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Amazon.co.jp ・本 (280ページ) / ISBN・EAN: 9784003319512
みんなの感想まとめ
明治期の東京における貧困層の生活を生々しく描いた本書は、当時の貧民街の実情を14篇の叙述を通じて伝えています。テーマごとに4部構成となっており、読者は体系的に理解を深めることができます。編者による解説...
感想・レビュー・書評
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かつて、「坂の上の雲」が見え始めたころ、東京都下には「貧民窟」が散在していた。この本は、明治期のすぐれたルポルタージュであり、そう遠くない過去の日本(東京)に実在した生活の姿を脳裏に生々しく浮かび上がらせてくれる。
この本の中には、当時主に貧民が生活の糧としていた仕事(?)が列記されている。(おそらく差し障りがあるので)ここに列記はしないが、概ね出張の際に広州や上海の路傍で見た人々のやっていたことと符号することに驚く。
別に、こうだから中国が発展途上だ、などと子供のようなことを言うつもりはない。むしろ、それをせせら笑っているうちに、日本はそれより厳しい貧困に、いつの間にか取り囲まれてしまうことになるような気がして、背筋が寒くなってしまったのだ。
中国のやり方はどうあれ、あの国にはこれから成長する鞘幅がある。しかし、日本はすでに飽和状態で、しかも世界の最先端を走る高齢化社会になりつつある。すなわち、「実際に国際競争力のある労働力」が減少していくのだ。
さぁ、ポスト・コロナの日本人はどうやって生活水準を維持していけるのだろうか?
多分、日本は確実に貧しくなる、一部の人を除いて。どれだけ「反貧困」を叫んでも、彼ら(貧困層)に与えられるものなど無くなってしまうのだ。そう、かつてマーガレット・サッチャーは「社会主義の問題点は、頼りにしている他人のお金は、いずれ尽きてしまうということだ」と喝破している。
自分でなんとか生きていく事を考えるしかない時代がやってくる。「反貧困」が、単に富める人から「むしり取る」ことしか想像出来ないのであれば、その先には「皆貧困」への道しか無い。
なので、この本は読んでおいた方がいい。どんな境遇でも、人は生きていけることが良く分かる。
残酷だけど。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2020/03/03 読み終わった。
昔古本市で買って積読していたのを、やっと読み終わった。
1886年(明治19年)から1912年(明治45年)の間に書かれた、東京の貧民街の叙述14篇を収録している。ただし、14篇がただ無機質に時系列に並べてあるのではなく、テーマごとに4部構成にまとめていて体系的に読めるようになっている。
編者自身による解説も分かりやすい。
とりあえず明治期の三大貧民窟は、神田万年町、四ツ谷鮫ヶ橋、芝新網町だそうだ。どこも、今は大都会。 -
Ⅰ 異質さへの関心
府下貧民の真況 著者不詳
窮民彙聞 著者不詳
貧天地餓寒窟探検記 桜田文吾
東京府下貧民の 呉文聡
Ⅱ 固有の生活世界
東京の貧民 著者不詳
昨今の貧民窟 著者不詳
Ⅲ 社会批判の介在
世田谷の市 屑屋金太郎談 幸徳秋水筆記
下層社会の新現象 共同長屋 横山源之助
東京の木賃宿 雲水道者談 幸徳秋水筆記
下谷区万町 貧民窟の状態 斉藤兼次郎
Ⅳ 下層社会の変容
貧民の正月 横山源之助
共同長屋探見記 横山源之助
貧民十五年間の移動 横山源之助
下級労働社会の一大矛盾 横山源之助 -
編者・中川清による区分けは、ありがたかった。明治時代と言っても、維新直後の、江戸・東京の人口が半分になった(これって、ルワンダ、コンゴ内戦以上)10年と、日清戦争の前後と、日露戦争の前後と、全然違う。釜ヶ崎も20年周期で、大変動被ってるけど、中にいて初めてわかる。同じことが、明治時代にもあったんだなぁ。
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120年前の日本にあった情景。このような場所で人々は暮らし、働き、生き抜いた。
今の豊かな生活に感謝するのみ。
生きるために働かなければならない。どんな職業だろうとそれで食べているのだから立派だ。職種がどうのこうのと、他人が何か言う筋合いはない。
読後はお金と食べ物、そして住むところが、人間にはこんなにも必要であり、生きるためにお金を稼がなければならないことが身にしみた。 -
明治時代の東京の代表的な貧民屈を描いています。宿賃から食費、一日の収入や正月などの行事が詳しく載っているので当時の社会の様子がよくわかります。
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