自由党史 中 (岩波文庫 青 105-2)

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  • Amazon.co.jp ・本 (410ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003310526

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  • 中巻は自由党が結党されると同時に、取締りを厳しくする政府との攻防も本格化する時期に当たる。というわけで、全3巻のなかでは一番面白い。有名な「板垣死すとも自由は死せず」も登場する。

    本書によると、「自由」は一大ブームだったそうで、銭湯には自由湯や自由温泉、お菓子に自由糖、他にも自由帽子や自由踊などがあったとのこと。民権派の高知新聞が発行停止への対抗イベントととして「新聞の葬式」をやったところ、大いに盛り上がったという話も出てくる。また、植木枝盛が「会議をするなとは言われたが、会うなとは言われていない」とか開き直って、川に船を浮かべて話し合うところも、真剣であると同時にコミカル。自由民権運動は遊びでもあった。

    一方で、大隈重信の立憲改進党には手厳しく、「偽党撲滅」とまで書かれている。う~む。

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著者プロフィール

1953年宮城県に生まれる。早稲田大学教育学部卒業,明治大学大学院文学研究科西洋史学専攻博士後期課程単位取得満期退学。
東北公益文科大学名誉教授。

「2022年 『ロビン・フッドの森』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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