イワーン・イワーノウィッチとイワーン・ニキーフォロウィッチと (岩波文庫 赤 605-10)
- 岩波書店 (1928年11月30日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (110ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003296004
感想・レビュー・書評
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まだるっこしさ加減が絶妙な具合の饒舌となって好きな調子の翻訳文。長ったらしい人名がいちいち書き連ねられてあるのをカタカナ表記で読む私は面白がるのだけれど、当のロシア語母語読者も同じように読むのか知らん。夏のせい。夏の異様な暑さのせいで仲違いしたふたりのイワーンのドタバタ喜劇を読みながら、私は私の中学一年生のときのアレやコレやを思い出したのだ。些細な意固地が取り返しのつかない結果を生んで今日現在までの私の人生に繋がっていることを思って、遣る瀬無い。
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原書名:Повесть о том, как поссорился Иван Иванович с Иваном Никифоровичем
イワーン・イワーノヰッチとイワーン・ニキーフォロヰッチ
イワーン・イワーノヰッチが何を欲しがったか、イワーン・イワーノヰッチとイワーン・ニキーフォロヰッチとの間に何の話が持ち上がったか、そしてその話がどう落着したか、それを此の章で知ることができるであらう
イワーン・イワーノヰッチとイワーン・ニキーフォロヰッチとが喧嘩をしたあとで如何なる箏が起ったか?
ミルゴーロット地方裁判所の法廷で起った箏
此の章にはミルゴーロットの名誉ある二人の紳士の談判の顛末が述べられてある
読者諸君は此の章を辿って、其處に盛られてある凡てのいきさつを容易く知る箏が出来るであらう。
結尾
著者:ニコライ・ゴーゴリ(Gogol', Nikolaĭ Vasil'evich, 1809-1852、ウクライナ、小説家)
訳者:原久一郎(1890-1971、阿賀野市、ロシア文学)