけでもないのに、映画的な作品に思えました。

    ラテンアメリカ文学の多くは、独自のカトリック信仰が底辺に流れているので、その部分を理解できないと物語の表層だけをなぞることになりそう。
    人と人との問題以前に、神と人との問題があって、神父さんが出てくるからとかそういうことじゃなく、聖書はもちろん、「告解」とか、カトリック的考え方を知らずに深い理解はできない感じ。

  • 一読目はなんだか分からなかったので、何度か読みました。

  • ささ‐めき【私=語】
    ささめくこと。ひそひそ話。ささやき。また、男女のむつごと。
    「貴妃の―、再び唐帝の思ひにかへる」〈海道記〉

    初めてこんな言葉を知ったが、これほど的確にこの小説を表す一言はない。
    ささやく。ひそめく。
    まずは翻訳の文体の素晴らしさ、語のセレクトの素晴らしさ。
    少ない文字数から滾々と湧く抒情。

    次に構成のしかけ。
    ただシャッフルしているのではない、ひとつの言説が連想を呼び過去を掘り起し広がり深くなる。

    最後に語られる内容。
    極悪な奴なのにスサナへの思いが、たまらなく切ない。
    すべてを手に入れようとしてそれだけ手に入らず。

    これだけの男の行き詰まりは街の行き詰まりを呼び廃墟へ。

    cf 中上の浜村龍造

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