孟子 下 (岩波文庫 青 204-2)

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  • Amazon.co.jp ・本 (514ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003320426

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  • 人間誰れにでも惻隠の心(あわれみの心)が備わっている。例えば、よちよち歩きの幼な子が今にも井戸に落ち込みそうなのを見かければ、誰れしも思わず知らずハッとしてかけつけ、助けようとする。―これは孟子がその性善説の論拠を示した公孫丑篇の一条だが、『孟子』の魅力の一つはこうした身近かで生き生きした例証にある。

  • 岩波文庫版の孟子です。詳細は上巻へ。

  • 性善説。君主のあり方。

  • 下巻は上巻に比べはるかに分厚く、解説も多い。上巻からずーっと読んできたせいか、少し読みやすくまた理解しやすい文章が多い。

    最後の三篇をのぞく、すべての編では孟子が比較的若い頃の話であるため、政治的な話題が多い。やはり孔子の思想をついでいるので「仁」の強調と「仁者」が政治を行わなければならないというプラトンの「哲人思想」にも通ずる話を展開する。
    そして後半の三篇では、孟子が隠居してからの話であるらしく政治的な話よりもどう生きるかなどの人生に関する短い言葉が収録されている。ここでは特に「性善説」に関する思想が強調されているように思う。

    非常に余談だが、孔子・孟子を読んでいると、私の好きな「十二国記」シリーズが頭をちらつくことが何度もあった。「十二国記」シリーズはファンタジーでありながらも中華風の世界であるためにもちろん作者は中国の思想にある程度詳しいと思われる。孔子・孟子を読みながら「ああ、十二国記のあの設定はここから来たのかな?」と想像するのもまた楽しいかもしれない。

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