- Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003312551
感想・レビュー・書評
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この本は、本屋さんで見かけて、なんとなく買った本でした。「幸徳秋水」という歴史の教科書に出てくる人物の「基督抹殺論」という衝撃的なタイトルに惹かれて買いました。
獄中で書かれた最後の作品らしく、なんとなく軽々しく読めないような、そんな気がしていました。
中学生の頃、家にあった新約聖書を読んでみたことがあったけれど、各福音書の記載内容の差異に違和感を感じた記憶があります。
口述されて伝えられてきたことが文書にまとめられたという成立の経過を考えれば、そうような差異が起こるのも、当然ですね。
幸徳秋水さんが述べているように、宗教会議によって、正統派争いが行われていたとすれば、記載内容が自分たちに都合が良いように修正されたり、異端とされて外伝となっていった文書もあったりすることもあるだろうな、と思います。
新約聖書は、私にとっては、高校時代に読んだ古事記が思い出されました。どちらも、単なる神話のようで、何かその中に真実も含まれているようで、不思議な気がします。
イエスが起こしたとされる奇跡も、ヤマトタケルの神話も、同列に考えるのは、少々、乱暴だったかな…。
明治43年に書かれた本ですから、読むのに苦労した漢字がたくさんありました。
四福音書について書かれていたところに出てきたので、
「路加→ルカ」はすぐに読め、
「馬太→マタイ」も、なんとか読めました。
「馬可→マルコ」
「約翰→ヨハネ」
は、調べなければ分かりませんでした。
「猶太→ユダヤ」は、以前から知っていましたが、
「保羅→パウロ」
「羅馬→ローマ」
「埃及→エジプト」
は、調べなければ読めませんでした。
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