孔子 (岩波文庫)

著者 :
  • 岩波書店
3.50
  • (5)
  • (9)
  • (18)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 125
レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (165ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003314456

作品紹介・あらすじ

ヨーロッパの古典フィロロギーの方法にもとづいて、孔子とその弟子達の言行録である『論語』を読みとき、その成立過程を明快に分析した小さな名著。全篇を一貫する広い視野、随所にあらわれる知性の天才的なひらめき、達意の美しい文章から、あたかも第一級の推理小説を読む如き高度の喜びと楽しみを与えてくれる。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 和辻哲郎 「孔子」

    人類の教師(聖人)としての孔子を論じた本。思想史における孔子の位置づけ、孔子の伝記としての論語読み を内容とする論文。

    孔子を 諸子百家が現れる前の原初的思想家であり、かつ最後の勝利者として残った永遠の思想家であると定義

    史実としての信憑性に欠ける史記より、論語を孔子の伝記と見ている。為政篇を論語の総論と位置づけている

    特に為政篇「吾十有五にして学に志し、三十にして立ち、四十にして惑わず、五十にして天命を知る、六十にして耳順う、七十にして心の欲する所に従って矩(のり)をこえず」を 孔子の自伝とし、人類の教師として、あらゆる人の人生の段階とした点は印象に残る


    *四十にして己れの道を見出した
    *五十にして天命を知り落ち着いた
    *六十にして世人の言行への批判心がなくなり寛容な気持ちになった
    *七十にして己れの言行に後悔がなくなり自らを許した

    他から学ぶのみで思索しなければ悟れない〜自ら思索するのみで他から学ばなければ危険

    己れと正反対の異なった主張に、ただ攻撃するだけでは学問の進歩にならない〜それを機として自ら省みれば異説も益となる



    四聖人(釈迦、孔子、ソクラテス、イエス)を 人類の教師であり、一つの高い文化が結晶した存在とした


  • 孔子を語るにあたり、
    孔子のみを論ずるのではなく、
    「世界の四聖」である、イエス、釈迦、ソクラテスと、その四人を生んだ文化の歴史の概要を述べ、孔子という人物の特徴を浮き彫りにした秀逸な作品。

    こうゆう論じ方は、
    森羅万象に対する広い視野がなければできないだろう。

    そして、
    真の特徴というのは、
    その対象そのものだけを観るだけでは不十分だろう。


    これらのことは、
    自分というものを知るには、
    自他を含めた人間全体を知ることが、
    自分を真に知ることに繋がることと同様である。

  • 論語とかがまとめられてるのかと思ったけど違った
    でもすごい考察が面白くて結局読んじゃった

  • 科学の進歩した現代には同レベルの研究者は二度と出てこないんだろうな。
    木村政彦が不世出なように和辻哲郎も二度と出てこない。
    朝に道をき聞かば、夕に死すとも可なり。という一説に代表される宗教性の比定と論理思考が士大夫を作ったのかもしれませぬ。

  • 「孔子」和辻哲郎著、岩波文庫、1988.12.16
    168p ¥360 C0123 (2019.05.29読了)(2006.05.26購入)(1994.09.05/11刷)

    【目次】

    再版序
    一 人類の教師
    二 人類の教師の伝記
    三 『論語』の原典批判
    四 孔子の伝記および語録の特徴
    付録 武内博士の『論語之研究』
    解説  大室幹雄

    ☆関連図書(既読)
    「孔子」井上靖著、新潮文庫、1995.12.01
    「論語」貝塚茂樹著、講談社現代新書、1964.08.16
    「論語の読み方」山本七平著、祥伝社、1981.11.30
    「孔子『論語』」佐久協著、NHK出版、2011.05.01
    「風土」和辻哲郎著、岩波文庫、1979.05.16
    (「BOOK」データベースより)amazon
    ヨーロッパの古典フィロロギーの方法にもとづいて、孔子とその弟子達の言行録である『論語』を読みとき、その成立過程を明快に分析した小さな名著。全篇を一貫する広い視野、随所にあらわれる知性の天才的なひらめき、達意の美しい文章から、あたかも第一級の推理小説を読む如き高度の喜びと楽しみを与えてくれる。

  •  
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/400331445X
    ── 和辻 哲郎《孔子 19881216 岩波文庫》19951205
     
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4003314417
    ── 和辻 春樹《古寺巡礼 19790316 岩波文庫》
     
     和辻文庫 ~ 和辻家の人々 ~
     
    http://www.enpitu.ne.jp/usr8/bin/search?idst=87518&key=%CF%C2%C4%D4+%BD%D5%BC%F9
     
    <PRE>
     和辻 哲郎   倫理学 18890301 兵庫 19601226 71 /異説=18890311~《古寺巡礼/風土》
     和辻 春樹  船舶工学 1891‥‥ 東京 19520824 60 /京都市長17 [19460313-19461127] 哲郎の従弟
    ♀和辻 京子 哲郎の長女 191,‥‥ 東京       /籍=尾高 邦雄の妻
     尾高 邦雄   社会学 19081017 東京 19930911 84 /和辻 京子の義父/東京大学文学部名誉教授
     和辻 廣樹 哲郎の従弟 191,‥‥ ‥‥ /ロミ・山田の父/朝日新聞社会部記者
     和辻 春次 弘樹の祖父 189,‥‥ ‥‥ /ロミ・山田の父方祖父/京都帝国大学医学部耳鼻咽喉科初代教授
     大垣 丈夫  新聞記者 189,‥‥ ‥‥ /ロミ・山田の母方祖父/大韓協会、大韓自強会顧問、京城通信社
     岡田 教和  放送作家 192,‥‥ ‥‥ /ロミ・山田の元夫~《あの橋の畔で 19620701-19630727 松竹》
    ♀ロミ 山田 女優・歌手 19330808 京城 兵庫     /籍=ひろみ
    ────────────────────────────────
     谷川 徹三    哲学 18950526 愛知 19890927 94 /法政大学総長
     浜田 義文  カント学 19221014 東京 20040910 81 /法政大学図書館長
    </PRE>
     
    …… 和辻 哲郎の全蔵書は、1961年に和辻の親友で法政大学教授であ
    った谷川 徹三の仲介で法政大学に寄贈された。長らく整理されないで
    いたが、1985年に法政大学図書館長となった浜田 義文が中心となり、
    和辻哲郎の蔵書の整理が開始され、1994年「法政大学和辻哲郎文庫目録」
    がまとめられた。浜田義文は「和辻文庫の生命は、和辻の読んだ書物へ
    の書き込みにあるといって過言でない」と述べている(Wikipedia)。
     
    (20100227)(20150201)
     

  • ¥105

全8件中 1 - 8件を表示

著者プロフィール

和辻哲郎
1889(明治22)年、兵庫県に生まれる。哲学者・文化史家。姫路中学、第一高等学校を経て、1909(明治42)年、東京帝大文科大学哲学科入学。在学中に第二次「新思潮」に参加、谷崎潤一郎らと文学活動を続ける。卒業後、京都帝大助教授を経てドイツ留学、1931(昭和6)年同大教授。1933(昭和9)年に東京帝大教授となり1949(昭和24)年退官する。翌1950(昭和25)年、日本倫理学会初代会長、1955(昭和30)年文化勲章受章。1960(昭和35)年没。主な著書は、大和古寺巡りのブームを起こした1919(大正8)年の『古寺巡礼』の他、『日本古代文化』『風土』『倫理学』(全三巻)『鎖国』『日本倫理思想史』など、また『和辻哲郎全集』(全25巻・別巻2)がある

「2019年 『国民統合の象徴』 で使われていた紹介文から引用しています。」

和辻哲郎の作品

孔子 (岩波文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする