意識と本質: 精神的東洋を索めて (岩波文庫 青 185-2)

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  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003318522

感想・レビュー・書評

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  • 東洋哲学者が書いた『本質論』。旧約聖書の『我はありて、ある者』の説明、ヘブライ語のアルファベットの22音の第1オーム真理教で有名になった「アーレフ」の最初の「ア」音がまだほとんど「ア」という音を伴わない微やかな音であるという説明にある「世界の創造へ向けての神の最初の活動を表示」にはなるほど。しかし、あまりにも難解。

  • 言語の有意味的使用に対して、禅はまっこうから反抗し挑戦するかのごとくに見える(p356)というような箇所に惹かれて読み始め、おかげさまで言葉への信頼回復。脳ミソっていったい何次元なんだ? 大変なインパクトでした。

  • カスタネダのドンファンとの体験を哲学の言葉をつかって語ると、こうなるのかな?って感じました。

  • 本質をどう認識するのか(あるいはしないのか)という切り口から東洋哲学を分類し、論じた本。主張の全体像を見失わないようにしながら、かつ詳細をちゃんと理解するのはすごく骨が折れる作業だった。

  • わかんね

  • 東洋・イスラーム学の碩学である故井筒俊彦氏の力作。東洋哲学の認識論をベースにした<共時的構造化>論を展開しています。実は長年の間、読みかけになっているので、いつかは完読したいと思ってるのですが。

  • 【読みたい】
    日垣隆さん『つながる読書術』より。
    文中で紹介されていた。

  • いわずと知れた、「超・天才」。

    「二十人ぐらいの天才が一人になっている」とは、司馬遼太郎の評。

    日本におけるイスラーム研究の開拓者として知られるが、その分野は多岐にわたる。

    この本を読んで、タイトル通り、「意識と本質」という、これほど言葉として表現するのに難しいことを、ここまで平易な文章で書き表せることに、驚嘆した。

    一つの疑問を解消したいがために、様々な本を渉猟していたころ、この本に巡り合えたことに、感謝。

    救いの一冊。

  •  言葉とは、本質とかなにか。哲学的には実に普遍的なテーマだが、それを東洋哲学の視点から語った本は案外貴重だ。とにかくよくもまぁこんだけ幅広くポンポン話が出てくるもので、著者の名を世に知らしめているイスラーム哲学は当然ながら、その出典は世の東西を問わずアリストテレスら西洋古典哲学に、儒学・老荘思想に禅の言語論や仏教的世界観、あげくにカバーラまで登場する。ただ、語られている論点は非常に限定されているし、文章自体は難解でもないので、案外読みやすい。あくまで「東洋思想によってどう語られてきたか」という切り口。それほど身構える必要はなく、場合によっては興味のあるところからじっくり読んでいけばよい。ただその場合、目次・章立てが非常に貧弱なのが難ですが・・・・・・

  • 僕にとっては,とても難解で理解できたとは言いがたいが,もし時間が許すなら,もう一度読んでみたい著作である.
    交通機関の発達,インターネットの普及等々,グローバリゼーションが進展する中,それぞれの国,民族の基底にあるものに意識を向けることは意味のあることに思われる.

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著者プロフィール

1914年、東京都生まれ。1949年、慶應義塾大学文学部で講義「言語学概論」を開始、他にもギリシャ語、ギリシャ哲学、ロシア文学などの授業を担当した。『アラビア思想史』『神秘哲学』や『コーラン』の翻訳、英文処女著作Language and Magic などを発表。
 1959年から海外に拠点を移しマギル大学やイラン王立哲学アカデミーで研究に従事、エラノス会議などで精力的に講演活動も行った。この時期は英文で研究書の執筆に専念し、God and Man in the Koran, The Concept of Belief in Islamic Theology, Sufism and Taoism などを刊行。
 1979年、日本に帰国してからは、日本語による著作や論文の執筆に勤しみ、『イスラーム文化』『意識と本質』などの代表作を発表した。93年、死去。『井筒俊彦全集』(全12巻、別巻1、2013年-2016年)。

「2019年 『スーフィズムと老荘思想 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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