マヌの法典 (岩波文庫 青260-1)

  • 岩波書店 (1953年1月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (382ページ) / ISBN・EAN: 9784003326015

作品紹介・あらすじ

人間の始祖マヌの啓示にもとづいて作られたと伝えられるこの法典は、数千年の長きにわたり、最高の名声と至上の権威をもってインド民衆を支配した。さらにその影響は、遠くビルマ、シャム、ジャヴァ等の地にも及んだが、その神話、哲学、道徳、宗教に及ぶ広汎な叙述は、東洋的な物の考え方を知る上に、きわめて有力な示唆に富む。

みんなの感想まとめ

人間の始祖マヌの啓示をもとに作られたこの法典は、古代インドの社会や文化を深く理解するための貴重な資料です。数千年にわたり権威を持ち、インドだけでなく周辺地域にも影響を与えたその内容は、神話や哲学、道徳...

感想・レビュー・書評

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  • 再読。法典といっても創世神話的なものから始まり、どちらかというと道徳の範疇の事柄から冠婚葬祭のマナーまで、かなり幅広い内容。もちろん刑事罰的なものも事細かに記されているし、王はかくあるべしみたいな章まである。

    カースト制による差別という1点を除けば、さほど人の道に外れたことは書いていなかった印象。師や両親を敬って(とくに母は父より千倍敬う)、老人や病人、婦人には道を譲るべし、食べ物は大切に、動物も無闇に殺しちゃダメ、バラモンといえども知ったかぶりや威張り散らしたりしたらダメ、人妻にちょっかいかけたらダメ、女性を強姦したら指二本切断して罰金、などなど、ごくごく常識的。

    女性の意思や人格が無視されがちなのはどこの国も昔はそうだし、唯一引っかかったのは「三十歳の男子は好ましき十二歳の少女と結婚すべし。二十四歳の男子は八歳の少女と結婚すべし」ってやつくらい(苦笑)

    いわゆるバラモン、クシャトリヤ、ヴァイシャ、シュードラの四階級のうち、上位3者のみが「再生族」と呼ばれ、最下級のシュードラのみ奴隷階級として別枠なのですが、「夫は妻に入り、胎児となり、彼女より再びこの世に生る」という一文を見る限り、息子は夫の再生産物と見なされているようで、その考え方なんかちょっと怖い。

    輪廻も再生もしなくていいので個人の人格認めて!とか、アートマンとかブラフマンとか高尚なもの追及するわりに奴隷制度には疑問もたないのどうよ、とか思うところはあるけれど、これで何千年通用してきたのはやっぱそれなりに普遍的な要素も沢山あるからなんだろうな。

  •  数千年にわたりインド民衆を支配した法典。相互で矛盾する法律があることから、さまざまな地方の法典の内容を合わせたものと推測されている。古代の法律書と読むよりも、古代の神話、伝説から、風習などを読み解くために読んだほうが有益に思った。

  • 中古で買ったものの、近々復刊するような気がしてなりません。(追記)絶版したわけがすこしわかったような。

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