不幸なる芸術・笑の本願 (岩波文庫)

  • 岩波書店 (1979年10月16日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (277ページ) / ISBN・EAN: 9784003313855

みんなの感想まとめ

「笑い」とは何かを深く考察し、言葉の変遷や文化的背景を通じてその本質に迫る一冊です。著者は、俳諧的な視点から「笑」を捉え、人生を静かに見つめることの重要性を説いています。作品には「笑の文学の起源」や「...

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  • 岩波文庫
    柳田国男 不幸なる芸術・笑の本願 

    「笑い」「ヲコ」「ウソ」など言葉の使い方が時代とともに変化していることを検証した本


    著者にとっての「笑」は、俳諧的であり、高笑いを微笑に入れ替えることにより、笑って人生を眺め、もの静かに笑って生きること


    俳諧的とは
    人を憐れみ、その立場からこの世を見ようとし〜志を同じくする者の協調と連結とを要すること


    著者の日本語を理解できない部分があった。「笑わん」とは 笑うこと?笑わないこと?「笑われる相手」は 笑われる人? 笑われる人の相手の人?






    強い者の自由に笑う世は既に去った〜強いて大声で笑おうとすれば人を傷つけ、また甘んじて笑いを献じる者は〜苦汁をなめる


    俳諧について
    *和歌が古体に復る時代が来ようとも、俳諧ばかりは 古臭い、凡庸ということが 即ち滅亡である
    *俳諧の真意は突兀であり、転換であり、また対立であって、むしろ尋常単調の間に現れてこそ人を興がらしめる





















































  • とりあえず、「笑の本願」のみ読み終わった。

    「笑い」とは、なにか。
    これこれ、こーいうのが知りたかった。
    世の中はバカバカしいもので、ほんと、笑っちまう様な事だらけだけど、その「笑い」とは何なのか。そこをちゃんと考えさせてくれる。考えなくちゃあ、仕方がない。

    柳田の文体として、「はいこれ、はい、知ってるっしょ?」っていう感じが否めなく、ときに置いてきぼりになりそうになるが、そこを乗り越えるとよく分かる。
    実によく分かる話。

    「笑の本願」は
    自序
    笑の文学の起源
    笑の本願
    戯作者の伝統
    吉右会記事
    笑の教育
    女の咲顔
    からなる。

    特に「女の咲顔」は、泣ける。
    男だろうと泣ける。

    「願っていなかったとは言うことができない。」
    「言うことができない」て。

  • 柳田國男の、大正15年から昭和22年にかけて書かれたエッセイを集めたふたつの著書を1冊にまとめたもの。
    これはなかなか面白かった。
    「笑い」の文化史という観点で室町時代ころにさかのぼると、大名の家々には必ず一人以上の「咄の者」(=笑わせ屋)がいたという。これはシェイクスピア劇に見られる道化と同じものだろう。つまりトリックスターである。
    また、あくどい「偽り」とは対照される「ウソ」の文化史を追えば、これまた「以前はウソつきは一つの職であった。」ということになる。「たくらた」=「馬鹿」もまた、民俗学上はそれ自体価値あるものとしてかつては存在していた。
    「不幸なる芸術」では驚くことに、「悪の技術」が称揚されるが、柳田の言うこれはちょっとした悪巧みのようなものであって、戦国時代や近年に見られるような、残虐な悪とは異なっている。
    要するにこの本にえがかれているのは、民俗上のトリックスターである。
    柳田國男はこうした「悪」「ウソ」「馬鹿」「笑い」の伝統がすたれつつあることを憂慮していたようだ。しかし現在考えてみると、「笑い」「馬鹿」は「芸人」としてテレビの中で存続しているように思う。
    ただ、ちょっとした子どもの「ウソ」に対しやかましく大人が叱責するという風潮は、柳田が指摘した当時と変わらない。現代はどんどん堅苦しく、がんじがらめになっていく傾向があるのは確かだ。
    柳田は「こういう点にかけては、近代人はかえって自由でない。」と嘆いている。

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著者プロフィール

1875年(明治8年) – 1962年(昭和37年)。兵庫県生まれ。日本民俗学の開拓者である。
代表作に『遠野物語』、『蝸牛考』、『桃太郎の誕生』『海上の道』などがある。

「2025年 『大活字本シリーズ柳田國男⑤ 雪国の春』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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