日本精神史研究 (岩波文庫)

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レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (401ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003314470

作品紹介・あらすじ

日本の諸種の「文化産物」を通してそこに表現されている「それぞれの時代の日本人の『生』を把握」しようと試みる。この観点から十七条憲法や大宝令、推古・白鳳天平の仏像、『万葉集』『源氏物語』といった古典あるいは道元の著作と生涯などを論ずる。

感想・レビュー・書評

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  • 西一夫先生(教育学部)
    私たちが拠って立つものは何か。寺院をみて敬虔な気持になり、紅葉や雪景色をみて美しいと思う。そうした私たちの心はどのように形成されたのか。日本に住む私たちの「生」を追い求める名著。著者には『風土』がある。本学の諸君であれば読まれるべし。
    ★信州大学附属図書館の所蔵はこちら★
    http://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BN0832743X

  • 【目次】
    改訂版序 (昭和十五年二月 著者) [005]
    序言 (大正十五年九月 於洛東若王子 著者) [007-009]
    目次 [011-013]
    挿画目次 (撮影 入江泰吉 他) [014]

    飛鳥寧楽時代の政治的理想(大正十一年、五月) 015
    推古時代に於ける仏教受容の仕方について(大正十一年、六月) 045
    仏像の相好についての一考察(大正十一年、四月) 055
    推古天平美術の様式 087
    白鳳天平の彫刻と『万葉』の短歌 107
    『万葉集』の歌と『古今集』の歌との相違について(大正十一年、八月) 125
    お伽噺としての『竹取物語』(大正十一年、十一月) 145
    『枕草紙』について(大正十一年、八月) 161
     一 『枕草紙』の原典批評についての提案 161
     二 『枕草紙』について 186
    『源氏物語』について(大正十一年、十一月) 203
    「もののあはれ」について(大正十一年、九月)  221
    沙門道元(大正九年~十二年) 237
     一 序言 237
     二 道元の修業時代 251
     三 説法開始 264
     四 修行の方法と目的 273
     五 親鸞の慈悲と道元の慈悲 285
     六 道徳への関心 300
     七 社会問題との関係 307
     八 芸術への非難 311
     九 道元の真理 314
      (イ)礼拝得随 315
      (ロ)仏性 324
      (ハ)道得 339
      (ニ)葛藤 350
    歌舞伎劇についての一考察(大正十一年、三月)  357

    解説 作品・方法・感受性および時代(加藤周一) [391-401]
    編集付記 [402]

  • 和辻哲郎最初の論文集の改訂版(1940)である。初出はいずれも1920年代。
    日本精神史を知るというよりは、これが書かれた戦前の知識人の精神構造を知るに適した一冊ではないだろうか。加藤周一や内田義彦はこれを先駆的な手法と切り口で研究された社会科学的作品として高く評価しているようだが、それだけにはとどまるまい。むしろ、今日からみるとつまらぬところの多いこの論文集から、近代日本の基盤となった思想的エッセンスが多く抽出できるという点、ここに着目するべきであろうと思う。

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著者プロフィール

和辻哲郎
1889(明治22)年、兵庫県に生まれる。哲学者・文化史家。姫路中学、第一高等学校を経て、1909(明治42)年、東京帝大文科大学哲学科入学。在学中に第二次「新思潮」に参加、谷崎潤一郎らと文学活動を続ける。卒業後、京都帝大助教授を経てドイツ留学、1931(昭和6)年同大教授。1933(昭和9)年に東京帝大教授となり1949(昭和24)年退官する。翌1950(昭和25)年、日本倫理学会初代会長、1955(昭和30)年文化勲章受章。1960(昭和35)年没。主な著書は、大和古寺巡りのブームを起こした1919(大正8)年の『古寺巡礼』の他、『日本古代文化』『風土』『倫理学』(全三巻)『鎖国』『日本倫理思想史』など、また『和辻哲郎全集』(全25巻・別巻2)がある

「2019年 『国民統合の象徴』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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