南方録 (岩波文庫)

著者 :
  • 岩波書店
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本棚登録 : 39
レビュー : 2
  • Amazon.co.jp ・本 (378ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003302712

作品紹介・あらすじ

利休が集大成したわび茶の根本的理論を説くとともに、利休の茶会の詳細な記録にもとづいて、その実技を体系づけた書。特にカネワリの法則という独特のきびしい茶法実演の美学を、エピソードをまじえながら詳述した部分は、利休の茶道精神を伝えるものとして圧巻である。数多い茶道の書の中で最も重要視されてきた古典。

感想・レビュー・書評

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  • 解説によると偽書らしい。
    茶道がことこまかなのは、この本をお手本にしているからなのか。図解付きでひたすらに細かい細かい。


    「家居の結構、食事の珍味を楽しみとするは俗世の事なり。家はもらぬほど、食事は飢えぬほどにてたることなり。これ仏の教え、茶の湯の本意なり。」

    「ある人、炉と風炉、夏冬茶湯の心持、極意を承たきと宗易に問われしに、易こたへに、夏はいかにも涼しきやうに、冬はいかにもあたたかなるやうに、炭は湯のわくやうに、茶は服のよきやうに、これにて秘事はすみ候由申されしに、問人不興して、それは誰も合点の前にて候といはれければ、また易のいわく、さあらば右の心にかなふやうにして御覧ぜよ。宗易客にまいり御弟子になるべしと申されける。」
    この後に、白居易との問答の中で「仏教の根本ははもろもろの悪を為さず、善をおこなう」と言っているのと同じことだ、と同席していた和尚が言った、と続く。

    「さてまた侘の本意は、清浄無垢の仏世界を表して、この露地草庵に至りては、塵芥を払却し、主客ともに直心の交なれば、規矩寸尺、式法等あながちに云ふべからず。火をおこし、湯を沸かし、茶を喫するまでのことなり。他事あるべからず。これすなわち仏心の露出するところなり。」

    「十年を過ぎず、茶の本道捨たるべし。すたる時、世間には却って茶の湯繁昌と思べきなり。ことごとく俗世の遊事に成りてあさましき成はて、今見るがごとし。」

    「またその客に応じて、湯あひ、火あひ相当して、茶をたつるを巧者の亭主と云なり。」

    この後、茶壷を開けてからお茶はどんどん香りが消えていくから、それに応じたお湯の沸かし方で入れる、というような事が書いてある。
    碾茶は初夏に摘んで茶壺に詰め、秋まで熟成させて、それを粉にひいて飲むのだそうな。
    現代はパック詰めになっているけれど、確かにあけたてのお茶は美味しいが、古くなるとおいしくない。

  • 939夜

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