阮籍の「詠懐詩」について 附・阮籍伝 (岩波文庫)

  • 岩波書店 (1997年11月20日発売)
4.00
  • (3)
  • (0)
  • (1)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 38
感想 : 3
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784003315217

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 阮籍の「詠懐詩」について
    岩波文庫 33-152-1
    著:吉川幸次郎
    出版社:岩波書店

    阮籍とは、竹林七賢の巨頭である。また、阮籍は、常識をこえた大酒のみとある

    時代は、後漢の末から、三国志魏の時代
    後漢の献帝から、魏:曹丕へ、魏から司馬懿へ、虚偽と、詐術にみちた禅譲が繰り返される、この時代

    阮籍の義憤を現したのが、この詠懐詩とある

    詠懐詩は、五言で、82首あるが、連作であって、1つの作品をなすのは驚きだ。そしてその形式は李白や、陶潜らに大きな影響を残した

    また、82首すべてが、悲哀の歌である

    阮籍は、万物はみな流転し、一つの状態に停止することはないという老荘の哲学を有している

    昔の栄華を懐かしみ、現在の辛苦を悩み悲しむ。陽から陰へ。しかしてその逆はない

    本書は、それぞれの想いを語り、82首の半数を記載しているとの言である

    神仙へのあこがれとも、その矛盾を語るとも、自らの主張を懐疑するものである。

    ただ、本書では、詠懐詩を順番にたどり、語るという流れがなかったことは1つの残念であった。

    目次

    阮籍伝
    阮籍の「詠懐詩」について
    解説 荒井 健

    ISBN:9784003315217
    出版社:岩波書店
    判型:文庫
    ページ数:132ページ
    定価:360円(本体)
    1981年04月16日第1刷発行
    1997年11月17日第7刷発行

  • (後で書きます)

  • 結び近く、著者は、阮籍の「詠懐詩」に矛盾を見出します。彼は、裏切りに満ちた現世に失望し、疎み、神仙に憧れつつも、その世界を信じてもいなかったし、故に浸りきる(≒逃避する)ことも出来なかった。 その象徴が彼の「眼」 ~友人は青眼で、嫌いな相手は白眼で迎えたという~ であった、と付会してみたり。解説含め150頁にも満たない文庫ですが、実に含蓄に富んでいます。

全3件中 1 - 3件を表示

著者プロフィール

吉川幸次郎(よしかわ・こうじろう):1904―80年。神戸市生まれ。京都帝国大学文学部文学科入学、支那文学を専攻。1928―31年、中国留学。京都大学人文科学研究所東方学研究部研究員を経て、京都大学教授。この間、数々の著書を発表、日本の中国文学の普及に大きく貢献、芸術院会員、文化功労者となる。主な著書に『尚書正義』『杜甫私記』『陶淵明伝』『仁斎・徂徠・宣長』がある。

「2023年 『中国詩史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

吉川幸次郎の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×